明日への遺言

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解説

第2次大戦後の戦犯裁判で、信念を貫き、部下の命を守った岡田資の生涯を綴った大岡昇平の「ながい旅」を、「雨あがる」「博士の愛した数式」の小泉堯史監督が映画化。第2次大戦時、無差別爆撃を実行した米軍兵士を正式な審理を行わずに処刑した罪で、戦後、B級戦犯として裁判にかけられた元東海軍司令官・岡田資中将。彼は家族が見守る中、法廷で「全ての責任は司令官たる自分にある」と主張する。彼に下された判決とは……。

2007年製作/110分/日本
配給:アスミック・エース

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(C)2007「明日への遺言」製作委員会

映画レビュー

4.5法の限界 行為への責任 人として、上に立つものとしての品格

2020年9月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

知的

難しい

戦争の中で行われた行為を通して、人情に訴えかけるわけでもなく、理路整然として、真っ向から戦争の責任に迫った論戦ーそれを岡田中将は「法戦」と呼んだ。
 その顛末を通して、岡田中将という高潔なる人物の生き様があぶりだされる。
 映画の出来はともかく、その、現代に活かしたい岡田中将の生き様に触れられるという点で、後世に語り継ぐべき作品。

映画としては、ナレーションとか、人情話に焦点を当てているのか、「法戦」を描きたいのか、違うのかと焦点がぼやけてしまう(ツメが甘い)ところとか、文句を言いたい部分は多少あるが、
岡田中将の生き様、藤田氏と富司さんの演技、それだけでもう満腹。

藤田まこと氏に震える。
 声を張り上げて主張なんてしない、人懐っこい腰の低い柔らかな人柄だけど、ここぞと言う時は一歩も引かない人物像を演じきる。てなもんや三度笠、主水、人情派刑事を演じてこられたそのすべての集大成…。否それだけではない。三度笠や主水、刑事は庶民的な役柄だが、ここでの中将は、戦前に外国赴任までするエリート・中将。庶民的な受け入れやすさは残しつつ、このような状況でも、冷静に相手に思いやりを示しつつも一歩も引かない、柔の中に剛を隠し持つ品格をにじませる。

富司さんにも震える。
 傍聴席で座っているシーンが多く言葉も行動もほとんどないのだけれど、一つ一つの抑制された表情の動き。これまでの、そしてここで頑張る夫を支える、そんな夫婦関係がそのわずかなシーンで見てとれる。
 どこかに「岡田中将は一人で戦った」とあったが、家族がいるじゃないか、という雰囲気を醸し出す。

法廷内でのややこしい論戦が続くので、合う人、合わない人はいると思うが、観て、考えて、論じたい作品です。

<以下ネタバレ>
       ^^) _旦~~

映画の中で、判決を言い渡された時、ちょっとの間の後、笑顔で「本望である」と、岡田中将は言った。

パイロットを殺してしまったことに対する裁判。
 誰に責任があるのか。史実では岡田中将は知らなかったと言う人もいる。映画の中でも「あなたの命令か?」という質問に、あらゆることに明瞭に答える中将が「部下が部下の職分においてやったことなんだから、それはすなわち全責任は上官である自分にある(部下には責任はない)」と答え、「自分が命令した」とは言わない。(ひょっとしたら部下がかってに暴走したことかもしれないのに、自分一人の責任と言う中将!)
 裁判を行う者たちは、あくまでパイロットを裁判もせずに殺したことは違法として、誰に責任があるのかを問う。岡田中将が組織としてのあり方を説けば、それなら岡田中将は上からの命令に従ったのか、それとも上にお伺いすることをせずに勝手な判断で行ったのか。
 あくまでパイロットを裁判もせずに殺したのは”リンチ殺人”であるという観点から裁こうとする。
 だが、岡田中将はパイロットを殺したのは”殺人”ではない。大量殺人者に対する”処罰”であると主張し、広くは原爆投下も持ち出し非戦闘員(民間人)への攻撃について問題にしようとし、論戦を繰り広げる。
 部下をかばい上官としての責任を果たそうとし、かつこのような裁判の中でもアメリカ側に礼を尽くしつつも、自分の主張に対しては一歩も引かずに、かえってアメリカ側も言葉に詰まってしまうほどやりこめる。相手の土壌の中で、相手のルールで戦い続ける岡田中将。その姿に、アメリカ側も徐々に岡田中将に敬意を払い出す。

この裁判が妥当なものであったのか、それをこの映画を見ただけで判断するのは危険であろう。
(原作・裁判記録未読。映画は上述のように、演出が入っている)
 ただ言えるのは、これはアメリカ(もしくは戦勝国)での法に基づいて行われた裁判。戦勝国側である弁護士が岡田中将の為に躍起になり、戦勝国側に不利な証言も持ち出してくる所とか、これだけ論戦が繰り広げられるというところに感動。問答無用ではないのだ。申し開きもできずに殺されたパイロットに比べれば、自分の主義主張をこれだけ言えると言うのは、やはり驚嘆する。しかも裁判記録も捏造されずに残っている!!!
 その反面、公平であるはずの裁判官が、岡田中将を救おうとして、岡田中将に確認をする場面がある。「報復なら罪にならない」と。頭が混乱した。個人的な恨みを晴らす報復なら認められて、処罰は罪になるの?処罰もリンチと紙一重。処罰だからいいというものではないけれど…。自己の正義感を振り回すことはダメ!!!っていうことなんだと理解すれば納得?敵討は日本でも許されていた時期あるし…。銃社会アメリカを支え続ける論理? だが岡田中将は突っぱねる。「個人的な感情で動いたのではない。あくまで戦争、陸軍士官としての判断としてやったのだ」と。岡田中将にとっては、士官たるもの私的感情で動いてはならない、あくまで職分としての”仕事”なのだ。

 最後まで、己の立場「陸軍士官」として生き、信念を貫き、部下を守ろうとした岡田中将。その生きざまは鑑賞した方の心に生き続けるだろう。

 ”法”が守るもの、そして限界、規定や解釈次第でどうにでも転ぶもの。その恐ろしさを改めて考えさせられた
   とともに、
 こんな上司がいたらいいのに。 否、こんな上司になれるだろうか。「責任とる」気はあるけれど、だからこそ部下の行動のチェックに走っちゃうよな、私なら。

日々の決断、その責任。その向き合い方。
人としてありたいあり方と、社会の動き。
絶対的な正義? 相対的な正義…。
とてもつもなく大きなテーマを投げかけてくる映画です。

             (上記の台詞は、思い出し引用。間違っていたら申し訳ありません)

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とみいじょん

2.5穏やかすぎて眠い

2019年11月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

テーマとしては面白そうだと思ったのだが、いかんせん地味な映像が長すぎていまいち頭に残らない映画。

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さすまー

2.0第2次大戦時、無差別爆撃を実行した米軍兵士を正式な審理を行わずに処...

2019年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

第2次大戦時、無差別爆撃を実行した米軍兵士を正式な審理を行わずに処刑した罪で、戦後、B級戦犯として裁判にかけられた元東海軍司令官・岡田資中将。彼は家族が見守る中、法廷で「全ての責任は司令官たる自分にある」と主張する。彼に下された判決とは……。

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yasuharu tezuka

2.0イビキの集中砲火の中、耐え抜きました・・・

kossyさん
2018年10月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 なぜだか最も印象に残るのがイビキでありました。ほとんどが法廷シーンであるし、映像には変化もない。映画ではなくラジオドラマが最適なんじゃないかと目を閉じてみたりしたけど、丁度田中好子の証言が終わってから、映画館ではイビキの大合唱が始まりました。それも前後左右離れた席で4人くらい・・・観客数からすると3分の1以上。

 結局何が言いたい作品だったのか。冒頭の貴重な映像や竹野内豊のナレーションによって戦争の愚かさを語り、蒼井優と田中好子の証言によって民間人への無差別攻撃への批判で悲惨な状況を訴えてくる。しかしそれ以外の大部分は岡田中将(藤田まこと)の信念を描いただけであり、退屈すぎるという欠点がありました。実は殺してなどいない!などという大どんでん返しがあれば面白かったのに・・・実際、無実の罪で処刑された戦犯がどれだけいたことか・・・

 このB級戦犯裁判の基本的論点は二つ。名古屋の空襲が軍事工場などのない住宅地への無差別攻撃だったのか?撃墜され脱出した米軍搭乗員を殺害したのは報復にあたるのかどうかという点。真珠湾攻撃が無差別になるかどうかなど興味深い論戦もあったけど、二点目では特に、復讐、報復、処断などの言葉の違いを説かれても、それは単に減刑になるだけの材料なので裁判としても面白味に欠けるのです。

 映画を観た直後にテレビで放映されていた『東京大空襲』を見たのですが、禁止されていた無差別攻撃を最初に破ったのはドイツのゲルニカ攻撃や日本の重慶攻撃だということをまたしても頭に焼きつけられる。一旦法が破られると、際限なく報復が繰り返されることも再確認させられるけど、いつも被害に遭うのは何の罪もない民間人という事実に怒りを禁じえない。部下を庇った尊敬すべき将校を描くよりも、民間人を大量虐殺されたことに腹を立て復讐する兵士を描いてくれたほうが感動できるはずだ。

 終盤では仏教哲学により信念をも貫いた様子も映し出され、人生に満足したかのような表情も見せてくれる中、「戦争は無くさなければならない」という彼の想いにハッとさせられる。が、それは一瞬。続く「それは避けられないこともある・・・」という言葉にがっくりさせられてしまった・・・

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kossy
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