レジェンド&バタフライのレビュー・感想・評価
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海外に目を向けているかな
信長ロマンス編、としてなるほどと思った。
この話では戦の細かさは必要部分のみ時の経過としてあり、
ここに重きを置いても海外勢はよくわからないだろうから、あえて有名武将の心情の変化と姫との関わり合い物語。
中盤から主役が信長にしか見えなくなり1/3くらい占めている本能寺編は圧巻で、全ての信長バージョンがこの主役になった。いろんな信長を見たがこの視点で描く信長は、信長も人の子だと思える。
更なるあるラストが、思い出しても「本当にそうだったらいいな」と夢を残してくれる。これはあの脚本家らしいシーンで大好きだ。
あのシーンはタイタニックに似てはいないが、あのシーンこそがこの映画の肝には重要で、タイタニック世代なら、そうであってほしい、そうかもしれないと感じるのではないか。この先は海外でロングランできると思いました。
笑いもとれてアクションも爽快で三時間あっという間で、3回も観てしまいました。あとはWOWOWで待ちます。
あと、バタフライがブルーの紋章なこと。あまり大きくないといえるし、蝶の青デザインと止まる位置、あれの意味が少しわかったときタイトルと合致した。
綾瀬はるか礼讃
信長と濃姫の絆を描いたラブ・ストーリー。
「東映創立70周年記念作品」というだけあって、さすがに大作です。いくつもの見せ場が用意されていて、それなりに愉しめました。
でも、また余計なことを言えば、大作=名作ではない、という見本のような作品でもありました。
東映さんが本作のキャッチコピーでうたっている「驚くほどの感動」はなかったです。残念ながら。
まあそれはそれとして、この映画で僕がいちばん感じたのは、綾瀬はるかさんの「力」でしょうか。
今回はじめてじっくりと彼女の演技を拝見しましたが、素晴らしい女優さんですね。
安定感抜群、肝がすわってる感がすごい。けっきょくは俳優さんも演技力とかなんとかよりも人間力なんだろうなぁ、と思わせられました。
ストーリーの中でとくに印象的だったのは、城に招かれた家康が、信長と光秀の仕組んだ茶番を見抜くところ。
さすが、このあと天下を取るだけのことはありますね(もちろんこの接待の際のエピソードも創作でしょうが。ところで家康って、斎藤工だったんですね。ぜんぜん気がつきませんでした)。
本能寺で信長が窮地に追い込まれてからラストに至るまでのシークエンスは、「なかなかいい展開だな」と共感をおぼえながら愉快な気持ちで観ていました。
信長の遺体は確認されていないということだから、自由に想像の翼をはばたかせて、これぐらいやったっていいだろう、と。
さいごは『タイタニック』かいな、と思いきや……やっぱり幻想だったのね。
炎の中の自刃は、自業自得か。
追記
この映画では明智光秀をずいぶん若く描いているけど、実際は信長よりも光秀のほうが年上なんですね。
「本能寺の変」の後、彼はほどなくして殺害されますが、そのときすでに50代半ば。宮沢氷魚のイメージとはだいぶ違うなぁ。
新しい時代劇
タイトルなし(ネタバレ)
尾張国、大うつけと呼ばれる織田の息子・信長(木村拓哉)。
政略結婚で、美濃・斎藤道三の娘・濃姫(綾瀬はるか)との婚姻が成立。
過去2回の結婚で、結婚相手の寝首を搔いたと噂される濃姫は、結婚の儀の初夜早々に信長と敵味方に分かれての組んず解れつ。
その夜から濃姫は信長を通じて父・道三の野望を遂げようとする・・・
といったところからはじまる物語で、当初の信長はボンクラとして描かれており、策士は濃姫として描かれるあたり、新手のピカレスクロマンとしての面白さがあります。
さらに捻った一手として、信長の合戦シーンを描かず進めるあたりは、脚本家・古沢良太の策士ぶりが伺えて快調。
(合戦は延暦寺との攻防というあたりがおもしろい)
役者陣では、綾瀬はるかがすこぶる良く、木村拓哉はキムタクの域を出ない。
この「域を出ない」のが意外と面白さのカギを握っているように思えて重要なのだけれど、後半、信長が稚気を超えて魔王ぶりを振うにあたって、濃姫は嫌気がさし、離縁する段に至ってからは、映画的魅力は減速。
本能寺の段に至って、勢いを取り戻し、最後の最後に追い込まれた信長が「あっ」と言わせる手に出るのだけれど、史実を曲げるわけにはいかず(さりとて、著名な「人間五十年・・・」も出さないわけにはいかない)というジレンマで、なんだか高揚したカタルシスが削がれる感じで終わってしまいます。
個人的には、終盤の「あのエピソード」で画面は終わって、その後、「・・・しかしながら、信長は本能寺で自害したというのが通説である」と字幕で出せばよかったのではありますまいか。
東映時代劇中興の祖『柳生一族の陰謀』では「夢じゃ夢じゃ、夢でござる」と、歴史書にないようななことを描いて、観客の快哉を得たのであるから、本作もそれぐらいの法螺を吹いてもよかったと思うのだけれど。
(ま、そうすると中高年層からはそっぽを向かれそうだし、早々にSNSで駄作の烙印を押されそうだけれどね)
戦国時代劇というよりはラブロマンス
織田信長と濃姫の半生(輿入れ~本能寺の変)を描いた作品。
派手な合戦が観えるかな、木村さんの殺陣はどうかなと期待したけど、ほとんど合戦は描かれず、歴史的出来事もどう決着したか説明なし。
「長良川の戦い」「桶狭間の戦い」「金ヶ崎の戦い」を少し予習して観ると作中の雰囲気がもっと分かると思う。
合戦の派手さはないけどストーリは良かった。
織田信長を文武両道の英傑でなく礼儀知らずの田舎侍として描かれていたのは、新鮮でリアルだった。本能寺の変で明智光秀が謀反を起こした理由もこの作品の中ではアリだな感じました。
何回も気軽に見たい作品ではないけど、映画館で腰を据えてみるには良い作品でした。
マムシの娘
斬新だった。
綾瀬さんが抜群に良くて、彼女しか目に入らない。
コレを老舗の東映が撮ったってのが感慨深い。
思えば時代劇の礎を築いた会社だ。つまりはコレまでの信長像を打ち出した会社な訳だ。
それが…信長を踏み台に濃姫を描くとは。
時代考証的に物言いはつきそうだが、俺は楽しかった。
いつ戦国の風雲児たるキレ者の一面が出てくるのかと思いきや、今回の信長は最後まで大空けのままだった。
いや、キレ者たる部分を敢えて排除したような構成。きっと、語られなかったシーンには語り継がれる信長然とした信長がいたのだろう。
ずっと濃姫に入れ込んでいる信長は、魅力的だった。
そう言う意味では、木村氏は好演でもあった。
ただ…
それでも…綾瀬はるかの背骨には負ける。
なんと堂々たる佇まいであろうか。
1枚も2枚も上手なのである。
役者として雑念がないというか…純度が高い。
ただ、コレは観客側にも問題があるのだろうとは思うけど、木村氏には雑味を感じてしまう。
ああ、どこかで見た笑い方だな。
ああ、その目線の外し方、どっかでやってたな。
彼の役者としての歴史が、そう思わせるのかもしれない。得意な表現や好評だった表現に甘えると言ってもいいかもしれない。その評価は果たして忖度なしで得たものなのであろうか?
芸能界の仕組みを憂うばかりである。
でも、今回の信長は好きだ。
跳ねっ返り具合も、秘めたる熱さも素敵だった。
前半は特に好きだった。何をやってもキムタクと評する輩が居ても、濃姫への恋心は最後までブレなかった。
濃姫は見た事もない濃姫が出てきたので、驚くばかりであるのだけれど、大好きだ。
彼女の台詞にある濃姫との誤差がない。
見事なまでの濃姫だった。
光秀の謀反や安土城の煌びやかさなど、大体の解釈は受け入れてはいるのだけれど、本能寺の殺陣は、あまり良くなかった。
どうも、本能寺で語るべくテーマを逸脱してアクションに振ったような感じがしてた。
ラストシーンも衝撃的ではあるけれど、ラストカットがアレじゃあ〆きれないと感じる。まだなんかあるのかもと、スタッフロールを最後まで観たけど何も出てこなかった。
久しぶりに見た時代劇。
変化球ながらも老舗・東映が手がけただけあって隙も少なかったように思う。
俺は、好きだなぁ。
まぁ、綾瀬さんにしてやられた感もあるにはあるが。
題名があんましっくりきてないな。
ラブストーリーなので細かいことは気にしたらダメ
後半につれ没入していった
・全体を通して
うつけ者としての信長は木村拓哉感が強くて作品に没入できなかったが、魔王としての信長の演技には魅入ってしまった。ただ、うつけ者から魔王への変化が速かった印象はあった。
男性社会の当時において、男性に引けを取らなかった濃姫こそがこの映画の主人公のように感じた。
個人的にギャグシーンは入れずにシリアス重視のストーリーが見てみたかった。
足利氏や浅井氏との関係性について事前に調べておけば良かった。歴史に疎くても楽しめる内容だったかな。
・各場面について
スリ集団を何人も殺害するのはやりすぎなように感じたが、これに関しては時代背景の知識に疎いためよくわからない。
比叡山延暦寺で泣き叫ぶ女性や子供たちに火をつけるシーンは悲壮感が伝わってきて良かった。
本能寺の変では森蘭丸の生気を失った顔が印象的だった。信長の自害のシーンも迫力があって良い終わり方だと思った。
最後の航海に出るシーンは急展開すぎて無くても良かったかなと思った。
沢山の方に見て頂きたい作品です
本当に素敵な作品でした。初めて観た後は思わず館内のホールど真ん中でひとり泣いてしまうくらい、余韻が凄まじいです。
序盤はうーんと正直思ってしまいましたが、戦乱の世を必死に生き抜く濃姫と信長に中盤からは感銘を受け、終盤に続くまでの怒涛の展開に約3時間の上映があっという間に感じられました。冷酷非道な信長というよりも言い方は可笑しいですが、人間くさい信長を濃姫を通して見る事ができるのが個人的にとても嬉しかったです。
特に最後のシーンは見逃せません。2回目以降観る際は序盤数分で結末を思い出し泣いてしまうほどです。
従来は主題歌などが流れるエンドロールが多いですが、曲が一切流れないエンドロールはあまりにも儚く切なく散った信長と濃姫の姿を彷彿とさせ、見ていた側も思わず言葉を失ってしまうような。劇中では佐藤直紀さんの手掛けるサウンドトラックが常に流れており、圧倒されるほどだったのに、最後は自害し首から血を流しもたれ掛かりながら死んでいく信長をフェードアウトさせながらのエンドロール。
本当に何度観ても最高の演出のように感じられます。永遠の0のサウンドトラックも佐藤直紀さんが手掛けているとのことで納得致しました。
監督、演出家、音楽家、東映製作者の皆様。沢山の方々の熱い思いがこの60周年記念作品である「レジェンドアンドバタフライ」に込められているのだなとひしひしと伝わりました。
大変素晴らしい作品でした。
普段はこのようなレビューを書く勇気がなく、眺めるだけでしたがあまりにも印象的で忘れられない一作だったので今回書かせていただきました。
映画公開終了まであと少しですので、これを機に少しでも見て下さる方が増えることを願います。是非同じ体験をして頂きたいです。
スリルかスリられるか
歴史好き。
長さは大丈夫
タイタニック的桶狭間に泣いた。
良くも悪くもない
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