そもそも主演女優はケイト・ブランシェットだった!「ミス・ポター」監督が語る
2007年9月12日 12:00
[映画.com ニュース] 世界111カ国で1億部の売り上げを記録した大ベストセラー「ピーターラビットのおはなし」。その原作者であるイギリス人女流作家ビアトリクス・ポターの半生を綴る人間ドラマ「ミス・ポター」が間もなく公開される。本作のメガホンを取ったクリス・ヌーナン監督(「ベイブ」)に話を聞いた。
1902年、イギリス上流階級の家庭に生まれたビアトリクスは、親が勧める縁談を断り、絵本作家を目指していた。彼女はついに出版社と契約を結び、青い上着を羽織ったうさぎ“ピーターラビット”を描いた絵本はたちまちベストセラーに。そして編集者ノーマンと恋に落ちたビアトリクスは、家族の反対を押し切り結婚を決意するのだが……。
映画は「恋は邪魔者」(03)で共演のレニー・ゼルウィガーとユアン・マクレガーが、ビアトリクスとノーマンの恋模様をしっとりと演じるラブストーリーだが、企画当初はCGで作られたピーターラビットが歌って踊るミュージカル映画になる予定だったとか。「そもそも脚本がミュージカル用に書かれたものだったんだけど、ビアトリクス・ポターの物語なのに、彼女が作り出したキャラクターであるピーターが歌ったり踊ったりしたら、一体誰の話か分からなくなってしまうよね。それで彼女の絵に命を吹き込む意味を込めて、キャンバスの中のピーターがいたずらするシーンを取り入れたんだ」
また、主演女優のキャスティングについては「ビアトリクス役にはレニーとケイト・ブランシェットの2人に声を掛けていて、タッチの差で返答が早かったケイトを配役していたんだ。ところが映画の資金が集まらないうちに彼女に別のスケジュールが入ってしまってね。それで改めてレニーに申し込んだんだ」と明かした。紆余曲折を経て主役の座を射止めたレニーは、本作のエグゼクティブ・プロデューサーも務めている。
「ミス・ポター」は9月15日よりロードショー。