イニシェリン島の精霊のレビュー・感想・評価
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残酷で切ないストーリー
ファンタジー(ミステリー)を少し期待して行ったら想像の遥か上をいく内容でした。。。
人の心にある難解の部分と、こだわり過ぎる事の不幸をよく描けていたと思います。
あんたなら理解できるだろうが・・・
昨日まで仲良くしていた友人から、突然絶交宣言されてしまった男がどうにかしようと奮闘するが、事態は単なる仲違いにはとどまらない展開に発展していき・・・と言った物語。
2人の男の小さな喧嘩とアイルランド内戦のコントラスト、また、噂がすぐに広まる小さなコミュニティのめんどくささを、島の美しい情景が皮肉にも彩っていく。
大きな起伏は無くとも、島の人々は皆どこか奇妙で不気味。それでいていきなり笑いを放り込んできたり、観ていてまったく飽きがこない。懺悔室とパン屋の車のくだりには声をだして笑いそうになったw
色々と個々人の解釈に委ねられる場面はありますね。
あんたなら理解できると思うが・・・。退屈さを?それとも同じく志を持っていること!?
コルムの本当の想いは何なのか、ドミニクは何故ああなったのか、手招き婆さんあんたはいったい何者なのか・・・。手を振る奥に見える影は!?・・・やっぱりあんたなのか!?
まぁ、ハッキリとしているのは、シボーンの言う通り、この島の人は皆退屈(…と言うより偏屈)ばっかりなことくらいですかね。
ちょいと冷たくも見えるが、コルムの言い分もまぁ・・・ね。
例えばですが、正直ワタクシもこの歳になってきて、この人は貴重な休日を費やしてまで会いたい人か?これは参加したい飲み会か!?なんてことはよく考えるようになってしまったかな。
昔は休日に予定が入るだけで嬉しかったんですけどね。
皆さんにもこういうことはありますでしょうか?
それでも、音楽に費やしたいからと言ってるのに指を落とす矛盾だけはどうもなぁ。。
実はやめるきっかけが欲しかったとか?突き詰めた芸術家は凡人には到達しえない発想をしたりしますし・・・流石に違うかな。
また、改めて本作はとにかく深く考えさせられますね。優しさは記憶に残らない・・・ワタクシも優しいだけの自分が得をしたことなんてあったかなぁ・・・なんて回想しちゃったり(←自分で言うかッ‼)
さておき、ワタクシ自身も友人関係が色んな意味でリアルになっていく歳になり、本作は極端ではありますが、なんか心にズシンと響いてしまった作品だった。
でも、やっぱり心を許せる友人とはいつまでも一緒に過ごしたいよなぁ~とも思わされた。
友達諸君、どうかコルムにならないでね‼ワタクシも糞の話を2時間もしないようにしなくては‼
退屈という普遍的現象
息苦しい閉鎖的な村社会をよく表している。最近でも「都心部から来た人は都会風を吹かすな」と余計な発言をした地方自治体がありました。けどこれは家族や恋人、あらゆるコミュニティ(特に政治的空間)に当てはまる普遍的な出来事だと思います。
個人的感想としては島全体を包む不穏な空気が終始続き、正直退屈でした。途中で席を立つ人も居ましたし、エンドロールではその時を待っていたかのようにお客さんが次々と映画館を後にして行きました(要するにこの映画が示唆している現象が目の前で起こっていたということです)。
レビューを読んでると「劇中で起こることがわからない」っていう意見が目につきますが、逆に登場人物が想定内の動きばかり取る映画に魅力があるでしょうか?よくわからない行動がどのような意思表示なのか、それを想像するのが鑑賞の醍醐味ではないでしょうか?現実での生活はいつも想定内に収まっているでしょうか?
ロケーションの素晴らしさ(特に妹と別れる際の断崖絶壁のショット)には一見の価値有りですが、それ以外で強烈に感じるモノはなかったです。見て見ぬフリをして済ましてきた罪悪感を突きつけてくる映画より、自分の想像を超えてくる刺激的な映画と出会いたいです。
内面は醜く、外面は美しい
この映画が戦争やそれに関する寓話を描いているようには、僕には感じられなかった。
人の内面の醜さと、自然の美しさを、映画として誠実に描いた稀有な作品だと感じた。
自然の美しさは、人の物理的外面の美しさでもある。
しかし人の内面は醜い。あの完璧なまでに美しい風景の美しい人の営みのなか、切り捨てられた指の断面の醜さが際立つのは、それが人の内面を映像として表しているからに他ならない。
台詞を消して本作品をみたとしたら、さぞ美しく牧歌的な映像として視聴することができるだろう、指の断面以外は。
この美しい世界を地獄にするのは、人の心ただひとつであると、強く感じた。
私は好きすごく沁みた
優しい人とただのいい奴が2人の関係を見直す話
きっとみんなも2人の視点に立ったことがあるはず
2人の関係は本当にただ優しくする側とたださせる側だったのかな
最後を見る限り違うと思う
2人ともお互いが心の拠り所になったことがあったはず
友情でもないけど
人間関係と自分の気持ちを見直せるいいストーリーだったと思う
バリーコーガンの演技が好きでした
OTさんの感想を聞いてから見たからこういう見方ができたのかも。じゃなきゃ指のことにしか関心がいかなかったかも。
そう考えるとこの映画はちょっと説明不足?
絵画のような絵がずっと続くのでそれ目当てでも見る価値ある。
いいトシのおやじ二人の過激な意地の張り合い
頭が悪い、本も読まない、考えることをしない、そして相手への思いやりがない、そういうヒトと毎日サシで飲むって嫌だなあ。
ロバの糞の話を延々2時間も聞かされたら拷問かも。殺意湧きそう。
これは結局、いい年のおやじ二人の意地の張り合いの話では。
だから自分の家に火をつけたやつを「おあいこ」なんて言うのだ。
寓話は、素朴な分過激で残酷で血なまぐさい。
「スリー・ビルボード」のマーティン・マクドナーなので、他人からは理解に苦しむことでもやってしまう、ニンゲンのしょーもなさを寓話的に描いたように思える。
頭の弱いドミニクがいい味出してて、儚くて気の毒。
なんだか分からないけどクセになる
大正時代のアイルランドの孤島のお話なので、どう考えても明るいとは思えませんでしたが予想通りでした。
精神分裂症の男に振り回された友人が自分も精神分裂症になってしまう、というのがまっとうな理解ですが、カッコつけた評価をすれば、孤島の閉鎖性、そこで生活する人の孤独、都会では通用しない非常識な島の慣習、正気と狂気の紙一重、みたいな雑多な要素が荒涼とした孤島の風土を背景に陰鬱に展開する、といったところですかね?
大体この作品を観ようなんていう人間はマニア寄りの人が多いだろうから、平均点は上げ底ですが、お話として何も収拾されないので、退屈と感じる方が正常です。
お話の展開よりもどんよりした映像感覚が好きな人にはウケるんでしょう。
しかし内容をブラックと捉えれば、コーエン選手なんかに演出させたら全然違う味わいになるでしょう。
なぜ!?の疑問が最後まで拭えない。
内戦中のアイルランド、その対岸の孤島が舞台。
仲良かったと思っている男から急に絶交を言い渡され、戸惑う。
話しかけてくるなら、指を切ると宣言し、本当に切ってしまう。
最後までその絶交の理由が明かされない。そこが知りたいのに!と思っていたらエンドロール。
苦悩が描かれているという点では描写は素晴らしいと思うが、なぜ絶交宣言したのか、ということが分からないと、カルムの心情に近づけない。
内戦と近所のおっさんの争い。大きい小さいはあるものの、それを象徴していたのだろうか。
絶交の理由知ってる人、教えてほしい。
おっさんの友人関係がこじれる話
なぜこの映画が評価されているのか分かりません。
評論家である老人達のあるあるなのかも知れません。
結末は何もなかったです。分かる人には分かるらしいです。
主人公が2人いて、1人は趣味に集中して1人は無駄話をする人。
趣味の人は死ぬ前に音楽の作曲をしようとします。
しかしウンコの話を2時間する友人にうんざりして友達やめる宣言をします。
そして意思疎通が異常ともいえるこじれ方をします。
いろいろな人のレビューをみてなんとなく分かりました。
いつも一緒にいて言わなくても分かるでしょの仲なので、
何かしようとしても相手に伝わらず事件まで発展するそうです。
話はとても地味ですが人間の本質に迫っ内容です。
一言で言うとツンデレの「おっさんずラブ」かな
ちょうど100年前、1923年のアイルランドの架空の孤島・イニシェリン島を舞台にした映画でした。対岸にあるアイルランド本島では内戦が行われているという話が出て来ますが、映画の本筋と戦争は直接的な関係はなく、大砲の音は聞こえてきますが、戦闘シーンなどは全くありません。ただ、当時のアイルランドの状況はどういうものだったのか、本作の背景を知るために少しアイルランドの歴史を調べてみました。
アイルランドは、12世紀頃にイングランド王国の植民地支配を受けることとなり、1801年にはグレートブリテン王国が併合し、「グレートブリテン及びアイルランド連合王国(イギリス)」の一部となりました。しかし20世紀に入ると民族主義者が独立運動を展開し、第1次世界大戦中の1916年にはイースター蜂起が勃発。これはイギリス軍に鎮圧されたものの、第1次世界大戦後の1919年にイギリスとの間で独立戦争に発展し、1921年に終結。イギリスとの間で英愛条約が締結され、今のアイルランドの領土が「アイルランド自由国」となりました。しかし多くの民族主義者が求めた共和国としての完全な独立ではなく、イギリス国王を元首とするイギリス帝国の自治領という形での船出でした。昨年見たケネス・ブラナー監督の「ベルファスト」は、今でもイギリス領である北アイルランドを舞台にした話でしたが、この条約の結果、北アイルランドはイギリスに留まることとなり、その後「ベルファスト」でも描かれることとなる北アイルランド紛争に発展していくことになったようです。
本作の舞台は1923年ですから、ちょうど「アイルランド自由国」が誕生した直後のことということになります。一応自治権は認められることになったものの、共和国建国という目標が達成できなかったことから、新設された自由国政府と独立派であるアイルランド共和軍の間で内戦に発展することになったようで、これが本作で大砲の音だけ登場する内戦のようです。
因みに現在のアイルランド共和国が成立し、名実ともに完全な独立国となったのは、本作の舞台の14年後の1937年のこととなります。
長々とアイルランド建国の歴史を見てきましたが、こうした背景を知ると、フィクションである本作にも息吹が吹き込まれたように感じられるのが不思議なところですね。
ようやく肝心の内容に入りますが、第1次世界大戦、そして独立戦争、さらには内戦と、アイルランド的には硝煙の臭いが漂い続ける戦乱の時代を背景にした作品でしたが、一言で言うとツンデレの「おっさんずラブ」的な映画だったと言ったら怒られるでしょうか。
コリン・ファレル演ずる主人公・パードリックは、もう一人の主人公である親友のコルムに突然絶交されるところから物語は始まります。理由の分からないパードリックは困惑し、妹のシボーンや隣人・ドミニクを巻き込んで関係修復を試みるも失敗。それどころか、コルムはこれ以上自分に関わったら、「自分の指を切り落とす」と言い出す始末。
パードリックは、前半から中盤にかけて、困惑で眉毛を八の字にしっぱなしだったのがとても印象的。コリン・ファレルという俳優が、元々こういう顔だったのかと思いましたが、普段の写真を見ると全然そんなことはないので、そういう演技だったんですね。当たり前か。。。
そしてツンデレの「おっさんずラブ」というのは、絶交宣言をした後も、警官に殴られてぶっ倒れたパードリックをコルムが助けるなど、優しさを見せるところ。そうなるとパードリック側もコルムに対する愛情は一層燃え上がるばかり。仕舞いには、唯一の肉親でありパードリックの庇護者でもあった妹のシボーンが本島に渡ってしまい、兄も一緒に行こうと誘うのに、コルムの居るイニシェリン島に残る決断をするパードリック。でも最後は吹っ切れて、トレードマークだった八の字眉毛が消えたパードリックは、コルムの行動が原因で死んでしまったロバの仇を討つ決意をする。
まあざっとこういうストーリーでしたが、題名に「精霊」という言葉があり、魔女みたいな婆さんが序盤から登場するので、もっとオカルトチックな話なのかと思いましたが、実際「おっさんずラブ」だったので、意外な展開に驚きました。面白いと思ったのは、日本で言えば幕末から明治維新の激動の時代にあって、攘夷だの尊王だのと国を挙げて大騒ぎしている時に、いい歳をしたおっさん同士が、ド田舎で絶交だの指を切るだのと言い合っている訳で、俯瞰してみるとかなりユーモラスな絵ではないかと感じました。
なお、監督のマーティン・マクドナーはじめ、主演のコリン・ファレル、ブレンダン・グリーンソンらは、全てアイルランド出身者で固められており、祖国の激動の時代にこうした物語を作った動機というのは、どいう言うものだったのか、またアイルランドの人々が、本作に対してどういう受け止めをしたのか、その辺りも興味深いところですね。
本作は今年のアカデミー賞の有力候補とも言われてますが、果たしてどんな結果になるのか、こちらも興味が尽きないところです。
そんな訳で、アイルランドの歴史も勉強させてくれた本作の評価は★4としました。
友達(親友)と一緒にみよう。
突然、親友から絶縁された。しかも理由もわからず。
自分もそんな経験があるため、主人公がどう振る舞うかずっと注視していました。
一方向の好意だけで突き進む主人公にずっと苛々してました。妹が家を出ていくといったら、「俺のご飯はどうする?」という発言からも明らかです。
全編通じて主人公は自分は悪くないと確信してます。
自分は良い人だと。まわりもそう思っているって。そこに主人公の思想の危うさが現れてます。
彼の本質を見抜いていたのは友人。そして、途中で気づいたのはあの警官の息子なのでしょう。ちなみに名演技。
結末は破局と捉えました。
結局、主人公は変わらなかった。友人も変えることは出来なかった。そして、聡明な妹だけが変わり、前に進む。
自分もあの当時、相手に好かれていると思っていたから
絶望感を味わいました。
当時の自分をみているようで気恥ずかしくもなりました。
親友と観に行って、感想を語り合ってもらいたい作品です。親友だと思っていたら、親友じゃなかったなんてこともあるかもしれません。
責任は取れませんのであしからず笑
苦手な監督…
本作を観賞後、何だかモヤモヤしながら帰宅し、あらためてこの監督の過去作である「スリー・ビルボード」を観た自分のレビューを読んでみたら、「脚本に翻弄されて、何を軸に観たらいいか分からない」といったことが書いてあった。
そう、それ!
さすが自分。
アイルランドの内戦がメタファーになっている、というくらいは分かったつもりになっても、結局私はこの映画を観て何かを摂取したかというと…。
それでも最後まで物語を追ってしまうのは、俳優たちの演技と監督の手腕ってことなんだろう。
ウソみたいに美しい風景の中、その小さな集落で繰り広げられる、抗うほどに深く深く沈み込んで行く「今ここにある地獄」。
「無垢」で「無知」な「田舎者」の主人公って、本来観客が感情移入する様な正義の側にいるべき人でしょ?
それが最後までこんなにイライラさせられるとか、反則だし。
かといって、コルムに心を寄せようとすると、完全に私の理解を越えていたり。
あと、バリー・コーガンって「エターナルズ」でも気になったけど、ナニあの役者、あの演技。
なんかすごくない?
正直、同性愛とかのフリだけあって最終的に謎にしてある部分も多くて、いろいろと飲み込めていないので、役者達の存在感はすごいけど、映画としては解ったフリして誉めるってワケにもいかない。
観た後ずっとモヤモヤさせるっていうのも、作品の力なのかも。
ただ、他人に勧めるタイプの感じでもないので、★は3つ。
陰鬱なLAN環境での鬱屈というか
アイルランドの島という狭い地域で、ほぼ100年ほど前で当然そこのコミュニティしかなく、パブが唯一の娯楽のようなところで、本を読むだけで知的と思われる社会で。パードリックも見事に退屈な男という印象で、気が滅入るのを楽しんだような時間だった。
自分(の時間)を守る為、人間関係をリセットする覚悟。
友人と過ごす"くだらない時間"、"無駄話"。自分の人生にとってどれだけ有意義で有用か、と問われると言葉に詰まる。
人の時間は有限で平等にあるからこそ、お互いの時間を共有する事に意味があると思う。皆その時間を楽しく共有しながら過ごそうとするのだが、ふとした"きっかけ"で"何か"に気付く。
『このままではいけない』と。
くだらない話をしながらゲーセンに通うだけの友人に、私はふと『毎日一緒に何してるんだろう』と思い、結果としてその友人との関係をリセットした過去がある。
今となっては後悔に近い感情もあったりと、何とも言えない経験になってしまった。
馬鹿話が楽しい思い出になる事もあるし、若い頃はそれでも良い。だが歳を重ねるにつれ、時間の使い方は変化するはず。生きている間に自分の人生に何を見出すか。
対岸の本土で起きている内戦と、イニシェリン島で起きている諍い。大小あれど、考え方の違いで同じ人間が争っている。
穏やかで心地良い音楽が流れるイニシェリン島で、その両者の葛藤がズシンと心と胸に響く。
実直で優しく、ユーモアある楽しい友人か。
愚かで深く考えない、くだらない友人か。
頑固で理解出来ない、年老いた友人か。
趣味を持ち、自分の人生を楽しむ友人か。
鑑賞者の人生に"無駄な時間"と"諍い(いさかい)"を問いかける、考えさせられる作品。コリン・ファレルの眉が心の機微と言い表し難い心情を絶妙に表す。答えは無い、スッキリもしない、重いラスト。だからこそ傑作。
孤立した島の衰退
原題(タイトル)を理解しているのと、いないのではかなり違ったイメージになる作品。
日本語タイトルでは精霊と表してるが、この精霊という言葉から連想するものとはかなり違った印象を感じられ、観終わった後に解説を読んで原題の意味を理解した。
このタイトルからイメージするものとのギャップにより、主人公含めその島で生きることを選択した人々に起こる出来事の断片が風景画の様に思えた。
そのため掴みどころのない人々の感情と情景を静かな時間の中で見せられただけの様に感じた。
『バルタザールどこへ行く』を連想させた。
ロバの死が『ロベール・ブレッソン』の『バルタザールどこへ行く』を連想させた。民族、宗教、国の違いと争いをこの架空の島を舞台に描いた話だとは直ぐに理解出来る。しかし、この演出家の本当に言いたかった事はこのロバの死なのではないか?と感じた。『バルタザールどこへ行く』でも争いに巻き込まれる無垢なロバの死を描いている。ここでも同じだと思った。
何一つ予備知識無しで見たが、それが良かった。最初は眠かったが、この島の時間の流れが感じられ、それとは対象的に人々の時間が見事に止まっている。思考の流れとしては、実に矛盾があると思うが、デフォルメの範疇。傑作だと思った。
俗な言い方で締めくくれば、ウクライナとロシアの関係を言っているのかなぁ。
最後にもう一人死ぬんだと思いました。さて、殺したのでしょうか?やっぱり、自死したのでしょうか?
(最後の主人公の台詞から)
ライアンの娘だね。
「ユーモアたっぷり」
今年17本目。
ユーモアたっぷりの映画。本土にある仕事に行くとお給料とお昼御飯が出る所の会話が一番好き。あう言う会話が自分は中々難しい。日常的に会話にユーモアの1つでも挟める人が会話の上手い人と言えると同時にユーモア無くても会話力が凄い人がいるのも事実だと感じます。こう言う作品を映画と言うと思います。
嫌う権利を守る島の物語
めちゃくちゃ面白かった。
おじいさんとおじさんの仲違い、というか、ある日突然、親友だと思ってた人から「お前の事嫌い」とある男が告げられるところから始まる、ジャンルに収まらないストーリー。怖いし綺麗だし(風景)不可解だし驚くし笑えるし不穏だし可愛いし(動物)切ないし。笑いながら怖がって泣きそうになった。
嫌いになるのもわかるし、嫌われて不安で寂しくなるのもわかる。嫌う権利を認めながらも、嫌われた人の不可解さも認める島の繋がりの強さと鬱陶しさよ!
人に話したくなる映画だ(話しかけることで嫌われたくはないけど)。
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