ジョン・カサベテスのレトロスペクティブ開催 未DVD化の遺作も公開
2012年3月12日 19:30

[映画.com ニュース] インディペンデント映画の父と称され、没後23年を迎えた今なお世界の映画作家から敬愛されるジョン・カサベテス監督作品の回顧上映「ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ」が5月26日から開催される。日本での回顧上映は、実に19年ぶりとなる。
即興の演出で撮影された監督第1作「アメリカの影」(59)、中年夫婦の別離の一日を描いた「フェイシズ」(68)、借金を追ったストリップクラブ経営者がマフィアの大物の暗殺を請け負うフィルム・ノワール「チャイニーズ・ブッキーを殺した男」(76)、ジーナ・ローランズがベルリン国際映画祭主演女優賞受賞した「オープニング・ナイト」(77)、精神を安定を失った主婦と壊れた家庭の再生を描く「こわれゆく女」(75)、ベルリン国際映画祭グランプリ受賞、愛を求める姉弟の姿を描いた「ラヴ・ストリームス」(84)の6作品。
「こわれゆく女」は、マーティン・スコセッシ監督が映画修復作業の支援・監修を目的に、1990年に設立した非営利団体THE FILM FOUNDATION(フィルムファウンデーション)とイタリアの服飾ブランドGUCCIの協力のもと、復元ニュープリント版として復活。未DVD化のため幻の作品となっていた遺作「ラヴ・ストリームス」もニュープリント版で公開される。
ハリウッドの商業主義に背を向け、身を削りながら独自のスタイルで人間の生きざまを映しだしたカサベテス監督。映画の表現方法が多様化した21世紀の今、改めてその偉大さを再確認できるだろう。
「ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ」は、5月26日から渋谷シアター・イメージフォーラムほかで開催。
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