ノベンバー

劇場公開日:2022年10月29日

ノベンバー

解説・あらすじ

「死者の日」を迎える11月のエストニアを舞台に、不思議な純愛の行方を幻想的なモノクロ映像で描いたダークラブストーリー。エストニアの作家アンドルス・キビラークのカルト的ベストセラーを原作に、ライナー・サルネ監督がアニミズムの思想をベースに異教の民話とヨーロッパのキリスト教神話を盛り込みながら撮りあげた。

亡き先祖を追憶する「死者の日」を迎えるエストニアの寒村。戻って来た死者は家族を訪ね、一緒に食事をとりサウナに入る。精霊や人狼、疫病神が徘徊する中、貧しい村人たちは「使い魔クラット」を使役して隣人から物を盗み、極寒の冬を無事に乗り切るべく行動する。農夫の娘リーナは、村の青年ハンスに想いを寄せる。一方、ハンスはドイツ人男爵の謎めいた娘への恋心を募らせ、森の十字路で悪魔と契約を結ぶ。

「ムカデ人間」で知られ、2020年2月に他界したドイツの俳優ディーター・ラーザーが男爵役を演じ、本作が遺作となった。

2017年製作/115分/ポーランド・オランダ・エストニア合作
原題または英題:November
配給:クレプスキュールフィルム
劇場公開日:2022年10月29日

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(C)Homeless Bob Production,PRPL,Opus Film 2017

映画レビュー

3.0 奇跡的な映像詩

2025年9月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

美しく、暗く、凍てついて、謎めいた描写の連打。
加えて"クラット"のコミカルな独創性が、本作に魅力を与えている。動物だけでなく無生物にも霊魂が宿っているというアニミズムを体現。

北欧の伝承風のストーリーは、すれ違う恋の行方が主軸で、雑多な登場人物の相関を整理すれば、それ程難解ではなさそう。ただ今回は目くるめく映像に圧倒され集中力が保てなかったので、体調の良い時にじっくり見直したい。

エストニアというと、フィンランドの対岸で、カウリスマキの「愛しのタチアナ」にも登場した。首都タリンをはじめ美しい国との印象だが、同時にロシアの脅威に常に晒されている。ダークファンタジーを生む土壌があるのかも知れない。

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sugar bread

0.5 どこが?白黒のピーテル・ブリューゲル?

2025年6月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

4.0 独特な雰囲気

2025年6月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

神秘的な風景、静寂な雪景色、モノクロの効果が活かされ芸術性が高い。対して木の棒でできたクラットは愛嬌があり人間たちは汚く動物の存在も強めで泥臭い。

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ゆうき

未評価 訳分からないけど、これも確かに映画だよな

2024年10月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 「これがこの物語のリアリティです。さあ、始まりますよぉ~」と宣言するが如き冒頭のシーンに「何じゃこれは~」と度肝を抜かれました。それからは、魔女が出て来たり、甦る死者が出て来たり、悪魔との取り引きが出て来たりと、よく分からぬ中世の呪術的世界が広がります。しかし、見事に作り込まれたモノクロ映像に呑み込まれてホゲーッと見つめてしまうのです。 モノクロ映像は「黒」が如何に引き締まっているかに掛かっていると思っていたのですが、本作では「白」の微妙なグラデーションの美しさが際立っていました。そして、よく分からぬままのお話だったのですが、

 「これも確かに映画だよな。ふむ、確かに」

と深く納得させられたのでした。恐らく初めて観たエストニア映画です。 (2022/12/20 鑑賞)

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La Strada