藤田まことが不退転の決意で臨む「明日への遺言」製作発表会見
2007年6月8日 12:00

「戦場のメリー・クリスマス」(83/大島渚監督)、「乱」(85/黒澤明監督)などで製作の指揮を執った原正人プロデューサーと、黒澤監督の弟子で「雨あがる」「博士の愛した数式」などを手がけた小泉堯史監督による新作映画「明日への遺言」の製作発表会見が、6月6日、東京・成城の東宝スタジオで行われ、原、小泉両氏以下、主演の藤田まこと、富司純子、ロバート・レッサー、フレッド・マックイーン、リチャード・ニールが出席した。
同作は「野火」「レイテ戦記」などで知られる大岡昇平原作の小説「ながい旅」を小泉監督が15年前に脚色し、長年温めてきた企画。終戦直前の45年5月、名古屋で絨毯爆撃を行った米爆撃機B29の搭乗員捕虜38名を処刑した責任を問われたB級戦犯・岡田資(たすく)中将の軍事裁判を通した彼の誇り高い生き方を描いている。岡田中将を演じる藤田まことは「長年芸能界にいましたが、今回の岡田中将役は神様が与えてくれた最高の役。役者の仕事をこの作品で最後にしたい気持ちもある」と挨拶。原プロデューサーも「これは単なる戦争裁判の映画ではなくて、人間がどう生きたらいいのか、自分自身への問いかけも含めた映画。私は戦争を知っている最後の世代。本作はある意味では、私の最後の作品でもあるでしょうし、私たちの世代からの“遺言”でもあります」と語り、引退をほのめかした。
また、アメリカ側のキャストで出席した検事役を演じるフレッド・マックィーンは、「大脱走」「ブリット」などで知られるスーパースター、故スティーブ・マックィーンの息子。父親の影響と演技について聞かれると「父親の映画はどの映画も500回は見ているが、今回の役に限らず、父親の演技を自分の演技に反映させることはない。演技は監督の指示にしたがってやるもの」と冷静に話していた。
「明日への遺言」は7月上旬にクランクアップし、9月完成予定。08年3月より松竹・東急系にて全国公開される。
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