「ムカデ人間1号」北村昭博、目指すは「打倒ハリウッド!」
2011年7月1日 12:54

[映画.com ニュース] オランダとイギリスの合作で製作されたカルト映画「ムカデ人間」が、7月2日から公開される。ドイツ人医師の「人間の肛門と口をつなぎ合わせ“ムカデ人間”をつくり出したい」という狂気に満ちた願望を描き、 賛否両論の議論を巻き起こしている。同作でハリウッド作初出演を果たし、「ムカデ人間1号」を熱演した北村昭博に話を聞いた。
監督を志して渡米した北村は、バラエティ番組や人気ドラマ「HEROES ファイナルシーズン」へ出演した経験を持つ。「人とは違うことをしたい」と語る北村は、ムカデ人間にされながらディーター・ラーザー演じるヨーゼフ・ハイター博士に挑みかかる日本人ヤクザ・カツローを演じた。「今まで洋画で描かれてきたサムライ的で美しい“渡辺謙さん”とは違った、強烈な個性を持った日本人像を出したかった」と明かした。
同作の脚本にはセリフが書かれておらず、カツローも50代のサラリーマンの設定だったという。「ホラー映画の被害者然としたキャラクターが面白くない。僕が人体実験されるシチュエーションに直面したら、恐怖、怒り、絶望、悲しみとかいろんな感情がでると思った」そうで、トム・シックス監督に新しいキャラクター像を提案し、自らセリフを考えて役づくりを行った。

プロジェクトは極秘のうちに進められ、撮影開始後も役者以外のスタッフには、作品コンセプトやタイトルも知らされていなかった。完成したムカデ人間を見てハイター博士が喜びに震えるシーンの撮影では、ムカデ人間の姿を初めて見たスタッフが号泣してしまうというひと幕も。一方のシックス監督は、劇中のハイター博士と同様に、ムカデ人間を見て「ビューティフル」と絶賛していたという。「このふたつの真逆のリアクションを見て、僕たちすごい映画撮ってると実感しました」と述懐した。
同作については、「ホラー映画の域を越えて、人間の尊厳について語った映画」と自信たっぷりにアピール。そして「世界というマーケットを相手に映画を作ることができると思った。打倒ハリウッド!」と野望を語った。
「ムカデ人間」は、7月2日から東京・渋谷のシネクイントほか全国で公開。
(C)2009 SIX ENTERTAINMENT
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