大規模カーチェイスで20台が廃車に「哀しき獣」本予告公開
2011年11月2日 11:35

[映画.com ニュース] 「チェイサー」(2008)のナ・ホンジン監督とハ・ジョンウがタッグを組んだクライムサスペンス「哀しき獣」の本予告が、このほど公開された。荒廃した街に渦巻く闇社会と、暴力の不条理を大胆に描く。
中国の朝鮮自治州で暮らすタクシー運転手のグナム(ジョンウ)は多額の借金を抱え、最愛の妻は韓国に出稼ぎに行ったまま行方知れずとなっていた。借金返済に苦しみ、やむなく殺人を請け負うが、密航先の韓国で罠にはまり警察と闇組織から追われる身となってしまう。
本予告は、暴力と隣合わせに生きる人間の本質を緊張あふれる映像で描く。仕組まれた罠のなか繰り広げられる逃亡劇は、街の中心部の通りを3キロにわたり封鎖して撮影を敢行。150人以上のスタッフ、13台のカメラ、50台の車両を使用し、20台を廃車にしながら大規模なカーチェイスシーンを繰り広げた。
うらぶれた街の雰囲気を出すため、中国の町や1000頭以上の犬がいるドッグ・マーケット“369市場”をはじめ、韓国・釜山、仁川、報恩、順天などをロケ地に選んだという。リアリズムを追求するため、ハ・ジョンウは朝鮮半島を囲む海を実際に泳ぐなど過酷な撮影に臨んだ。
第64回カンヌ映画祭(5月11~22日)ある視点部門、第24回東京国際映画祭(10月22~30日)のアジアの風部門に出品され、話題を集めた。キム・ユンソク(「チェイサー」)、チョ・ソンハ、イ・チョルミン、カク・ピョンギュらが共演している。
「哀しき獣」は、2012年1月7日から全国で公開。
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