スピルバーグがM・クライトン遺作「カリブの海賊」物語を映画化
2009年8月28日 12:00
[映画.com ニュース] ベストセラー作家マイケル・クライトンが、ガンのため亡くなったのは昨年11月4日のこと。彼の死後約半年が過ぎ、遺された彼のファイルの中から見つかった遺作の「Pirate Latitudes(原題)」というカリブの海賊を主人公とした海洋冒険小説が、この11月に出版される。
米USAトゥデイ紙によると、クライトン原作の「ジュラシック・パーク」「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク2」の監督でもあるスティーブン・スピルバーグはすでにその小説を読破。映画化プロジェクトを進めて、脚本家デビッド・コープ(「ジュラシック・パーク」「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク2」「宇宙戦争」)に脚色を依頼したという。
同書の舞台は1665年のカリブ海に浮かぶジャマイカ(1670年にイギリス領に)で、英国総督の手助けをしながら、スペインの帆船から財宝を盗み出す、ハンターと呼ばれる海賊を主人公としたストーリーらしい。
ドリームワークスの会長兼CEOのステイシー・スナイダーは、「まさにミッション(任務)の映画。あの時代の島での生き生きとした暮らしが、プリズムでものぞくようにキラキラ光っている」と物語を解説する。キャプテン・ジャック・スパロウでも登場しそうなカリブの海賊物語だが、4部作まで作られるディズニー映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」とは一線を画する海賊映画にしたいそうだ。
「マイケル(・クライトン)は知らなかったでしょうけど、スティーブンは彼らしい海賊映画を監督したくて、ずっとウズウズしていたの」とスナイダー。ピーターパンの物語を下敷きにした「フック」(91)という海賊映画から、はや20年近く経っている。
クライトン氏のストーリーの素晴らしさについて、スピルバーグは次のように語っている。「マイケルと私は20年間あまり揺るぎない関係を築いてきた。私がマイケル・クライトンの小説または映画台本を映画化した場合、何も心配することなく、うまくいくことを知っている。マイケルも同様に感じてくれていたはずで、我々は彼がまだせっせと小説を書いていると思いたいんだ」
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