最新作「空気人形」を引っ提げトロント映画祭へ!出発前夜の是枝監督を直撃
2009年9月9日 12:00

[映画.com ニュース] 「誰も知らない」「歩いても 歩いても」の是枝裕和監督の最新作「空気人形」が、9月10日より開催されるトロント国際映画祭マスターズ部門で上映されることが決定。現地時間9月13日(日本時間14日)の舞台挨拶に登壇する是枝監督が、出発前夜となる9月8日、インタビューに応じた。
トロント映画祭は米アカデミー賞の前哨戦とも位置づけられる北米最大の国際映画祭。是枝監督は、デビュー作「幻の光」以降、全作品が出品されているが、今回は実績のある監督作品のみが選ばれるマスターズ部門への正式出品となる。コンペ部門はなく、最も観客の評価が高い作品に「観客賞(ピープルズ・チョイス・アワード)」が贈られる、市民に支えられた映画祭だ。
「出陣ですね」と声をかけると、是枝監督は「出陣って感じじゃないんですよね(笑)。気負いはないです」とキッパリ言い切った。「トロント映画祭でデビュー作『幻の光』を上映し、初めてアメリカの配給会社に売れた。上映するだけでなく、見た人が『買いたい』と言ってくれる……それが映画祭なんだと教えてくれたトロントは、初めて一般公開で(海外と)つながっていった出発点なんです」
最新作「空気人形」を携えての国際映画祭はカンヌに続き2度目だが、実はカンヌで上映したバージョンは、監督曰く未完成だったそう。「カンヌから帰った後、10分短くしました。全部僕のわがままですが(笑)。過去にも『ワンダフルライフ』『花よりもなほ』を初号の後で編集したけれど、海外の映画祭の後に再編集したのは初めて。カンヌで未完成版を上映するなんて、ウォン・カーウァイ監督みたいなことをしてしまいましたが(笑)、結果的に(主演の)ぺ・ドゥナに寄り添いながら見られるいい流れになったと思います」
また、この日、「ヴィヨンの妻」の根岸吉太郎監督が、モントリオール世界映画祭で最優秀監督賞を受賞したが、「受賞も重要ですが、モントリオールでは奥田瑛二さんが日本人初の審査員になった。言葉が通じない中、日本の映画人が国際映画祭で審査員に選ばれるというのは、とても大事なこと」とその快挙に触れつつ、自身については「『空気人形』が向こうで受け入れられるか分かりませんが、トロントは自分の作品を継続して上映してもらっている映画祭だし、顔が浮かぶお客さんや記者さんがちゃんといて、『今回はどうだった?』とディスカッションできる場所。とにかく楽しんできます!」と笑顔で語った。
「空気人形」は9月26日から公開。
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