【全米映画ランキング】 「MIB3」首位発進 「アベンジャーズ」は5億ドル突破
2012年5月29日 22:00

[映画.com ニュース] サマーシーズン前半戦の山場、メモリアル・デイ(戦没将兵追悼記念日)を迎えた先週末の全米ボックスオフィスは、ウィル・スミス&トミー・リー・ジョーンズ主演の「メン・イン・ブラック3」が、約5500万ドルの興収で首位デビューを果たした。
同作は、ニューヨークを拠点に異星人の監視を行う秘密組織MIBのメンバーK(ジョーンズ)とJ(スミス)の活躍を描く人気SFアクションコメディの第3弾。今回は脱獄した凶悪エイリアンの私怨によって存在そのものを消されてしまったKを助けるべく、Jが40年前の1969年にタイムスリップし、29歳のK(ジョシュ・ブローリン)とともに凶悪エイリアンと戦う姿が描かれる。ラストではこれまで明かされなかった主人公2人の関係が描かれ、前2作とはやや趣の異なるドラマ重視のストーリーになっている。
レビューはまずまずだが、興収はIMAXや3D上映を用意した割に数字が伸びず、首位デビューながら、やや物足りない印象のスタートとなった。とはいえ、約5500万ドルのオープニング興収は、97年の第1作(約5100万ドル)、02年の第2作(約5200万ドル)を上回るシリーズ最高記録である。共演にマイケル・スタールバーグ、ビル・ヘイダー、エマ・トンプソン。監督は前2作同様、バリー・ソネンフェルド。
2位は、ついに首位陥落となった「アベンジャーズ」。だが、公開4週目で約3700万ドルの興収は驚異的。累計興収は先週土曜日で5億ドルを突破。現在、約5億2360万ドルなので、来週中には「ダークナイト」(08年/約5億3300万ドル)を抜いて、全米歴代3位になると見られている。
3位はユニバーサル映画100周年超大作「バトルシップ」。製作費2億ドル強で10日間の累計が約4400万ドル。かなり苦しい航海だ。4位「ディクテーター 身元不明でニューヨーク」も同様に伸び悩み、12日間で約4100万ドルの累計。製作費の6500万ドルはなんとか上回りそうだが、最終興収は7000万ドルあたりに落ち着きそう。
そして5位デビューとなってしまったのが、「パラノーマル・アクティビティ」で世界中を驚かせたオーレン・ペリ製作のホラー「Chernobyl Diaries」。6人の好奇心旺盛な若者がチェルノブイリ原発跡地へハンディカムを持って入るが、そこで次々と超常現象が起こるという内容で、批評家、観客の双方から総スカンを食らっている。若者向けのアクション大作がそろう5月にホラー映画がヒットすることはまれで、公開時期を間違えた感は否めない。
その他、圏外14位には今年のカンヌ映画祭のオープニング作品だったウェス・アンダーソン監督の「ムーンライズ・キングダム(原題)」が登場。ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントン、ジェイソン・シュワルツマンらオールスターキャストの群像ラブコメディで批評家受けは抜群。限定4館での上映だったが、1館あたりのアベレージで約13万ドル、計約52万ドルの大ヒットとなった。
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