冒頭の桑田MVがなければもっと良かった
新収録パートへのデジタル合成による渥美清の“出現”、満男の回想シーンとしての歴代名場面の挿入など、全体に極めてよく練り込まれた構成と演出から、山田洋次監督のただならぬこだわりとシリーズへの愛情が伝わってくる。寅さんの熱心なファンではないが、喜劇人としての渥美清の格別な語り、表情、身体表現に改めて感じ入った。実質的な主演、吉岡秀隆の成長を幼少期から振り返る余禄も楽しめる。
ただ、主題曲をカバ... 続きを見る
本能的に恋に落ちることの希少性
「もし洋子さんが地球のどこかで死んだって聞いたら、僕も死ぬよ」
予告にも出てくるこの言葉を聞いて、
あなたの好きな人や恋人、あるいは配偶者を思い浮かべて欲しい。
その人はあなたにとっての全てと言えるのか?
いや、多くの人はきっとそこまでの領域には達していないのだろう。
適齢期に焦り、落とし所を見つけ、惰性から目を背けてなんとなく共にいるだけなのではないか?
今、自分が持っているすべ... 続きを見る
気づいてない目に見えない繋がりの縁
いい映画だったなぁとしみじみそう思います。
何ものにも代えがたいかけがえのない友を失った悲しみに立ち止まる時間。
それは大切な娘を失った両親も同じこと。
そこからまた笑顔を取り戻して欲しいと願う人。
在りし日に力を貰ったと語る人。
過去の出来事に後悔を残し、好きだった事を封印する人。
交錯するそれぞれの出来事がやがて繋がり、点は線になりました。
相身互い。
知らず知らずのうちに人を助けたり助... 続きを見る
時代劇映画への愛を、インディーズ映画とは思えないクオリティで
インディーズ映画と聞いていたが、300席もの大スクリーンで上映し、それが不自然でないほどのクオリティに驚いた。特に殺陣(たて)の所作が素晴らしい。
時代劇映画への愛を、タイムスリップもののツボを押さえつつ、時に笑わせ、時にほろりとさせて描き、映画を見る楽しさを十分に味あわせてくれた。
クライマックスの息をのむ真剣勝負、その決着の見せ方と、エンディングのワンショット。監督のセンスの良さを感じ、... 続きを見る
全858492件中、1181~1190件目を表示