あこがれながら生きてきた…縮地にも挑んだ神木隆之介、宗次郎への思いを語る
2013年12月28日 16:10
[映画.com ニュース] 俳優の神木隆之介が、佐藤健主演作「るろうに剣心 京都大火編」「るろうに剣心 伝説の最期編」で、念願の瀬田宗次郎を熱演。「瀬田宗次郎にあこがれながら生きてきたので、やらせていただくというお話を聞いたときにはもう……ものすごく気合が入っている役」と熱を込めた。
神木は、和月伸宏氏の原作漫画で描かれる「すごくスタイリッシュで、身のこなし方や戦い方にクセがない。すごく完結な戦い方をする」宗次郎というキャラクターにひかれた。原作に魅了された2年前から自主的に役に入り込んでいたそうで、「好きなキャラクターの真似をしたくなるというこの衝動」と目を輝かせる。「『健くん見て! 縮地!』と壁を蹴ってやって見せたんだけど、いつもは『おお!』って言ってくれる健くんが苦笑いしていて(笑)。自分で勝手に楽しみながらやっていたので、お話をもらったときは信じられなかったです」と思いが通じた。大久保利通暗殺の場面では、“縮地”を思わせる桁はずれの走りに挑んでいる。
役づくりに際し、人生初となるブリーチで髪を紺色に染めた。さらに、キャラクターの戦い方のスタイルを落とし込んだアクションに加え、宗次郎特有の笑い方を重視。「志々雄さんが漫画で言う『楽以外の欠落』というニコニコ笑って人を斬るイメージがあると思うのですが、大きな悲しみを背負って生きていて、ただ笑っているだけじゃない。生々しく、人間らしくていいんじゃないかという話を監督とさせてもらって、笑い方や去り際の目の使い方を意識しながら、『宗次郎ならどうするかな』ということから自分の目標に到達させようとしています」と悩みぬいた。
「宗次郎という役が背負っているものを行間で匂わせていかなければいけない」と語る大友監督も、「漫画原作はキャスティングの敷居が高いけれど、神木君は原作ファンも含めすごく手ごたえがいい。どれだけ映画オリジナルの宗次郎をつくっていけるか。ある種、剣心最大のライバルなので、見たことのないふたりのアクションシーンが見られると思います」と太鼓判を押している。
ロックバンド「THE BOOM」の宮沢和史は、剣心に遺志を託す大久保利通に挑んだ。歴史上の人物という難役だが、「自分に務まるかなと思ったのですが、若いエネルギーが炸れつする現場なので、逆にどしっと物語がしまる存在になれればいいのかなというつもりでいました」と向き合った。「歴史上いろいろなヒーローがいるけれど、大久保利通というのはあまりヒーローとしては語られない、どちらかというと地味な存在」と分析し、大友監督と“血の通ったリーダー”として新しい大久保像を構築した。
「監督の描いている絵に、役割を担わせてもらえる喜びは大きい。テレビやスクリーンで見る役者は、特別な存在に見えるかもしれないけれど、俳優部という言葉があるように俳優もスタッフのひとつで、特にこの現場はそういう空気が感じられる。僕らもチームとして青春できる心地よい現場」と充実感をにじませ、「原作があるものを生の人間がやるっていうのは難しい。しかし、現場でみなさんの動きを見ていると、原作を読んだ方も原作を知らない方も楽しめると感じた」と自信をのぞかせた。
「るろうに剣心 京都大火編」「るろうに剣心 伝説の最期編」は、2014年夏に全国で連続公開。
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