ワインスタイン兄弟離脱で、どうなるミラマックス?
2005年3月15日 12:00
昨年、マイケル・ムーア監督の「華氏911」の公開を巡って対立して以来、ミラマックスのハーベイ・ワインスタイン会長と親会社ディズニーのマイケル・アイズナー最高経営責任者(CEO)の不和が伝えられていたが、このほど、ミラマックスの創始者であるハーベイ&ボブのワインスタイン兄弟がミラマックスを離脱することが正式決定した。ディズニーとミラマックスの不和の原因は、「華氏911」やケビン・スミス監督の「ドグマ」を配給拒否するディズニーの保守的な姿勢と、経営悪化による緊縮財政といわれている。
昨年8月、ディズニーのマイケル・アイズナーCEOは、05年9月で契約が満了するワインスタイン兄弟に、契約継続の意志がないことを通達。その後、ワインスタイン会長とアイズナー氏との間で細かい条件が詰められてきた。その結果、ワインスタイン兄弟は、両親の名前(母ミリアムと父マックス)を冠した会社と社名、さらに「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」「恋におちたシェイクスピア」「シカゴ」を含む800作品を超えるライブラリー(20億ドルの価値があると言われる)を手放すことになった。公開待機作については、ロバート・ロドリゲス監督の「シン・シティ」や、テリー・ギリアム監督の「The Brothers Grimm」など、すでに完成しているか、あるいは完成間近の20作品については、ワインスタイン兄弟が離脱する9月までにミラマックスからリリースされ、マイケル・ムーア監督の新作「Sicko」やタランティーノ監督の新作などの将来作についてはワインスタイン兄弟が権利を保有することになる。
ディズニーは今後もミラマックスを所有することになるが、ワインスタイン兄弟という強力な磁力を失ったあと、才能のあるクリエイターを確保できるかどうかは疑問視されている。現に、ロバート・ロドリゲスやクエンティン・タランティーノなどは、ワインスタイン兄弟についていくことを公に認めている。また、ミラマックスはこれまでに249ものアカデミー賞ノミネートを勝ち取ってきたが、大人向け映画を不得意とするディズニーがミラマックスの経営を手がけたところで、今後賞レースに絡むような作品を生み出すことは難しいと業界筋は見ている。
ちなみに、20世紀フォックスと交渉しているという噂もあったワインスタイン兄弟は、新スタジオを設立すると見られている。
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