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日本文化の大ファン「ペルセポリス」M・サトラピが新作恋愛映画を語る

2012年11月2日 15:00

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初の実写映画を手がけたマルジャン・サトラピ
初の実写映画を手がけたマルジャン・サトラピ
(c)若山和子

[映画.com ニュース] 故国イランでの生活を描いた自伝的コミック「ペルセポリス」を自ら映画化した仏在住のアーティスト、マルジャン・サトラピが再び自身のコミックを映画化した初の実写映画「チキンとプラム あるバイオリン弾き、最後の夢」が、11月10日公開する。フランスカルチャーから愛され、絶大な信頼を寄せられる話題のアーティスト、サトラピの素顔と本作の魅力に迫った。

サトラピが「ペルセポリス」でタッグを組んだバンサン・パロノーとともにメガホンをとる本作の原作は、05年のアングレーム国際漫画祭最優秀作品賞を受賞した「鶏のプラム煮」。1958年テヘランを舞台に、楽器を壊され絶望したバイオリン奏者が、死を決意した最後の8日間で人生と叶わなかった愛を美しい映像で描き出す。「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・アマルリックが主人公の天才音楽家ナセル・アリを演じ、「ブルーベルベット」のイザベラ・ロッセリーニカトリーヌ・ドヌーブの娘キアラ・マストロヤンニら豪華女性キャストが共演する。

本作で注目されるのが、結婚した妻が生涯一番に愛した女性ではないという主人公の設定だ。ハッピーエンドか否か、人によって受け取り方が変わるエンディングについてこう語る。「大メロドラマとでも言ったらいいかしら。じつは最後をメロドラマ調にしたかったがゆえに、1時間20分の間、いろいろな時間を交差させ、複雑な構造にしたの。だからこそ逆に観客がメロドラマを信じられるのだと思う。もし最初からメロドラマにしたら、1時間もしたら飽きてしまうでしょう。私は悲しいドラマチックな物語が大好きなの。ハッピーエンドは見たらすぐ忘れてしまうけれど、悲劇はすごく心に残るわ」。

画像2(c) Copyright 2011Celluloid Dreams Productions - TheManipulators – uFilm Studio 37 - Le Pacte – Arte France Cinéma – ZDF/

サトラピ自身に忘れられない恋はあったのだろうか。「結婚して17年になるからそういう経験はずっとしていないけれど……」と前置きしつつ、「若いときは何度も傷ついたわ。でもそうした経験を通して成長することができたと思う。それに人間は幸福なときは、それまでの辛いことを忘れてしまえる。たった1時間でも幸福だったら、それまで24時間不幸だったことも忘れてしまえるものよ」と振り返った。

日本公開にあたり、日本文化への興味・関心を聞いてみると、黒澤明監督の「七人の侍」を幼少期から300回以上見ていると言うから驚きだ。「私はもうとりつかれていたの(笑)。毎回、新たなディテールに気付くのよ。ミフネ(三船敏郎)も大好きだけど、脇役に至るまですべてのキャラクターに個人的なストーリーがあって、素晴らしい。とても奥深い映画だわ。もちろん11歳のときは理論立てて映画を見ていたわけじゃないけれど、サムライになりたくて仕方なかった(笑)」と思い出を語る。アニメでは宮崎駿監督のファンだそうで、「特に彼の際限のないイマジネーションには驚かされる。トトロが大好きで、ぬいぐるみも持っているのよ。日本製の小さなガジェットが大好き。あれは日本人独特の才能だと思う。とにかく、日本のカルチャーには引き付けられるわ」と日本文化に心酔しているようだ。

ハリウッド進出映画「The Voices」の撮影も来年スタートするというサトラピ、今後の世界的な活躍に目が離せない。

チキンとプラム あるバイオリン弾き、最後の夢」は11月10日から全国順次公開。

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