松雪泰子、「スマグラー」で裏社会のゴスロリ女社長に
2011年10月21日 13:02

[映画.com ニュース] 「PARTY7」「茶の味」の石井克人監督が、真鍋昌平の人気漫画を妻夫木聡主演で映画化した「スマグラー おまえの未来を運べ」が、10月22日に公開される。主人公のフリーター・砧の借金返済のために、危険な仕事を紹介する裏社会の便利屋・山岡を演じるのは松雪泰子。これまでも漫画原作の映像作品での好演が高く評価されている松雪が、役柄について語った。
裏社会に顔のきく高利貸で、必要とあれば裏稼業をあっ旋する便利屋の山岡は、原作ではもともと男性の設定だった。映画では、石井監督ならではの世界観で独特の美意識を持ったやり手の女社長として描かれる。
男性キャストの多い本作で、山岡の立ち位置を「作品の中でエッセンスになるキャラクター」と分析。そして、「お金が大好きでかわいいものが大好き。そして美には気を使っていて、自分としてはかわいらしい打ち出しをしているつもりなんですけど、ちょっと方向性を間違えているという設定だったので、絶妙のバランスで、冷酷で淡々とした居住まいとじっとりとした気持ち悪さを出せたらと思いました」と役作りについて語る。

感情を抑えるように小声で話し、せっかくの美ぼうを無視した太眉に黒メガネ、そしてゴスロリ衣装という奇抜な外見も、山岡を山岡たらしめる重要な要素だ。「面白いなと思いました。作り込んだキャラクターを演じるのがすごく好きなので、まったく違う次元にトリップできて楽しく演じました」。
本作以外にも「白鳥麗子でございます!」「デトロイト・メタル・シティ」など、漫画原作のキャラクターを見事に演じ切り、高い評価を得ている松雪。このように現実離れした役に取り組む際に気をつけていることはあるのだろうか。
「ユーモアやちょっとしたブラックな笑いの要素を盛り込むのは、意外とハードルが高いので、そういう意味では難しいと思います。基本的にドラマや映画の物語は嘘の世界。漫画原作だとさらにデフォルメされているので、その作品の持つ世界観の中でのテンション、リアリティをどう出すか、どれだけキャッチできるかなと思って演じています」
石井監督作には今回が初参加となる。「石井ワールドに裸で飛び込んで参加しました。どうしたら監督の感性のツボにはまるかなと考えながら演じたりするのが面白かったです」と振り返る。作品の仕上がりには「ディープな世界観ではあるんですけど、アクションシーンの美しさなどは視覚的にも楽しめますし、キャラクターが多彩なので、どのシーンも飽きないで見ごたえがある。こんなチャレンジな作品が、日本映画として石井監督の手によって生み出されて、そして、参加させていただいて幸せだと思いました。楽しんでいただけると思います」と自信の笑顔を見せた。
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