パスト ライブス 再会のレビュー・感想・評価
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脚本が素晴らしかった
細部まで練られていて、象徴や観念の連続。
そこに景色も相まってとても美しかった。
オープニングから、あ、これは凄そう、
と思える感じがもうね、ベテランの手腕。
笑えるシーンも多いのですよ。
夫のアーサーが、まるで映画でアジアンカップルを邪魔する米国人だ
とか言ったり。
でも最後にはアーサーの懐がデカ過ぎて敬服しましたな。
ヘソンは、ノラにとっては「コリアン」というアイデンティティの
メタファーだったのかもしれないな、とも考えてしまった。
割と不思議な映画で、断片断片で自分の記憶を思い出したりしつつも
すごく集中してしまって、夢中になって見ていた。
脚本の妙が細部まで行き届いているからかな。
個人的には、ヘソンが切な過ぎてもう泣くに泣けない感じでしたよ。
あの24年ぶりの再会の日に待っている感じが本当に愛らしくて。
ノラにずるいなあと思いつつも、気持ちはわかるし。
バーで、ノラとヘソンに待たされるアーサーも切なかった。
待っている男はなんであんなに魅力的なんでしょうね。
運命はタイミング
『ワン・デイ 23年目のラブストーリー』と見比べることをお薦め
本作を観ていると、アン・ハサウェイ、ジム・スタージェス主演の、『ワン・デイ 23年目のラブストーリー』を想い起こす。すれ違いの期間(本作は24年、ワン・デイは23年)もほぼ同じで、ソウルとニューヨーク、ロンドンとパリというふたりの距離感、互いにひかれあいながら、結婚はしないという点など共通点が多い。出会いが幼少時と学生時代の違いはあるが。
ただ、決定的な違いは、『ワン・デイ』は毎年7月15日に一緒に過ごすことを決めて、お互い友人と割り切っているが、本作は、何年も会わなかったわりには、お互い未練たらしさが露出する点だ。女性の方は既に結婚しているにもかかわらず。
私は『ワン・デイ』には号泣したが、本作にはからっきし涙がでなかった。それは、同じ友人以上恋人未満を描いていながら、『ワン・デイ』が、友人に止まることの葛藤を見事に描いたまさに大人の恋物語とは対照的に、本作は恋人未満の稚拙さ(特に男の方)ばかりが目立ち、押し寄せる切なさの度合いに決定的な差があるように思えた。言いかえれば、別れてほしくないふたり(ワン・デイ)とさっさと別れるべきふたり(本作)の違いかもしれない。
ラストシーンの違いも印象的だ。あまりにも衝撃的な『ワン・デイ』とよくあるパターンの本作。よくあるパターンはしょうがないにしても、そこにあと一歩余韻がほしかった。
感じ方はそれぞれで、本作に号泣するタイプの方もいるかと思うので、二作を見比べることをお薦めする。
恋の思い出の下に隠れているもの
前評判の高さの割に地味な作品、というのが最初の感想だった。
ただ、地味であるからこそ身近に感じる部分もあるわけで、キラキラキュンキュンした恋愛ものよりもリアルな共感を持った人も多かったのではないだろうか。
登場人物たちが抱く未練や嫉妬や困惑、そしてそれを表に出すまいとする大人としての振舞いは、ただ夢中になって突き進むことが許されている年頃の表情ではなかった。
メインの三人にはそれぞれのバックグラウンドや現在の立場があり、それが個々の感情に影響している人物造形も面白かった。
子供の頃も大人になっても、ヘソンを「男らしい」と表現するノラ。韓国にもアメリカにも独特のマッチョイズムがある。
アメリカのマッチョイズムからは離れた存在であるノラの夫・アーサーはこの評価に随分衝撃を受けているようだった。ノラがアメリカ式の男らしさや韓国式の男らしさを重視していないとわかっていても、自分の知らないノラを知っていることや同じ文化をルーツにしている点も含め、ヘソンの存在にアーサーは動揺しっぱなしだ。
ヘソンが言葉にはしないまでも自分に気持ちを寄せていること、彼が過去の思い出を美化し過ぎていることをわかった上で彼をはっきりと拒まないノラは、人によっては思わせぶりな女性に見えるかも知れない。
ノラの優しさとも優柔不断さとも八方美人ともとれる態度からは、ヘソンがノラを象徴とした過去ののびのびとした時代を振り切れないように、ノラもまた自分の居場所や所属がはっきりしていた頃の居心地の良さに後ろ髪を引かれている気持ちがうかがえた。
男性像に対してコンプレックスのあるアーサー、韓国の普通の暮らしを無難にこなしながらも自信のないヘソン、自立して居場所を獲得し続けているが時折不安定さに揺れるノラ、それぞれが築いてきた人生が恋の思い出の下に透けて見える、深みのある物語だった。
評判より良くない…
異性の友達と観ると盛り上がります
A24なので期待してたけど、すごくパーソナルな映画で知り合いの悩み相談聞いて忘れた頃に後日談を聞かされた感じ。
ナヨンとヘソンの物語っぽいけど、縁や運命というなら夫アーサーは何なのか?幼馴染ですれ違えば運命なのか?
確かに最後の言葉にならない気持ちを映像にしたのは流石だなと思ったが、見た後の味はどこか女の愚痴を聞かされた気持ちに似てた。
自分の身に降りかかるモノはドラマチックに見えるが、
韓国社会の実情を考えれば彼女の決断は一択だし、彼も彼女との未来なんて現実味のない話だと心のどこかではわかってて、でもあの時感じたモノは確かにあったよね?と箱を開けてお互いに確かめたくなるのもわかる。
でもさすがに最初に出会った年齢が若過ぎてここまで引っ張れるほどでもないし、わざわざ旦那をあんな目に合わせてまで箱を開ける程意味があった様に思えないし、説得力に欠ける気がするし、
小学生の頃の初恋の子ガーと言われてもそこに通う気持ちって恋か友情かママごとか分別も出来てないしね。
とはいえ、人生なんてそんな感じで進んでくし、いちいち納得して選んでるわけでも整理してもないから、それが逆にリアルといえばリアルなのかもしれない。
あとNYの街並みが評価されてるが、個人的にはインスタの写真みたいな構図で安っぽく感じてしまった。
ヘソンがガタイが良く長身でイケメンでナヨナヨしてる感じが嘘くさかったなぁ、モテるでしょって。
逆にナヨンは説得力ある風貌で、アーサーも良かった。
いやぁアーサーもなぁ…。
とちょい辛口になってしまったが、パーソナルな映画という意味ではよく表現されてた。あーだこーだ言いたくなるくらいだから。
ちなみにデートには×
余計なこと思い出されて台無しになるパターンあり。
家族や子供×
その面子で観るよりフライみとけ!
1人◎
おセンチな夜に観ると沁みます。
女は上書き保存、男は新規保存。
起承転結がはっきりしてるわけではないのに、そんな冗長に感じず良かった。
新たな広い世界に飛び出した後、前にいた世界の人と話をすると世界が狭いままだなあと感じてしまうの、わかるなあと思いました。
ヘソンの最後の台詞が結構好き。
とにもかくにも、アーサー(キービジュアル女性の旦那)が良すぎた。全部好き。最高。アーサーのために見てくれ。
エンドロール、ノラムンはわかるんだけど、もういっそヤングノラムンじゃなくてナヨンにした方がエモかったな。
グリーンカード:米国永住権。
思い出は美しい
12歳のヘソンとナヨンはいつも一緒で仲良し。
ナヨンは自己主張をはっきりする明るく天真爛漫な女の子。ヘソンは泣き虫なナヨンをいつも近くで守るような優しい男の子。
子供ながらに純粋に惹かれあって、ナヨンは将来の結婚も想像できるほど。きっとヘソンも同じだろう。
けれど高みを目指すナヨンは、家族で移住してしまう。
ヘソンはすごく落ち込んで寂しそうだが、ナヨンはその先の光に満ちていてものすごくドライに見える。所詮子供のころの好きなんてそんなものだろう。
普通はそのまま忘れ去られるが、2人は12年後に再開する。たまたまヘソンのことを思い出したナヨン・・この頃はアメリカ名のノラになっている。たまたまヘソンのことを思い出したノラは、PCでヘソンを検索する。そこでヘソンが自分を探していることを知り、メッセージを送って12年ぶりのコンタクトが叶った。2人は12年ぶりの穴を一瞬で埋め、子供の頃に戻ったような幸せに包まれる。
だがしかしノラはNY、ヘソンはソウル。ネット上でのやり取りを続けるが、実際に会うことは出来ずに自然消滅していく。ここでもノラが、ヘソンもNYに来ることは出来ない、ノラもソウルに行くことは出来ない、でも何かここで成し遂げたいからしばらく話すのをやめたいと、離れていく。
その後ノラは同じ作家の白人男性と結婚し、ヘソンはソウルで彼女が出来る。
そしてまた12年後に彼女と別れたヘソンがNYを訪れ、またノラと再会を果たす。ノラに夫がいる事はわかっていてNYまで来たヘソンはどうしたかったのだろう。どこかノラとまた昔のようにに戻れると期待して来たのではないだろうか。ノラはどこまでも天真爛漫でまたもヘソンを振り回しているようにしか見えない。最後までノラは、夫のアーサーとヘソンのどちらを選ぶのか観てるこちらを翻弄するが、ヘソンを選ぶことはなかった。が、そこまでは私も納得がいった。
最後ヘソンと別れた後のノラのあの涙はなんだったのでしょう。どうしてあんなにも号泣してたのでしょう。
ヘソンはいつでも自分の気持ちに正直だったが、ノラの気持ちは本当は夫よりもヘソンにあったということなのか。
あの号泣にちょっとうるっとしかけたが、それをなだめる夫の気持ちがいかなる気持ちだったのか。なんか私が複雑な気持ちになってしまった。
初恋は初恋のままとっておいた方が良いと思う
韓国での幼なじみのナヨンとヘソンが24年後ニューヨークで再会するというラブストーリー
この2人の再会よりも、私はナヨンの夫のアーサーの気持ちが一番切なかったです
妻ノラ(ナヨン)の気持ちは知ってるけどそれでもヘソンの存在に不安になるって打ち明けるシーン、3人でバーにいるのに韓国語で話す2人の会話に入っていけず蚊帳の外、切なくて涙でした
夫婦であっても自分の知らない時の妻の過去って踏み込めない世界
ちょっとナヨンがアーサーに対して思いやりがないような
ヘソンの切ない気持ちも良いのです
ぎこちないハグと会話の2人が再会したシーン、あのシーン好きです
ヘソンはずっとナヨンが好きだったのかもです
再会したナヨンとヘソンはそれぞれの人生に戻るって事だけど、私はそれで良かったと思います
だからヘソンとナヨンはお互いがずっと心のどこかにいる人になって、そこがアーサーにとっては切ないところだけど
運命の人=結婚相手ではなくて一番好きになった人と私は思います
ヘソンにとってはナヨンが運命の人で、アーサーにとってはノラが運命の人で、じゃあ彼女にとって運命の人は誰なのか、そこが私にはわかりません
実際付き合うといろいろトラブルは起きて好きな気持ちが消える事もあるし、「あの時こうしていたら」ってずっと思ってしまうだろうけど、やっぱり初恋は初恋のままきれいなままにしといた方が良いかも
両思いだけど片思いしてたっていう初恋、そういう初恋をずっととっておけるのもステキかなと
ノラとアーサーが出会った場所、ニューヨーク、きれいなロケーションでした
「Past」と「lives」の間に開く空間
本日は本作公開1週目のサービスデイ。平日+荒天で客入りはイマイチでしたが、やはり作品性からいっても女性の割合が多かった印象です。
グレタ・リー、私が彼女に初めて気づいたのはAppleTV+作品の『ザ・モーニングショー(Season2以降)』。同作品の出演者として、Netflixで配信されたSAGアワード授賞式でも素敵な笑顔で参加されていましたが、本作はそのグレタが主演し、96回アカデミー賞において作品賞、脚本賞にノミネーションされていて公開を心待ちにしておりました。
まず観て思ったのは、意外なほどに韓国語がメイン言語な作品だったこと。グレタが普通に韓国語で話していたので鑑賞後にちょっと調べてみたら、グレタ自身がLA出身の韓国系移民2世ではあるものの、生まれた時からアメリカ国籍を持つ英語ネイティブ。ノラ役を演じるために相当な鍛錬を積んだようです。(この辺のエピソードはちょっと検索すると見つけられますので、興味があったらどうぞ。)
一方で役の上とは言え、ノラの相手役ヘソン(ユ・テオ)が韓国の大学で工学を学び留学までするくらいなのに、アーサーとの挨拶の際「nice to meet you」が片言なのはちょっとやり過ぎな気もしつつ、そんな彼が一人でニューヨークまでノラに会いに来るほどの切実さも伝わってきます。
106分という観やすい尺ですが、「恋愛orキャリア」と普通にありそうな話ながら、程よくドラマチックで見応えもあります。Facebookで相手を探して再会し、Skypeで昼夜問わず連絡を取り合う様子などみていると、同じ時代に恋愛をしていた40代や50代にとってはノスタルジーも感じられると思います。
そして、本編最後に出るタイトルの「Past」と「lives」の間に開く空間にしみじみと感じ入る恋愛弱者オジサンな私。ずっと煮え切らない態度のヘソンが何故今更、ノラのフィールドに飛び込もうと思ったのか。相手への未練?自分へのけじめ?いずれにしても、あからさまに「捨てきれない思いの丈」だけで飛び込んでいく「土足感」もヘソンくらいの年齢までですかね。。やはり女性監督はキツイところついてきますわ。
初恋の残酷な未来=愛おしい現在
大人が見る恋愛ドラマ。悪人がいないのが良かった
東京ラブストーリー
なんじゃこりゃ!
この映画を観る前に、GAGA+で
ジェイチョウの言えない秘密をみた。
数年ぶりの3度目の鑑賞。
あまりの面白さと謎解きに5連チャンで自分ハイライトで部分鑑賞した。
脳みそが恋愛脳になってたのと、SNSのおすすめレビュー文章があまりに良かったのでパストライブスを。
ヘソンは男前で胸板厚い。それだけでそこそこモテると思うのに、みみっちいのよ!
そら!長距離恋愛で何年も会えなきゃそうなるだろ!
ナンパしろ!誰かに声かけろ!気持ちは込めなくていい!←って思いながらみてた。
あと、ニューヨークで夫婦と歩いてるシーン。
ファッションがだせーょ!
田舎のおっさんの俺でもそこそこの恰好しまっせ!
映画でのラブシーンは嫌いだけど、わざわざニューヨークまで会いに行って、セクロスせずに帰るんですか?いみわかめ。
いい年こいて純愛とか、純愛?
あーわたしのこころにはそんなものはもとからなかったのかどこかにおきわすれてきたのか
書いてたら怒りがわいてきたので、星半分減らします。
別れられた幼馴染みの再会という泣ける物語
ドキュメンタリータッチ?
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