「ベン・ハー」のオスカー俳優、チャールトン・ヘストン死去。84歳
2008年4月7日 12:00
[映画.com ニュース] 「ベン・ハー」「十戒」「猿の惑星」で有名な俳優チャールトン・ヘストンが、4月5日、カリフォルニア州ビバリーヒルズの自宅で、妻リディアさんら家族に見守られる中、息を引き取った。84歳だった。
1924年に米イリノイ州に生まれ。ノースウエスタン大で演劇を専攻。44年に演劇仲間の女子学生だったリディアさんと結婚。空軍に従軍して除隊後、ブロードウェイデビュー。映画製作者ハル・B・ウォリスに認められて、50年「虐殺の街」でスクリーンデビュー。52年には「地上最大のショウ」に出演、「ミケランジェロの彫刻のような肉体」とセシル・B・デミル監督から激賞され、56年の「十戒」のモーゼ役で名声を確立。スペクタクル歴史劇のヒーローとしてなくてはならない存在となり、59年の「ベン・ハー」では自身初のアカデミー主演男優賞を受賞、作品も史上最多11部門を独占した。
66~70年には映画俳優組合(SAG)会長就任。71年には「アンソニーとクレオパトラ」で監督もしている。ハリウッドの政治的リーダーとして影響力を示し、77年ジーン・ハーショルト友愛賞を受賞。98~03年には5期連続で全米ライフル協会会長(NRA)就任。銃器メーカーの保護に力を入れた。マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」(02)では、突撃取材に応じる姿が話題となった。02年には、アルツハイマー病であることを告白。病をおして出演した「MY FATHER マイ・ファーザー」(03)が最後の出演作となった。
上記以外の主な出演作は、「黒い罠」(58)、「エル・シド」(61)、「偉大な生涯の物語」(65)、「ジュリアス・シーザー」(70)、「ハイジャック」(72)、「ソイレント・グリーン」(73)、「大地震」(74)。