岡田准一「永遠の0」で特攻隊員役 三浦春馬&井上真央と共演
2012年5月21日 05:48
[映画.com ニュース] 「V6」の岡田准一が、百田尚樹氏の人気小説を映画化する「永遠の0」に主演し、ゼロ戦パイロット・宮部久蔵に扮することがわかった。メガホンをとるのは、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズを手がけてきた山崎貴監督。戦争をテーマにした作品に出演するのは初めての岡田は、クランクインに向けて髪をバッサリと切る予定で、三浦春馬、井上真央とともに並々ならぬ覚悟で6月のクランクインを心待ちにしている。
100万部を売り上げた感涙必至の話題作は、百田氏の記念すべき作家デビュー作。司法試験に落ち続け人生の目標を失いかけた青年・佐伯健太郎と、フリーライターの姉・慶子は、太平洋戦争で特攻により戦死した祖父・久蔵について調べ始める。凄腕を持ちながら異常なまでに死を恐れ、生きることに執着した戦闘機乗りが、なぜ特攻に志願したのか。海軍の元戦友たちの証言から浮上した、「天才だが臆病者」という祖父の意外な姿。ふたりは、60年の長きにわたり封印されてきた驚がくの事実にたどり着く。
日本軍敗色濃厚の状況下で、「生きて妻のもとへ帰る」と公言し続ける男・久蔵を演じる岡田は、撮入に向け軍事教練などを積み、存命のゼロ戦パイロットたちにヒアリングを重ねているという。山崎監督との仕事を以前から希望していたそうで、「今回の撮影をとても楽しみにしております。ベストセラー原作の映画化ということで、原作ファンの方の期待を裏切ることのない作品に、そして、戦争を実体験していない私たち世代にも、家族のために『生きる』ということにこだわった男を演じることで、何かしら感じとっていただける作品にできるよう、撮影に臨みたいと思います」と意欲をみなぎらせている。
久蔵(岡田)の孫・健太郎を演じる三浦は、「『永遠の0』という作品がもつメッセージを、僕のようなリアルに戦争を知らない世代の方々にも感じとっていただけるよう、誠実に真剣に役に臨みたいと思っております!!」。「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」に続き戦争をテーマにした映画に出演する井上は、久蔵の妻・松乃に命を吹き込む。「語り継ぐべき真実や大きな愛を今の時代を生きる方たちに広く知ってもらいたいと思いますし、出征した夫との約束を信じて、精いっぱい生き抜く松乃を通して、私自身もその一端を担えたらと思っております」。
「読み始めたら手を止めることができないほど、作品に引き込まれた」と語る山崎監督は、知人から原作を紹介され、読了後には涙が止まらなくなり「自分の手で映画化したいと強く思うようになりました」。当初から久蔵役には岡田の顔が浮かんでいたそうで、初タッグが実現する。ふたりは、久蔵の人物像についてビジュアルから内面に至るまで、綿密なディスカッションを行っているという。「今までで一番過酷な撮影現場になるだろう」と話しているが、これまで手がけてきた作品のなかでCG技術を最もフル活用しながら「原作のもつダイナミズムに負けないよう、映画で戦っていきたいと意気込んでおります」とコメントを寄せている。
配給の東宝によれば、6月にクランクインする撮影は鹿児島・奄美大島や千葉、茨城などで大規模なロケを敢行するほか、アクロバティックな空撮を行う。近年の実写映画では異例ともいえる、3カ月間に及ぶ壮大な撮影になるという。ポストプロダクションを経て、完成は来春を予定。
「永遠の0」(http://www.eienno-zero.jp)は2013年公開。
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