「スラムドッグ$ミリオネア」が撮影監督&編集者の協会賞を連勝!
2009年2月17日 12:00
[映画.com ニュース] アカデミー賞シーズンも最終盤。ハリウッドの撮影監督、美術監督、編集者、音響技師による協会賞および組合賞が続々と発表され、ダニー・ボイル監督の「スラムドッグ$ミリオネア」が全勝した。
まず、2月14日発表の第13回美術監督組合(ADG)賞では、“現代もの映画”部門で「スラムドッグ$ミリオネア」(マーク・ディグビー)、“時代もの映画”部門で「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」(ドナルド・グラハム・バート)、ファンタジー映画部門で「ダークナイト」(ネイサン・クローリー)が受賞。だが、アカデミー美術賞では「スラムドッグ」は惜しくもノミネートされておらず、上記ADG賞受賞作2本に、「チェンジリング」「ある公爵夫人の生涯」「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」の3本を加えた5作品から1本、オスカーが決まる。
また、同14日発表された映画音響技師協会(CAS)賞でも、「スラムドッグ$ミリオネア」が受賞。同様にアカデミー音響編集賞および同音響録音賞にWノミネートされた「ウォーリー」「ダークナイト」に先勝した。
さらに、2月15日に発表された第23回アメリカ撮影監督協会(ASC)賞でも、「スラムドッグ$ミリオネア」(アンソニー・ドッド・マントル)が受賞。こちらも、アカデミー撮影賞ノミネートの「愛を読むひと」「ベンジャミン・バトン」「ダークナイト」に先勝した形。また、フィルムメイキングの芸術性に貢献したとして「ダークナイト」のクリストファー・ノーラン監督にASC理事会賞が、クリント・イーストウッド監督作の前任撮影監督ジャック・N・グリーンに功労賞が贈られた。
最後に、同15日発表された第59回全米映画編集者協会(ACE)エディ賞でも、ドラマ映画部門で「スラムドッグ$ミリオネア」(クリス・ディケンズ)、コメディ/ミュージカル映画部門でピクサー・アニメ「ウォーリー」(スティーブン・シャッファー)、ドキュメンタリー映画部門で「マン・オン・ワイヤー」(ジンクス・ゴッドフレイ)が受賞。だが、アカデミー編集賞に「ウォーリー」「マン・オン・ワイヤー」ともノミネートされておらず、「スラムドッグ」が最も優位に立った。
「スラムドッグ$ミリオネア」は、ゴールデングローブ作品賞(ドラマ部門)受賞を皮切りに、全米製作者組合(PGA)賞、全米監督組合(DGA)賞などアカデミー賞レース前哨戦をほぼ完勝。アカデミー賞では9部門10個のノミネート(歌曲賞でWノミネート)を受けているが、9つのオスカー受賞も夢ではなくなった。