落下の解剖学のレビュー・感想・評価
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マリッジストーリー
最後まで緊張感のある映画。
脚本の構成力、物事を多角的に
捉える細かな演技とセリフが何重にも
重なりあう。
目の見えないダニエルが傍聴席
で聞く姿。切ないが子供ながら大人であった。
彼が主人公に感じた。
法廷内での想像の世界のブーメランの
投げ合いは長いが、異様な説得力
のある演出。
スヌープ役のメッシ君。
2ケ月の訓練で体得。賢いし可愛い。
スワン・アルローも格好良い。
所々で出てくる写真が昔はこうだった
気持ちの変化の見せ方も上手。
夫婦の話し合いと言い争いはマリッジストーリーを思い出した。あの時も息子さんだったなぁ。
時間が経つと色々変化するよね。
巧妙な人間心理をつく法廷劇の映画でした。
余韻が残るが主人公に共感できない点もあり
物理学を駆使したミステリー映画だと思い込んで観賞しましたが、会話劇が中心でドキュメンタリータッチの映画でした。
序盤から眠気が襲い、字幕を追うのに精一杯でした。
ダニエルの父親が自殺なのか、サンドラによる他殺なのかが焦点になってきますが、決定的な証拠がないため、母と子の絆の強さを訴える物語になっていると感じました。
ただ、サンドラもダニエルも裁判で虚偽の証言をしたりと、のらりくらりとしていて裁判に真摯に向きあっているのか疑問に残るところもありました。
サンドラについては、過去に何人かと浮気をしていて、父親は精神科に通い苦悩の日々を送っていたことを考えるとサンドラに共感しにくい点もありました。
個人的には父親の自殺と推測します。
実際観賞してみてエンタメ性はないので、上映館が少ないのが何となく分かります。
作家の細胞膜
思っていたよりかなりシンプルで、意外と分かり易かった。
基本的には裁判を追うかたちで話は進み、そこで明かされる真実や論理によって真相を想像してゆく。
登場人物主観での回想やモノローグなどはほぼない。
時折カメラが左右に振れたり、あからさまなズームがかかったりする。
このあたりから、観客を傍聴人や参審員の立場に置かせようという意図が汲み取れる。
粗筋から、真実は明らかにならないだろうと予測していたので、そこは構わない。
しかし、出てくる情報に意外性はなく、ありがちな夫婦像に終始しているのは残念だった。
(そこがリアルと受け取れないこともないけど)
確たる証拠は出ないため、結論は「疑わしきは罰せず」というところか。
サンドラは本当に無実であると感じたが、受け止め方は人それぞれ。
虚実入り混じったサンドラの小説のように、見てきた中にハッキリとした膜はない。
個人的にはダニエルの賢さや強さ、その中に確かに残る子供らしさは印象に残った。
一つでも驚きの展開や意外な真実があればまったく違ったと思う。
後半は事件そっちのけで心象面の話しかしてなかったし、尺の割に内容が薄かったかな。
裁判で追い詰められたい人向け
嫁に殺されたかのように自殺したんだよ。
もう間違いねえよ。
ファイナルアンサー。
普段から喧嘩ふっかけてこいつ俺のこと殺したそうやろ?って証拠撮っといて、当日は取材邪魔してやれば激おこでくるだろうと踏んだのに意外や寝ちまって自殺直前の喧嘩音声撮れなかったけど、息子が戻ってくる前に死なんと「家に嫁しかいなかった」状況作れんから「いいわ今死んだれ!」つって死んだんよ。
間違いねえわ。
何で裁判で誰もその説上がらんねん想像力も投身したんかって思ったけどいやまさか答え合わせないとはビックリだ。色んな人の考察読みたくなるじゃねえの。おもしれー映画。
最後にお話ししたいって息子が言い出したところとか胃が痛いやら心臓がぎゅうぎゅうするやら、一緒に追い詰められました。素晴らしい脚本、構成だと思います。
ところでアスピリン8~10錠は飲ませ過ぎィ!よく朝吐けたな!よく蘇生したな!
顔見てスタッフホントに殺したのか?と疑ったがな。犬が優秀すぎる。オスカーに動物部門作ったげて。
我々「羅生門」の千秋実
間もなく始まる、世間注目、あの裁判の予告編の様な。あの法廷でも、主観的だの客観的だのが飛び回るんでは。それと、あの、原作と脚本の問題もありましたね。めっちゃタイムリーな作品でした。夫婦喧嘩のシーン、圧巻でした。鳥肌立ちました。しかし、ラストの、「ママが帰ってくるのは怖い」
このセリフ気になります。
けっこう面白い
旦那さんがかわいそうで見ていられない。小説家になりたくて相当な苦しみようで、しかし彼には何が何でも完成させると言う気概がない。それで奥さんに当たり散らしてもどうしようもないし、奥さんも困る。家事の分担で文句を言うがそれはあきらめるしかなく、それができなかったら別れるべきだ。内装工事をしている余裕があるなら小説を書けばいい。奥さんの稼ぎで食わせてもらって書くべきだ。それができないから死んでしまったのだろう。『シャイニング』のジャック・ニコルソンは書けなくて殺人鬼になったと解釈しているのだけど、彼は自殺した。
子どもの失明は本当に考えられないほどつらい。結局のところ、意味もなく殺人の容疑を掛けられた奥さんもつらい。判決が出た後、不穏な場面がだらだらと続いてやっぱり奥さんが犯人だった、みたいなオチがあるのかとハラハラした。
誰かが言ってたよ相手より幸せになっちゃいけないって
20時過ぎの上映が近場になかったので錦糸町まで遠征したのだが、後ろの外国人カップルが終始喋ってるわ椅子蹴るわで上映前注意理解できてないんだなってなりましたね。うしろ見てシー🤫ってしてもずっと喋ってやがるし…マジでこいつら国に帰ればいいのにと思いましたとさ。
さて本題。売れっ子小説家と小説家志望の旦那、彼が目を話した隙に事故に遭い弱視になってしまった息子、そして愛犬(重要)。山荘の窓から落ちて無くなった旦那に対して夫婦間に問題を抱えていた売れっ子作家に嫌疑がかかり、マスコミが騒ぎ、イケメンの弁護士がサポートするわけなんですが、お互いがお互いに不満が溜まって旦那が亡くなる前夜の夫婦喧嘩の録音が法廷で再現されるくらいからめちゃくちゃ面白くなるからそれまでなんとか我慢して欲しいです。
表題に書いたことが全てで、夫婦間って相手より幸せになっちゃダメなんですよね。これって結婚ってシステムが抱えてる最大のジレンマで結婚しない人が増えてる原因のひとつだと思ってて…お互いが好きなことやってどっちも幸せなら良いんだけど、どちらかが我慢してると最悪の場合は人の生き死にに関わる事件が起こるよ、という警告がこの映画なのかなと。
ご結婚してる方、長い間付き合ってる方、思い出して!写真って恋愛が盛り上がってる時しか撮らないですよね?トップカットにその頃の写真を使ってるのがこの映画の謎解きのポイントです。時々インサートされながら弱視の息子さんが証言前に見ているのもその写真です。
実質画面に映ってる時間は短いけど、父の名誉を守り、母を法廷から救い出し、自分と愛犬の人生の安定を掴み取った息子くんの心の葛藤を描きたかったのかなと思ってしまいました。母親の息子への愛がわりと上っ面に見えたのはカメラワークと脚本に対する深読みかもしれないですけど。自分もわりと毒親に育てられたので…。
なんかこれって結局芥川龍之介の藪の中的展開なんですけど、会話劇だけでここまで面白くできる「映画」って本当にすごいなって思わされた1本でしたね。なくならないで欲しい人類の文化です。
助演犬優賞はスヌープ!
「コット、はじまりの夏」を観ようとしたらシネマカリテはビルの設備点検で本日休館!予定を変更して新宿ピカデリーで「落下の解剖学」を。
雪山の山荘で転落死した父親は、事故か、自殺か、殺人か?
犬と散歩から帰って死体の第一発見者は、視覚障害者の息子(いや犬か?)、山荘にいたのは母親のみ。目撃者はなく、当然、殺人が疑われ、母親は起訴され裁判に…。
裁判で真実が明らかになるのかと思えば、明らかになるのは意外な事実ばかり。息子が視覚障害になった原因が父親にあったり、母親はバイセクシャルで女性と不倫した事があったり、二人とも作家だが夫の諦めた原案をまとめて妻が出版していたり、二人は死の前日にもそれらの事で激しく口論していて夫がそれを録音していたり。
彼らの口論の中で、フランス人の夫とドイツ人の妻は中間言語の英語で会話し(以前はイギリスに住んでいた)、フランスの雪山に来て彼女はフランス語も話さなければならず(裁判中も途中からフランス語に不慣れで英語で話す)言語も二人に溝を作っていた。
二人とも作家で、夫は書けず、妻は書いて何冊も出版している。夫婦が同じ職業と言うのも難儀である。
しかも本作の監督ジュスティーヌ・トリエは、この夫婦が溝を作って崩壊する脚本をパートナーで監督のアルチュール・アラリと共同で執筆しているというのがなんともいえない。
結局、この映画が描いているのは事件の真実ではなく、夫婦のあり方と、母親と成長する息子(事件の後はショックで母親に抱きしめられていた息子がラストでは母親を抱きしめている)の姿と、二人に優しい犬の姿である。
映画は、落ちて来るボールを受け止めるスヌープで始まり、いつも世話をしている息子ではなく帰って来た母親に静かに寄り添い眠るスヌープで終わるのだ。
裁判の結果、得られるもの
もう少しミステリやサスペンスの要素がある作品かと思ってましたが、法廷を舞台にした人間劇でした。
「疑わしきは被告人の利益に」に忠実な判決で、外形的に見れば無罪放免のハッピーエンドとなる作品でしょうが、裁判後のダニエルの反応やサンドラの振る舞いや戸惑いから、2人のこれからが決して簡単にいかないことがわかります。
サンドラの無罪の決め手になる証言を導き出したのが、父親の息子への愛が故の言葉であるのも、この家族の関係性を表してもいます。
裁判の過程で明らかになった家族内のさまざまな事実や言葉をどう乗り越えていくのかは、この映画を見た人たち一人ひとりの心の中に描かれていくのでしょう。
落下したのは
カクカクした硬いタイトルだなーと思いながら映画館へGO。
舞台は、雪の山荘(居宅)での事件。
焦点は夫の死の真相。
裁判が進むうち、夫婦の様々な面が浮き彫りになってくる。
日々、色々な事が積み重なって、二人はうまくいかなくなっていく。
それ故、息子が目が見えないのにも経緯があるだけに、11歳の彼が証言しなくてはならない状況が悲しい。
妻サンドラの方が、意外な面が多かったなと思った。
物理的なものだけでなく 、夫婦関係も落ちて行ったのかもしれない。
キャストは皆さん初見。
サンドラはクールに見えたが、夫との諍いの場面ではそれが翻り、素晴らしい演技。
犬のスヌープも頑張っていた。
息子役の子も上手でかわいかった。いつも目の見えない役を演じる俳優さんて上手でかつ大変なんだろうなと思う。
起伏やどんでん返し的なものはなく、ミステリーを期待してしまって やや好みではなかったため星3つ。
2時間半がちょっと長く感じたかな。。
音だけ聴いていた人と、視覚情報も交えた人との認識の違いとは何か
2024.2.26 字幕 京都シネマ
2023年のフランス映画(152分、G)
夫殺しを疑われる女流作家の裁判を描く法廷劇
監督はジュスティーヌ・トリエ
脚本はジュスティーヌ・トリエ
原題は『Anatomie d'une chute』、英題は『Anatomy of a Fall』で、ともに「落下の解剖学」という意味
物語の舞台は、フランス山岳地帯のとあるコテージ
そこにはフランス人作家のサンドラ(サンドラ・ヒューラー)と夫のサミュエル(サミュエル・タイス)、そして11歳の息子ダニエル(ミロ・マシャド=グラネール)が住んでいた
また、多忙な二人の代わりに週2階ほど代母としてモニカ(ソフィ・フィリエール)が手伝いに来ていたが、
その日、サンドラを訪ねて学生のゾーイ(カミーユ・ラザフィールド)がやってきた
ゾーイは作家として成功しているサンドラのことを聞きたいと思っていたが、サンドラは質問をはぐらかしながら、ゾーイと「おしゃべり」をしたいと言い出す
だが、3階の屋根裏部屋から突如大音響が流れ出し、それによって、二人の会話は中断せざるを得なくなった
やむを得ずにゾーイを帰したサンドラは寝室の作業場に戻り、ダニエルは愛犬スヌープ(メッシ)とともに散歩に出かけた
物語は、散歩から帰ってきたダニエルが、玄関先で父が倒れているのを発見するところから動き出す
司法解剖の結果、頭部の外傷が事故以外を否定できず、また警察の捜査途上でのサンドラとダニエルの証言の揺らぎを感じた検察は起訴に踏み切ることになった
サンドラは旧友のヴァンサン(スワン・アルロー)に助けを求め、「夫殺し裁判」に向かうことになったのである
映画は、夫転落死の顛末を追う中で、夫婦関係が徐々に暴かれて、崩壊していく様子を描いていく
検察側の状況から導き出された創作と、サンドラが見てきたものが対立する構造になっていて、殺人を断定する凶器も見つかっていないのに、検察はやけに強気で「有罪に思えそうな材料」を突きつけてくる
この裁判をダニエルが傍聴し、時には証言台に立つのだが、映画のメインは後半における「追加の証言」ということになっていた
映画が導き出すのは、落下事件によって解剖されていくものであり、「夫婦関係」「司法」「事件を取り巻く社会」などの「解剖」が同時に行われていくように見えてくる
その中で、「事実と思われるもの」を導き出すことになるのだが、それが真実かどうかはわからない
ヴァンサンがサンドラに忠告するのは「真実よりも人がどう思うか」であり、検察側は陪審員の心証を誘導することに傾倒しているように見える
また、ラストの追加証言では司法からの要請でダニエルの付き人になったベルジェ(ジェニー・ベス)が「どちらかに決めなければならない」という趣旨のことをダニエルに告げる
その言葉が決定機となって、「ダニエルが理解できる物語」というものが紡がれていくという構図になっていた
いずれにせよ、火曜サスペンス的なオチを期待していたら肩透かしを喰らう内容になっていて、有能な探偵も出て来はしない
検察も有罪ありきで動き、家庭内秩序を暴露していくのだが、それらを全て「耳で聴いていたダニエル」が、総合的に「理解できる物語を紡いだ」と言えるだろう
この瞬間の検事(アントワーヌ・レナルツ)の表情が全てを語っていて、ダニエルの理解を超える物語を紡げなかったことが敗因となっている
ダニエルが話し声を聞いたエピソードは、おそらくは前日に録音された時のケンカだと思われ、記憶の混在が起こったというよりは、ダニエルの意図がそこに介在していたようにも思える
ダニエルは積極的に何が起こったかを理解しようとしていて、その着地点が見えない仲で、家族を守るためのエピソードを紡いだという感じになっていて、その反証ができない検察が敗北した、という流れを汲んでいる
オチとして弱いと思えるが、サンドラとダニエルがともに「再会を怖がった」ということを話していたので、裁判では登場しない二人だけが知る物語があるのだと思う
それを守るためにダニエルが言葉を選んだように見えるのだが、映画の主題でもある「真実よりも印象」というものを如実に表した結末になっていたのではないだろうか
ミステリーではない
法廷ミステリーかと思ったら全然違った。
法廷パートは淡々と進み、メインは関わる人達のドラマかな。
ミステリーと思って見ていたので、若干の肩透かしを食らったけど、展開と演技に引き込まれました。
これは視点や考え方で色んな捉え方が出来る。
結末がどうとかではなく、それぞれのキャラクターがどうかんがえているのか、何を思っているのかを、考えながら観るのが楽しい。
この映画から何を得るのかは人それぞれ。
群像劇として楽しむのもよし、今の時代と照らし合わせて見るのもよし。
想像とは違ったけど楽しめました。
まぁ会話の間が独特なのでちょっと長さは感じるんだけどw
法廷モノと思ったら
夫の死にかけられた殺人疑惑を争う法廷モノ。と思って観たら、子供や周囲を巻き込んでの、法廷を通して、家庭崩壊を時間をかけて、じわじわと解き明かしていく、ドロっとした心理サスペンスだった。みんな色々な事情があるんだよね、きっと。潔白を訴えてるのにグレーな印象を与えた主人公の人の名演と脚本が良かったなあ。子役の子も良かったよね。
そして主人公が犯人か事故かもわからない、モヤっとした展開がなんとも言えない余韻です。(主人公が犯人かも?という想像の余白がある)
スカッとした逆転劇などないので、え?終わり?な人もたぶんいる。
裁判が淡々と
日本のメジャーどころの配給作品なら二転三転しそうな題材で、ある意味で淡々と裁判が進む。
でも退屈ではなく、息子さんが健気で、犬も助演賞ばりに良い芝居、表情をしてるように見えた。
真相はわからないけど、あの小説家先生は好きにはなれない。からか、ひっくり返りを期待してしまった。
巧みな演出とキャスティング
ミステリーではないので、盛り上がりやドンデンを期待すると残念に終わるかも。
夫婦の内面を殆ど描いていないのと、サンドラが悪そうに見えない。よくこんな女優さん探して来ましたね。そしてあの坊主検事のあの憎たらしさでサンドラに肩入れしたくなるように誘導された。で、弁護士とのいい感じの仲の違和感や、どんどん後出しでサンドラ不利になる上で、「おや?」という感情が湧き上がる。で、序盤は証言がぐらぐらのダニエルが不憫で感情移入するようにできていて巧みでした。最初はサンドラがダニエルをハグしてましたが、ラストは逆にハグされてましたね。成長したということか。
最後は勝訴しても何も得るものが無く、むしろ失った物の方が多い裁判の虚しさがすごくリアルだった。裁判後のシークエンスにヒントがあるのかも。もう一回見て自分なりの考えを固めたくなった。
それでも彼女の心の奥底に積もる雪解けは程遠いだろうと感じた!
雨、そして雨。レイン&レイン。
ほんのちょっぴり御日様射してきて~ウレピ-(*´ω`*)
でも洗濯物がぁ 乾かへんやないかぃ・・・
あ、そうだ! そんな気分が凹む時は 映画を観よう!
という言い訳の流れで、
今日は「落下の解剖学」観に行きますた。
このタイトル、きっと難しそう そう思った貴方、 正解です。
まんまと パルム・ドール受賞、アカデミー賞ノミネ-トの文字に踊らされましたね。大丈夫、私もその一人。
原題からすると 翻訳は”転倒の解剖学”、転倒なんですね。
でもワザワザ ”落下”に変えてます。その時点で少しネタバレなんですね~キット。
正直な気持ち 想定してた内容とは異なってましたわ。(。´・ω・)?
もっと深い雪山の山荘サスペンスなんかと思ってたが・・・違った。
人の見えない深層心理に迫る ダレトクでもない裁判の話でしたゎ。
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とある人里離れた雪積もるフランス山荘に住む夫婦と息子、3人家族に起こる心の葛藤と引き起こされる悲劇。
ある日、夫(サミュエル)が家の屋根裏窓から落ちて死亡。果たして事故か?自殺か?他殺か?
それを巡って、妻(サンドラ)に疑いをかける検察側と、無実無根を訴える妻側。それの裁判の行方をゆっくりと話展開してゆきます。
一番心揺れ動くのは 夫婦の息子(ダニエル)、事故で視覚障害になった事で学校にも行きづらく、家でも両親の些細な喧嘩(言い合い)に堪えている。彼の唯一の味方盲導犬役(スヌープ)だけであった。
果たして、彼女(母)は無実なのか。
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まぁ良くもこんな 無味無臭な夫婦に良く起こる 些細な出来事を
穿って話立てして展開広げたなと感じました。
凄く静かに、そして山荘に漂う空気感がそのまま 場内に流れているのを感じます。裁判所での息子の最後の証言に 息を飲みます。
それは きっちりとした感情の裏付けがあり、紛れもない証だったであろうと感じました。
映画中に出てくる、”俺にも時間が欲しいんだよ~”・・・夫の訴え。共感した方も多いのでは。この一見不平等と思える訴えが 総てを現わしていそうです。
映画館で映画を良く鑑賞されるアナタは、パートナ-や家族に”また映画かぁ~”って言われてませんかw。
ちょっとネ、映画観て自己嫌悪になったりしそうです。
昨今、子育ては夫婦でとか推進派が多い中 本当にそうなるとどうなるの?
ちょっと未来はこうなる事も有りそうな・・・。
夫も部長、妻も課長とか。晩婚で子供が出来たら同じような事が勃発しそうな展開を垣間見た次第。
最後に裁判で無罪判決を受けた彼女が、”勝ったら何かご褒美が貰えるのかと。”
この言葉の意味。 きっと心の何処かに愛される思いを描いていたんでしょう。そう成らなくて、犬の傍で寝る淋しい彼女。いたたまれない思い。
あと少し、ほんの少しだけでも夫に対して丁寧に向き合って心の会話が出来ていたら、きっともっと夫婦の絆は切れずに繋がっていたと思います。
久し振りのフランス映画、寝そうで寝ないで観て下さい!
コレわっと、思った方は劇場へ。
モヤっとしました
ここ最近不作続きでした。「DUNE」のリバイバル、「ボーはおそれている」、「君たちはどう生きるか」どれも残念な出来で、私の感覚が一般的な評価と大幅にズレてしまっているみたいです。とは言え今後も感じたままを恐れずにレビューしていこうと思います。
で今作もパルムドール等で高評価を受けた話題作という事で、今作こそ私ののぼせ上がった頭をガツンと目覚めさせてくれるのではないかと期待して鑑賞しました。結果、裁判の場面は中々に引き込まれるものがありましたが、裁判の勝ち方も明確な勝訴ポイントが示される事も無く何となく勝った感じでしたし、真相が明らかになる事も無くモヤっとしたままで終着してしまい消化不良でした。「必ずもう一捻りあるはず!」と期待しておりましたが、敢えなくエンドロールが始まってしまいました。
母親が無罪を勝ち取って帰宅した際に、息子から「ママは何故パパを殺しちゃったの?」的は発言があり、息子による謎解きが展開されて・・・みたいのを観たかったなぁ。
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