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真木よう子、モスクワから喜びの凱旋帰国!「うれし泣き」の理由を語る

2013年7月2日 16:57

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モスクワ映画祭受賞の喜びを語った真木よう子
モスクワ映画祭受賞の喜びを語った真木よう子

[映画.com ニュース]第35回モスクワ映画祭でグランプリに次ぐ審査員特別賞を受賞した「さよなら渓谷」(公開中)の凱旋会見が7月2日、都内で行われ、同日午前にモスクワから帰国した主演の真木よう子大西信満大森立嗣監督の3人が喜びを語った。真木にとっては7年ぶりの単独主演作。受賞発表の瞬間、思わず涙を流したといい「公開初日に、原作の吉田修一先生からお手紙をいただき、泣きそうになったが、まだ結果が出ていないので我慢した。その分、授賞式では『これでやっと涙を流せる』という思いになった」と涙の理由を明かした。

さらに真木は「私にとって、出合えたことが光栄に思える大切な作品。今回の受賞は誇らしいし、自信をもらいました」と胸を張る。カンヌ映画祭では、出演作の「そして父になる」(是枝裕和監督)が審査員賞を受賞しており、「もちろん、こうしたことは当たり前のことではない。今後、より一層気を引き締めて現場に行くつもりだし、『おごるなよ』と自分に言い聞かせている」と背筋を伸ばした。

同映画祭で、日本映画が審査員特別賞を受賞するのは羽仁進監督の「手をつなぐ子ら」以来、48年ぶりの快挙。今年はコンペティション部門に16作品が出品され、「さよなら渓谷」は唯一の日本映画としてしのぎを削った。幼児殺害事件が起きた緑豊かな渓谷を舞台に、犯人として逮捕された実母と隣家に暮らす夫妻(大西、真木)の知られざる愛憎が、雑誌記者(大森南朋)の取材から明らかになる。

大森監督は「賞をとると、こんなにたくさんの人が来てくれるんですね」と駆けつけた報道陣の数に驚いた様子。「深い人間関係が描かれている」という受賞理由に対し、「だとすれば、それは俳優が作り出したもの。俳優が認められたのはうれしいし、この3人で現地に行けたのも良かった。10年後、20年後も残る作品だと思う」と感無量の面持ちだ。次回作に話題が及ぶと「言ってもいいのかな? 実はすぐ取りかかるんだけど……。今後も作品性と興行面をどうにか(両立)していきたい。難しいことだが、頑張っていきたい」と抱負を語った。

また、企画の立ち上げからかかわった大西は「スキャンダルな題材という側面だけ取り上げられるのは、嫌だなと思っていたので、人間ドラマとして評価してもらえたことは光栄。たくさんの人の助けを得て完成させた映画なので、今は『義理を果たせた』とホッとしている」と安どの表情を見せていた。

モスクワ映画祭は1935年に初開催され、戦後59年から2年に1度開かれている。過去には61年の新藤兼人監督「裸の島」、75年の黒澤明監督「デルス・ウザーラ」、99年の新藤監督「生きたい」などが現在の金賞、最優秀作品賞にあたるグランプリを戴冠。また、俳優部門では市川実日子宮沢りえが最優秀女優賞、大竹しのぶが最優秀助演賞を受賞している。

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