ノベンバー

劇場公開日:

ノベンバー

解説

「死者の日」を迎える11月のエストニアを舞台に、不思議な純愛の行方を幻想的なモノクロ映像で描いたダークラブストーリー。エストニアの作家アンドルス・キビラークのカルト的ベストセラーを原作に、ライナー・サルネ監督がアニミズムの思想をベースに異教の民話とヨーロッパのキリスト教神話を盛り込みながら撮りあげた。

亡き先祖を追憶する「死者の日」を迎えるエストニアの寒村。戻って来た死者は家族を訪ね、一緒に食事をとりサウナに入る。精霊や人狼、疫病神が徘徊する中、貧しい村人たちは「使い魔クラット」を使役して隣人から物を盗み、極寒の冬を無事に乗り切るべく行動する。農夫の娘リーナは、村の青年ハンスに想いを寄せる。一方、ハンスはドイツ人男爵の謎めいた娘への恋心を募らせ、森の十字路で悪魔と契約を結ぶ。

「ムカデ人間」で知られ、2020年2月に他界したドイツの俳優ディーター・ラーザーが男爵役を演じ、本作が遺作となった。

2017年製作/115分/ポーランド・オランダ・エストニア合作
原題:November
配給:クレプスキュールフィルム
劇場公開日:2022年10月29日

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(C)Homeless Bob Production,PRPL,Opus Film 2017

映画レビュー

3.5あらゆる対比が映像美で描かれる

2023年3月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

冬の色の少ない世界を、モノクロで描くことによってさらに、映像の美しさ、陰と陽のコントラストが際立つ。

モノクロの映画はやや眠くなりがちで、この作品も途中、人間、動物、神、悪魔などが入り混じってよくわからなくなり、眠気が。。

ただ、クライマックスへの展開と映像の美しさには目を見張るものがある。まさに、息をのむ美しさ。

テーマとしても、いろいろな神、貧富、恋愛が複雑に絡みあって、カオスというより、独特の世界観が成り立っていた。

白と黒、信仰とお金と恋愛、欲と命、対比が際立つ作品だった。

2023年劇場鑑賞41本目

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ひでぼー

2.5豚の解体が好きだ

2023年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

知的

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いぱねま

3.5土着信仰的おとぎ話の世界観と詩的な映像

2023年1月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

事前情報をあまり入れずに観ました。
アート映画といわれるジャンルのようです。
自身の感性で観ることをおすすめします。

人ならざるものが当たり前にある不思議な世界観。
幻想・ファンタジーというよりも、妖怪やつくも神といったものが思い浮かびました。土着信仰的おとぎ話や神話のエピソードのようです。

モノクロ映像ですが質感が生々しく感じられます。そして白がほんとうに美しい。
村人たちの滑稽で醜悪な恋模様との対比で、主人公と彼の純粋な恋心がいっそう清く美しく際立っています。
意味が分からない描写もありましたが、それが神秘的にも感じられるような面白く美しい作品でした。

途中、登場人物が詩をよむシーンで、この映画って詩的だなと思いました。
詩的な映像と感じたけれど、なにがどうと言葉で表現できる気がしません。感性に触れられたという気がします。
エストニアでベストセラーの小説が原作だそうですが、元はどのように言語化されているのかまったく想像できません。

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moro

4.0エストニアの「お盆」のお話。静謐な美しいモノクロームの映像、神と悪魔が日常的に存在する土俗的な世界観等々、一見所謂難解な映画のようだけど、本質はコメディ(単に喜劇という意味ではなく)だと思う。

2023年1月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

①日本のお盆と同じ様に(かどうか分からんけど…今までお盆に帰ってきた死者に会ったことないから)帰ってくる死者、悪魔に貰った魂が入っている動く農道具や話す雪だるまのクラッツ、美女や山羊・豚の姿で訪れる疫病、魔女、狼に憑依できる娘等々、エストニアの寒村を舞台にした土俗的かつ幻想的・お伽噺的な世界の中で、恋(愛というより恋だな)の一途さと儚さ・人間の欲深さ/罪深さ/狡さ/愚かさ/いい加減さ/どうしようもなさ/馬鹿らしさ/可笑しさを描き出した「悲劇」の反対に位置する意味での「喜劇」だと思う。
そう思うとなかなか癖になりそうな映画である。
②大概のヨーロッパ映画では、キリスト教に触れることを避けて通れないが、国毎にキリスト教が流布する前の土俗的な信仰が透けて見えるのも興味深い。(日本でも仏教が流布したり神道として整理される前の土俗信仰が未だに各地方に残っているし)

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もーさん
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