バビロンのレビュー・感想・評価
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映画って・・・
正直、下品なのは苦手です笑
土曜の朝から見る映画じゃないわー、というのが冒頭の感想。
でも、これが初期の映画の時代、1920年代だったのか。
今から100年前じゃないか!笑
大物俳優、名もない新人女優、何が何だかわからない若い男性。
この3人が微妙に絡み合いながら、歴史が、映画が変化していく。
名もなき新人女優はどんどん売れ、一方大物俳優はだんだん堕ちていく。
そして、もう一人の主役、名もなき男性はいつの間にか巻き込まれ、
映画界の重要なポストへ。
サイレントからトーキーへ。どんどん、映画界が変わっていく。
そして、関係者の立場も変わっていく。
スターにのし上がった女優は声や素行に問題があり、落ち目に。
大物俳優もどんどん自分の存在意義に疑問を抱き、ファンからの視線、
そして時代の流れに翻弄され、最期は。。。
年を重ねて、映画の技術もはやりも変わっていく、
俳優も女優も当然年をとっていく。
でも、何年経っても、その時の映像は、技術はそのまま。
そして、俳優も女優もその年のまま。
いろいろなテーマが複雑に絡み合った作品であった。
でも・・・やっぱり、下品なのはキライ笑
鳴り物入りで封切られたが・・あっという間に上映縮小・・・・。仕方な...
刹那的にしか生きられない人々の物語
「汚いラ・ラ・ランド」との前評判を聞いていたのである程度覚悟して見に行った。
一部のエログロ、というかエロゲロ描写は確かにきついものの、それを差し引いてもこの映像美は映画館で観てよかったと思える迫力。そして音楽が良い。
RRRとは別ベクトルで3時間ジェットコースター。刹那的にしか生きられない人々の人生を火花のようなきらめきで魅せてくれる。
-------以下ネタバレ-------
「ラ・ラ・ランド」のラストを見て「恋人と別れただけで結局夢もかなえてるじゃないか、そんな切ない顔してるんじゃないよ」という気持ちだったので、今回の作中でジャックが告げられる、「あなたの時代は終わったが、映画が映写機にかけられれば誰もがあなたを身近に感じる」という言葉の通り「映画の世界で輝けたんだから、たとえのたれ死んでも幸運だろ!」と殴ってくるバビロンのほうが好みだった。
銀幕の世界で一度は生きたいと切望し、それがかなわない人がどれだけいるか。彼らはそれができただけ幸運なのだ、たとえ悲惨な最期を遂げたとしても。
「人生は最高!」とつぶやいて夜道に消えるネリーもそれをよくわかっていた。
映画の前半、人の死が「喜劇的に」軽く扱われるシーンが相次ぐが、結局はネリーやジャックの死も当人以外には喜劇と変わりないのだろうと思う。よく「役者は親の死に目に会えない」とは言われるが、それは映画も同じで、人の死すら二の次に扱ってしまう狂気の世界に彼らは身を置いているのだ。
金をかけた駄作
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド2という感じ
2023年劇場鑑賞37本目。
ブラッド・ピットが昔のハリウッドを描いた作品に出るというとどうしても上記の映画を連想してしまいますが、あれよりもう少し前の時代を描いた作品。雨に唄えばではプラスに働いた人たちが主人公でしたが、こちらはマイナスに働いたかつてのスターたちに焦点が当たった感じです。辛い。どんどん追い詰められていく主人公たちを観ていると精神的にキツかったですね〜。
サイコパスを演じさせるとめちゃくちゃ怖いトビー・マグワイアが急に出てきたのでうわってなりました。でも何で前怖いトビー・マグワイアみたのかおもいだせない・・・。
3時間を長いとは感じませんでしたがあんまり好きな映画ではありませんでした。
【下品、長い、マーゴットロビーは美しい】 なんともオゲレツ、ぶっと...
【下品、長い、マーゴットロビーは美しい】
なんともオゲレツ、ぶっとび映画だった。。
マーゴットロビーはハーレクインといいこの役といいハチャメチャな役が多いのか。
観てる途中「あぁ‥長い。」と何度か思ってしまった(笑)
そしてラスト付近は思わぬ方向へ(笑)ホラーちっくで
しかも🐀( 'ч' )モッシャア… やめーーーい!www
いきなり蛇と戦いだしたり話が分散してる気がした。。
🐘💩、ロビーの🤮のシーンは必要だったのか??
謎のまま終わりました。。
なんとも変わった映画でした。
映画愛が痛いほど伝わる
この映画は賛否両論というが、映画愛の大きさ、映画史の知識の有無に、感じ方が左右される気がする。私はけっこう好きだった。
本作はOPの狂乱宴とEDのマニーの空想に重なるような映画リストがハイライトだろう。
ちなみにOPは、迫力こそあるものの下品で初見は辟易した(ちなみに踊り狂うマーゴット・ロビーは最高だし、チャゼルらしい素晴らしいカメラワークもある)。だがEDで再見すると、下品なパーティも哀愁漂うノスタルジックな気持ちにさせられる。駆け抜ける185分で、映画史のターニングポイントとなる巨大な渦に観客も巻き込まれていくからだ。
無声映画からトーキーへの激変の時代、ある者はスターから過去の人に落ちぶれ、ある者は無名の下働きから重鎮にのし上がっていく。技術の進歩、時代の変化がこれまでの常識をかなぐり捨てていく。落ちぶれた者は怠慢だったわけではない。時代の変化を受け入れ追いつこうと思っても、もう抗えないのだ。人が歳を取るように。若返ることはできないように。
その時代だからこそ輝ける人がいる。ネリー・ラロイは開放的な1920年代の映画業界を体現した様な人だった。マーゴット・ロビーの華美な魅力はこういう役にハマる。そしてブラピ演じるジャック・コンラッド。「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 」でリック・ダルトンを演じたディカプリオの様に、キャリアも終盤に差し掛かるハリウッドの顔が演じる様は侘しいが説得力がある。「スパイダーマン」では若き俳優だったトビー・マグワイアが製作総指揮に名を連ねていることも、リアル映画史の時の流れを感じ感慨深い。メキシコ系、アジア系、アフリカ系の俳優もメインキャストに据え、多様性とインクルージョンを実現した構成は、まさに今の時代の体現である。映画史の変容がテーマでありながら、観客が生きるリアルな世界も、後に振り返ればターニングポイントと言われるかもしれない変化の渦中であり、それこそが約100年前を生きる登場人物に親しみを感じる所以だ。
ちなみにデイミアン・チャゼル自身、「ラ・ラ・ランド」で最年少のアカデミー監督賞を受賞した人物で、巨大な映画史を動かす歯車の一つである。光と闇が混在する矛盾したハリウッドで、なぜ歯車の一部になることを望むのか?それはもう、この世界に恋をしてしまった者の宿命だから。
デイミアン・チャゼルの映画愛が痛いほど伝わってヒリヒリした。
映画って楽しいよね
見終わって実感しました。
トーキーへの移行時に試行錯誤しながらとりなおすところは面白かったですね。
最後の映画の歴史をたどるようにワンシーンがつながるところはグッと来ました。
マーゴット・ロビーの演技はすごかったですね。
3時間ちょっとの上映時間なので、トイレ対策をネットで調べて実行しました。
私含めて対策している人がほとんどなのか、途中で抜ける人はあんまりいなかったですね。
映画好きな人
悪趣味で猥雑(誉め言葉)
ハリウッドの栄光の裏側
ハリウッドという魔城(栄光)に取り憑かれた人々の悲喜劇。
砂漠から象を運ぶオープニングから酒池肉林を体現したかの様な狂乱の宴を描き出し観るものをグッと惹きつける。
その中で出会う奔放な女と男の姿を通し映画産業の繁栄した時代を描ききってる。
その時代を表現する上で、とても野心的で力強くそしてがむしゃらにもがく2人がだらしなくも感じるけど憎めず瞼に焼きついた。
そしてこの演出した監督の技量は素晴らしく只者ではないと感じられた。
宴の後
なんでも。
酒池肉林。
狂喜乱舞。
栄枯盛衰。
圧巻の189分。
1920年代のハリウッド。サイレントからトーキーへ移り変わっていく映画の歴史の中で栄枯盛衰を現す圧倒的なラプソディ。
きらびやかな映画産業を支える為にたくさんの欲と贄と魂によって成り立っていた。
正しく"なんでも"見せてくれる。
綺麗な魔法の様なセレブの世界からどうしょうもない酒池肉林、汚い闇の穴の更に奥のところまで。ジュディやシーセッドでも業界のセクハラ問題を扱っていたがそれの起源というか源流がまさしくバビロンに通じるもの。
権力と消費。
時代が変わっても普遍的な問題はいつまでも続いていく。そして繋がっている。何かを得るためには何かを犠牲にしなければならない。バビロンというタイトルもエスプリが効いていてかっこいい。このバビロンのストーリーはかなり史実に基づきリサーチをしたとパンフレットインタビューに書いてあり驚いた。ハリウッドの当時の自殺率や、死亡事故。闇に葬ってきたモノ。もちろん脚色や演出も大いに盛り込まれているのだが、細やかなストーリーに実はモデルになった事件があったことなどが書かれていて面白かったし、消化できなかった事が消化できた。
4人の主人公に、4つのストーリーの絡み合い。狂喜乱舞、素晴らしい演技の数々だった。現代版イントレランスとでも言うべきか。イントレランスをまたみたくなった。
ブラッドピット、マーゴットロビーの異なるタイプのスターの人生と行末は目が離せなかったし、ディエゴガルバとジョバンアデポという新しいスターの存在感。そして演技を盛り上げる色とりどりの粋なJAZZ。
IMAXという"最新"の映画環境の体感は五臓六腑に染み渡った。
しかしいろんな方々が挙げていたラストの賛否両論は頷けたなと。
これは好みが分かれる。
最近の作品では映画制作を扱うものが増えてきている。映画に対しての尊敬、畏怖、憧れ、原点を表現する事が多いのはやはりコロナや配信システムから影響があるのか。配信で見るのと映画は別物だけれど、それもまた映画の進化に通じるはず。そういったことも受け止めて、巻き込んでいって映画の栄光はまた新たなスターと新しいステージを追い求めていくし、映画の歴史は続いていく。
その流れを感じられる時代に生まれてきた事を幸運だとバビロンのおかげで思える様になりました。
ただ個人的に欲を言えば違ったラストが見たかったなと思ってしまった。ネタバレになりそうなので詳しく書かないけれどデイミアンチャゼル監督の別のラストがあるともっとすごい作品だったとすんなり受け入れられた気がするのです。それも端っこの奥の奥の方にいるちっぽけな欲深い映画好きの性なのかもしれません。
監督の新しい次回作が更に楽しみになったのは言うまでも無い!!
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