ティル

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ティル

解説・あらすじ

1950年代アメリカで、アフリカ系アメリカ人による公民権運動を大きく前進させるきっかけとなった実在の事件「エメット・ティル殺害事件」を劇映画化。

1955年、イリノイ州シカゴ。夫を戦争で亡くしたメイミー・ティルは、空軍で唯一の黒人女性職員として働きながら、14歳の息子エメットと平穏に暮らしていた。ある日、エメットは初めて生まれ故郷を離れ、ミシシッピ州マネーの親戚宅を訪れる。しかし彼は飲食雑貨店で白人女性キャロリンに向けて口笛を吹いたことで白人の怒りを買い、8月28日、白人集団に拉致されて凄惨なリンチの末に殺されてしまう。息子の変わり果てた姿と対面したメイミーは、この陰惨な事件を世間に知らしめるべく、ある大胆な行動を起こす。

「ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野」のダニエル・デッドワイラーが主人公メイミーを熱演し、ゴッサム・インディペンデント映画賞など数々の女優賞を受賞。名優ウーピー・ゴールドバーグが共演し、製作にも名を連ねる。

2022年製作/130分/PG12/アメリカ
原題または英題:Till
配給:パルコ
劇場公開日:2023年12月15日

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(C)2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.

映画レビュー

4.5A Sad Tale Overlooked

2024年5月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

Rosa Parks' bus boycott is oft credited for the start of the Civil Rights movement, but the lynching of Emmett Till was the injustice that set that in motion. Exquisitely acted and staged, the loss of Emmett's mother is a sad sight. The bloated body was presented at the wake for the public to see. The final chapter is courtroom drama with infuriating results. A rich drama destined for classrooms.

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Dan Knighton

4.0いつの時代でも女性は社会を変える力を持っている

2023年12月21日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

1955年のアメリカ、ミシシッピ州で実際に起きた黒人青年リンチ殺人事件の深層に分け入る映画は、今に繋がるBLMムーブメントの起源とも言えるが、一つ注目すべきは、主人公が被害者の母親である点だ。

好奇心と冒険心で胸をいっぱいにしてシカゴの故郷を出たはずの息子が、やがて、変わり果てた姿で発見されたとき、母親は心の底から沸き起こる怒りと、何よりも最愛の息子を亡くした悲しみに突き動かされて、アメリカ南部に広がる人種差別の荒野を、ゆっくりと着実に歩み始めるのだ。いつの時代でも、女性は社会を変える力を持っている。

この行動は全ての母親たちの共感を得るだろうし、理屈ではなく、愛を奪われることの苦しみが広く胸に響くに違いない。

最も感動的なのは、彼女に対して懐疑的だった同じ黒人の住民たちが、その偉業に対して敬意を表するようになるところ。

数々の演技賞に輝いた主演のダニエル・デッドワイラーと、製作にも名を連ねるウーピー・ゴールドハーグが配役では目立つくらいで、他はほぼ馴染みのないアフリカ系俳優で固められた本作は、ハリウッド映画の裾野の広さも痛感させる。そこが手垢に塗れていない本作の魅力でもある。

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清藤秀人

3.0差別の存在してしまった世界で

2025年5月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

映画好き界隈では割と有名な話だと思うのだが、元アメリカ大統領のバラク・オバマ氏は毎年自分のフェイバリット・ムービーをSNSに投稿してくれている。趣味が近いのでいつも「良いセンスしてるぅ」と思いながら、観られるヤツはほとんど観ているのだが、そこはやはりオバマ氏、黒人映画がメチャメチャ多いのだ。
お陰様でアメリカの人種差別にはかなり詳しくなったが、一方で「差別は良くないと思いました。」みたいなシンプルな感想も持てなくなった。

そんな訳で「ティル」のレビューは一体何を書けば良いのだろうと悩んでいたのだが、一緒に鑑賞した旦那から天啓のような一言が舞い降りた。

白人も「差別」を知らなければ差別しないんじゃないか?

都会育ちの少年エメット・ティルが、差別の根強い南部で悲惨な運命を遂げるのがこの映画の導入である。観ている私たちは知っている。この頃のアメリカ南部の差別の酷さを。エメット少年は知らない。都会のデパートで受ける差別とは天と地の差があることを。
彼の無邪気な言動が彼を奈落へ突き落としたのは、差別の苛烈さに対して無知だったからだ。では、白人の側が「黒人なんて犬畜生と同じ」という差別を知らなかったら?
進撃の巨人でサシャがオニャンコポンに「オニャンポコンはなぜ肌が黒いのですか?」と聞いていた、あれと全く同じ反応になるんじゃないだろうか。
例えばすごい癖っ毛の人がいて、「なんで髪そんなクルクルなの?」と聞いて「家族みんなクルクルなんだよ」と言われたら「ふーん」で終わりじゃないだろうか。そんなもんかぁ、で済むようなことで人が人を差別し、その命を簡単に奪う。
それは「知っているがゆえの悲劇」なのではないだろうか。

一方で「リンチで人を殺す事は憎悪犯罪である」という法律が必要なほど、そしてそれがアメリカで成立したのがごく最近の出来事だということは、すでに存在してしまった「差別」は根深い、ということを痛感する事にもなる。
「差別を知らない」世界は現在の私たちが暮らす世界とは遥かに遠いパラレルワールド、それを望んでも行き着くことは難しい。
すでに存在してしまった差別を「無かったこと」にできないのであれば、むしろ知ることで「愚かな行為」に変えていこうという努力がまだまだ必要だということなのだろう。

退任したバイデン大統領の功績とも言える「エメット・ティル反リンチ法」が、大統領交代で形骸化しないことを願いたい。

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つとみ

1.0主演女優、監督、演技指導、カメラ、音楽いずれも最悪

2025年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

単純

全く評価にそぐわない出来栄え。
なんと言っても母親役の女優の演技が終始平坦。
子役の方も(これは設定が)生意気で、親の言いつけも守れないレベル。
労働さえ嫌がり、自ら不幸を招くような性格。
とにかく監督が下手くそで、実力不足。
全般の音楽も違和感があり、うるさい。
映像は母親のバックばかりで面白味はない。
編集もいいかげん。

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koby

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