テオ・アンゲロプロス監督の遺作「エレニの帰郷」の“命日公開”に向け代表作を追悼上映へ
2013年10月22日 15:15

[映画.com ニュース] 第26回東京国際映画祭の特別招待作品として上映された、故テオ・アンゲロプロス監督の「エレニの帰郷」のプロデューサーで夫人のフィービー・エコノモプロスとプロダクション・コーディネーターで娘のアンナ・アンゲロプロスが10月22日、都内で記者会見を行った。
ジャパンプレミアとなった前日の上映は吉永小百合、奥田瑛二らも観賞し、盛大な絶賛の拍手で迎えられた。フィービーは「テオは、日本の観客は他の国と違っていちいち説明しなくても直感でありのままに受け入れ理解してくれる。そこが素晴らしいと言っていた」と感慨深げ。「彼のラスト・フィルムが公開されることを大変うれしく思う。彼の映画は考えて見るものではなく、魂で見る映画です」としみじみ語った。
21年ぶりの来日となったアンナも、「父の作品が受け入れられ、大成功することを祈っています」と笑顔。同作は20世紀を主題とした3部作の2作目に当たるが、「父は希望をテーマに撮り続けてきました。この作品も21世紀に向けた希望を描いています。若い、新たな世代が新しい時代をつくり、受け継がれていくことができればと思います」と訴えた。
「エレニの帰郷」は、ギリシャに生まれさまざまな苦難を強いられた主人公エレニがたどった波乱の人生をヨーロッパの現代史を交え、映画監督の息子Aの視点でつづる壮大な愛の叙事詩。テオ監督の命日である1月24日に合わせ、来年1月25日に全国で公開される。
配給の東映・岡田裕介社長は、「あえて日本流に三回忌に合わせた」と、直営劇場に献花台の設置を指示。さらに、「公開に向け遺族と手と“手を”取り合ってやっていきたい」と冗談めかしつつも、公開までにテオ監督の代表作を連続で追悼上映することを明かした。すべてフィルムでの上映で、日本での初公開作となった「旅芸人の記録」をはじめ、ベネチア国際映画祭金獅子賞の「アレクサンダー大王」、「シテール島への船出」、「こうのとり、たちずさんで」、「エレニの旅」などが候補に挙げられている。
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