ダークグラス

劇場公開日:

ダークグラス

解説

「サスペリア」「フェノミナ」などで知られるイタリアホラー界の巨匠ダリオ・アルジェントが、前作「ダリオ・アルジェントのドラキュラ」以来10年ぶりに手がけた監督作。事故で視力を失ったヒロインがサイコパスな殺人鬼に脅かされる、“見えない恐怖”を描く。

イタリア、ローマで娼婦ばかりを狙った猟奇的な連続殺人事件が発生する。殺人鬼の4人目のターゲットになってしまったコールガールのディアナは、ある夜、執拗に追いかけられた末に、車が衝突する大事故に遭う。一命はとりとめたものの両目の視力を失ってしまったディアナは、同じ事故に巻き込まれて両親を亡くした中国人少年のチンとの間に特別な絆が生まれ、2人は一緒に暮らすことになる。しかし、そんな彼女たちを殺人鬼が付け狙う。

主人公ディアナを、「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」でイタリアのアカデミー賞と呼ばれるダビド・ディ・ドナテッロ賞の主演女優賞を受賞したイレニア・パストレッリが演じた。アルジェント監督の娘アーシア・アルジェントも、ディアナを支える歩行訓練士役で共演。

2022年製作/85分/PG12/イタリア・フランス合作
原題または英題:Occhiali neri
配給:ロングライド
劇場公開日:2023年4月7日

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映画レビュー

3.0昼間のローマに漂う不気味な雰囲気も怖い

2023年4月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

萌える

変質者、ストーカー殺人、ダークネス、スプラッタ、シンセサウンド、というコンセプトをデビュー以来貫いているイタリアンホラーのレジェンド、ダリオ・アルジェント10年ぶりの監督作はやっぱり同じ設えだった。

見えないハンデを突いてくる血みどろの惨劇が、無機質の音の増幅によって繰り返される時の、なんとも言えない快感はアルジェントならでは。これを古いと取るか、懐かしいと取るかは世代によってまちまちだろうが、もし、同じことをハリウッド映画でやったら、この退廃感は出なかったと思う。惨劇は夜に起きることが多いが、傘を広げたような形状からイタリア笠松と呼ばれる木々が側道に聳える昼間の街に漂う、不気味な雰囲気には魅了される。たとえ、時々度を越した残酷描写に若干引いたとしても。

殺人者に付け狙われる娼婦と中国人の少年の間に芽生える友情は、ジョン・カサベテスの名作『グロリア』を彷彿とさせるところが新鮮だ。欲を言えば、当初音楽を担当するはずだったダフト・パンクとのコラボが実現していたら、より映像と音の融合が楽しめたはず。アルジェント現在82歳。若々しい感性は鈍ってないと感じた。

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清藤秀人

3.0見えないんだから・・・

2024年12月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

主人公は娼婦、連続殺人鬼のサイコパスに命を狙われ、生き延びるも視力を失ってしまう。
巻き添えを食らった中国人少年と一緒に暮らし始めるが、再び魔の手が・・・。
盲目の設定があまり生かされず、ちょっと残念だったが、久しぶりのダリオ・アルジェント監督を楽しむ。

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いやよセブン

2.5感想メモ

2024年9月12日
スマートフォンから投稿
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ヒラめ

3.0盲目の娼婦と中国人の少年

2024年9月11日
PCから投稿

10年ぶりの──という謳い文句だが、行き当たりばったりみたいな筋書きと派生みたいな出来事で構成された猟奇殺人の話。82歳にしていつものダリオアルジェントだった。
日食、盲目、白杖、アグレッシヴな盲導犬、水蛇。ディティールに相関性はなく、唐突で過剰。どのシークエンスも「いったいなにやってんだこのひとたちは」というばかばかしさ。

だが雰囲気は楽しかった。
盲目の娼婦と中国人少年の異色コンビ。主人公Ilenia Pastorelliの誇張の激しい恐怖演技。Ilenia Pastorelliは盛りを過ぎた感じながら、痩身なのにメリハリもあって、好ましいあばずれ感があった。イタリアで人気のリアリティ番組で有名になった人だそうだ。笑うところは一切ない映画だが終始可笑しかった。
娼婦と少年の逃避行になっているのがグロリア(1980)風で、多少そこをドラマ盛りにしてもいいはずだが、なにがなんでもジャッロでもっていく。虚栄心のない筋金入りのダリオアルジェントだった。

ホラーは新しいアイデア披露の場でありジャンルである。アリアスターやジョーダンピールなんかを見ると「恐怖映画も進化したものだなあ」と思う。
かえりみるとダリオアルジェントもかつては旗手であり、80年代(アルジェントが書いた)デモンズは当時新しいホラーとしてもてはやされた。フェノミナやシャドーもあのころとしてみれば今のA24みたいな鳴り物入りだったように思う。
ただし前期を深い紅として後期をシャドーとすると、前期は不完全なアントニオーニのようで後期は不完全なデパルマのようだった。個人的には一貫性をもたない山っ気な監督とみている。

いったい何度愛娘の惨殺シーンを撮ってきたか解らないが娘アーシアの惨殺シーンで家族愛がつたわってくる人もめずらしい。ご高齢とはいえ健在なのはわかった。

imdb5.1、RottenTomatoes52%と40%。

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津次郎