ヨーロッパ映画黄金時代の名画を今夏、京橋フィルムセンターで!
2008年7月24日 12:00
[映画.com ニュース] “マダム・カワキタ”の名前で世界中に親しまれ、戦前から東和商事(現・東宝東和)の川喜多長政社長の夫人としてヨーロッパの名画の数々を広く日本に紹介し、戦後は黒澤明監督の「羅生門」をベネチア国際映画祭に出品するなど日本映画を海外へ普及させたほか、日本における「アート・シアター」運動や「フィルム・ライブラリー」運動に尽力してきた川喜多かしこ(1908-93)。今年は彼女の生誕100周年にあたる。
東京・京橋の東京国立近代美術館フィルムセンターの大ホールでは、川喜多記念映画文化財団との共同開催のもと、「生誕100年川喜多かしことヨーロッパ映画の黄金時代」と題された特集上映が7月25日~9月28日に行われる(全回入替制。310名定員締切。一般500円/高校・大学生・シニア300円)。かしこ夫人が初めて輸入に関わったドイツ映画「制服の処女」(31)から、30年代のフランス映画、戦後のイギリス映画に至るまで、東和の輸入配給映画57本を通じてヨーロッパ映画の黄金時代の足跡をたどる画期的イベントだ。
オススメは、アルフレッド・ヒッチコック監督の英国時代の傑作スリラー「三十九夜」(35)、80年のキネマ旬報誌“外国映画史上のベスト・ワン”にも選ばれたマルセル・カルネ監督作「天井桟敷の人々」(45)、マーティン・スコセッシ監督の愛する1本であるマイケル・パウエル&エメリット・プレスバーガー監督作「ホフマン物語」(51)、天才画家ピカソの実像に迫ったドキュメンタリー「ピカソ/天才の秘密」(56)、仏ヌーベルバーグの代表作となったクロード・シャブロル監督作「いとこ同志」(59)、即興演出が冴えるジョン・カサベテス初監督作「アメリカの影」(60)、ロバの心象を謳ったロベール・ブレッソン監督の傑作「バルタザールどこへ行く」。上映スケジュールは下記リンク参照のこと。
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