ヴィレッジのレビュー・感想・評価
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伝えたかったのは。
藤井監督の作品は主人公だけでなく登場人物みんなの背景が見えてくるから好きなのだが。
今作は登場人物が多すぎて。
美咲は東京で何があったのか。
龍太はどうしてここで働かなければいけなくなったのか。
光吉はどうして村を出て行ったのか。
村長・修作と弟・光吉の確執は。
丸岡と母との関係は。
父はどんなイジメ(村八分)にあって誰を殺したのか。
等々、もっと掘り下げて描いて欲しかった。逆を言えば物足りなかった。(全部描いていたら2時間には収まらないか。)
何が伝えたかったのか。ちょっと欲張りすぎたのかな。
連続ドラマにしてじっくりと描いた方が良かったのかも。いきなり観光地、いきなり人気者になってたのがちょっと。
しっかりと作られた良い作品には違いないが、何度も観たくなるような映画ではない。横浜流星はどんな役でも素晴らしい。よくこんな映画に出たな(褒めてます)。
「最後まで行く」が楽しみ。
能と人と村 これらが乖離してる
【”邯鄲の夢・・。”巨大なゴミ最終処分場誘致により存続している村で、村人たちが長年隠蔽してきた事。社会に居場所の無い若者達の盛衰や、村社会の旧弊的な体質や闇を描いた哀しくも恐ろしき作品。】
ー CGであろうが、山に抱かれた村の上に聳え立つ巨大なゴミ最終処分場が村人たちを見下ろしているようで、不気味である。
そして、そのゴミ最終処分場で行われてきた事は、もっと禍々しい事であった・・。-
■ゴミ最終処分場で働くユウ(横浜流星)は、ギャンブル依存症の母(西田尚美)と二人暮らし。いつも猫背で無精ひげを生やし、覇気のない空虚な生活を送っている。
冒頭、男が涙を流しながら室内にガソリンを撒き散らし、ライターを投げて炎に包まれるシーン。このシーンはラストに同様のシチュエーションで”再現”されるのである。
”負のサイクル”を描いた、作品構成の妙であろう。
◆感想
・冒頭で映し出される村で行われていた能のシーン。
演目は”羽衣”と”邯鄲”である。
ー それをじっと見ている幼き二人の男の子と、女の子。
感の良い人は、このシーンでこの後の展開が予測出来ると思う。-
・徐々に明らかになるユウの父が、ゴミ最終処分場建設の数少ない反対派で、村八分になっていた事。故に賛成派の人間を殺して、自宅に火を放った事。
ー ユウが暗い顔でゴミ最終処分場建設で働いている理由が分かる。母がギャンブル依存症になった理由も・・。-
■恐ろしいのは、村社会の中で、”殺人者の息子”と言う理由でユウが白眼視されている事である。これは、村に限った事ではなく重罪を犯した者がいる家族は、殆ど転居を余儀なくされているのが島国日本の実情なのである。
隣に誰が住んでいるのか分からない様な町に住むのも、嫌なモノだが・・。
・東京から幼馴染のミサキ(黒木華)が戻ってきた事で、ユウの表情に徐々に明るさが戻って来る。役場に勤めるミサキは、ユウをゴミ最終処分場の小学生向けのガイドに推薦する。だが、それを快く思わない村長(古田新太)の息子トオル(一ノ瀬ワタル)。トオルはヤクザともつながっており、且つミサキに恋していたのである。
ー 故に、必然の如く悲劇が起こる。
作品構成で巧いのはミサキをトオルが襲うシーンでトオルがユウを只管殴り続けている所で、シーンが変わる事である。
又、さりげなくミサキが東京に馴染めずに精神を病んでいた事も、劇中で語られるのである。-
・ユウはTVにも出演し、村には多数の観光客が訪れるようになる。ユウの姿を吃音のケイイチは”ヒーロー”として慕っているのである。
ー だが、実際には前半描かれているように、処分場には夜間、廃棄してはいけない”バイオハザード”がヤクザ(杉本哲太&トオル)により持ち込まれ、ユウたちはそれを埋めていたのである。シニカルである。そしてケイイチがある日処分場で見つけたモノとは・・。-
<ユウは、村長が自分の父にした事を知り彼の首を”お前がゴミだ!”と言って、”父と同じように”部屋に火を放つ。
そして、病の為に喋れない筈の村長の母(木野花:今作では一言も話さないが、物凄い存在感を放っている。)は炎が近づく中、”邯鄲”を謡うのである・・。
今作は、村という限られた空間の中で引き起こされる旧弊なる人間関係をベースに、村が抱えた闇や、格差を描いた作品なのである。あな、恐ろしや・・。>
一体、何が描きたかったのだろう?
題名から、日本の「村社会」の閉鎖性や排他性が描かれるのかと思ったが、そうでもない。
美しい村落の上にそびえる巨大な施設の絵柄から、ゴミ処理場でも誘致しなければ存続できない過疎地の窮状を訴え、その社会構造を批判するのかとも思ったが、それもない。
職場でのイジメや不法投棄も、それにまつわる癒着や隠蔽も、決して「田舎」特有の問題ではない。
ジャイアンが大人になったような村長の息子の失踪が、物語の大きなポイントになるが、彼がどうなったのか、どういう結末になるのかが容易に想像できてしまい、ミステリーとしてもインパクトがない。
そもそも、あんなところに、携帯と一緒に埋めるなんて、間が抜けているにもほどがあるだろう。
その一方で、いじめっ子の彼がいなくなっただけで、すべてが好転し、主人公や恋人だけでなく、村全体が幸せになったかのように描かれることにも違和感がある。だったら、最初から彼がいなかったら、何の問題も起こらない幸せな村だったのだろうか?彼だけが、諸悪の根源だったのだろうか?
いかにも意味ありげに出てくる「能」も、「人生は夢の如し」という言葉も、最後まで物語に活かされず、一体何だったのだろうという疑問が残る。
主人公の罪が、その父親の罪と重なり合うラストも、親子の「業」は繰り返されるということを言いたいのであれば、まったく納得することができない。
主人公に共感も同情もすることができず、観終わった後には、後味の悪さだけが残った。
すごくて、震えた
期待外れ
難解な内容ながら今の日本社会を象徴した内容に脱帽
この作品は結論から言うと難解な内容。しかし、よく観ると日本の社会問題を象徴しているシーン、場面が折り混ざっている。格差、妬み、同調圧力など。これらのキーワードをシーンごとに含ませていくさすがスターサンズらしい作品だなと感じた。また、あえて能をテーマにしたのもまたいい。主演俳優の演技も良かった。ただ、最近人気の横浜流星目当てで観に行くとこの作品の内容を理解するのは難しいかもしれない。もう少しテーマをはっきりさせてもよかったが。
全体的に詰め込みすぎ
※3/30(木)完成披露試写にて観賞いたしました。
不法投棄、ムラ社会、能...
様々な要素が入り混じり、その全てが中途半端となった。
『ヤクザと家族』から2本目のオリジナル脚本となる藤井道人監督。
「家族を求めるがゆえに疑似家族としてのヤクザに入り、それが原因で掴みかけた本物の家族さえ失ってしまう」という、2つの似て非なる要素から 1人の男の避けようのない悲劇を描いた力作の前作から、大きく後退したように感じた。
まず「後半の脚本」が破綻している。(これは『ヤクザと家族』でもあった問題点だが)
なぜゴミ収集場と能しかない村に観光客が集まるのかさっぱりわからないし、そこまで人気になった村でなお不法投棄を続けるリスク管理の甘さにも首を傾げる。
極め付けは「アレ」の捨て場所だ。あんなに山に囲まれている土地で、なぜあそこに捨てたのか。不法投棄がバレると掘り返される危険性があるし、そもそも不法投棄が続いていても埋め場所を確保するために掘り返される可能性もある。
これもまた藤井監督過去作に共通する「行き過ぎた音楽演出」は、今作ではより顕著だ。
音楽芸術でもある能を一度もクリアに見せず、重低音のBGMを毎回上塗りする。能はテーマを語るためのただの記号と化し、「能とはどういうものなのか」を語る気が全く無い。(個人的な問題で恐縮だが、横浜流星が能をやってくれるのかと期待もしていたため非常に残念な気持ちにもなった)
役者の演技は素晴らしかったが、それゆえ前述した欠点との差が目立ち、全体的にはガタついているという印象。非常に勿体無い作品だと感じた。
余談だが、なぜ藤井監督作品の主人公は毎回父親に何かしらの因縁があるのだろうか。あまりパーソナルなことを詮索するべきではないかもしれないが、こうも続くとやはり気になる。
この現代社会の中で今思うことそしてこの映画で伝えたかった物語とは?
完成披露試写会に続きレビュアー試写会も行って来ました!
これで2回目の鑑賞となりますがやっぱり2回目からストーリーのこだわりにこだわり抜いた表現や感情や怒りなどが表していることをより理解しました。
村の大きな舞台がゴミ処理場で働く人たちですこの場所から抜けることも出来ずに借金を返してゆくだけの人生を歩む尊重すらになっていましたが主人公でもある片山優がこの村を平和に変えてゆく存在になりゴミ処理場で働く人たちも次第に優しくなっていきました
そんな片山優もゴミ処理場で働く人で生きる希望もなく絶望に満ちた存在でこの世界がどんなに残酷かでいることしか考えてない人でした。
片山優の母親は父親を失ってから借金地獄に負わされて毎日毎晩パチンコで金を使ってばかりでした。
この場所にいてこの村から抜け出せない存在があってまで皆それぞれの抱えてる事情や悩みが再び大きな苦しみを与えてるのかもしれない。っと思いました。そんな大きな希望を変えてくれたのが中井美咲でした!
中井美咲は東京から帰ってきて村という場所で再び過ごすことになる重要なヒロインです片山優との再会をきっかけに再び運命の恋が始まりますが
このことがきっかけで二人の人生を大きく狂い始める出来事にもなります
中井美咲がいたからこそ片山優が変われるきっかけにもなれたし村の住人にも寄り添ってくれたのも中井美咲のおかげでした!
そんな二人が隠していた真実がいつしか村のウソと事実に拡散されていき
欲望に紛れて壊されてゆく時間になってしまいます
果たして二人の運命はいかにして乗り越えられるのか?気になるところです!
今回の作品にはヤクザ使用と現代社会の闇を描いた話にもなっているため正直見るのが苦しいのもあるかもしれません
見る人は自由ですが見れない方にはおすすめ出来ない作品にもなっております
とにかくストーリーが暗い話なので内容もとにかく集中してみなきゃわからないかもしれません。
それぐらいにこだわりにこだわり抜いた作品が出来上がっているので
超大作かもしれないぐらいの作品になってます。
この映画には皆様にも是非とも見て欲しいのとこの映画に出会わなかったら今の現代を変えれなかったかもしれません
それぐらいに今の現代社会の闇と戦いより良い未来にするために皆様方の希望が信用されるための映画っとなっておりますので
本当に本当に是非とも見てください!お願いいたします。
ハッピーエンドが期待できないことはわかりつつも…
HiHi Jetsの作間龍斗が出演しているとあって試写会に応募したけど、なかなかヘビィな作品でした。
作ちゃんはそれほど出演作はないものの毎回いい演技するから、いつかは朝ドラとかにも出ちゃうんじゃないかなーと思っているけど、今回もとってもいい味出してました。
錚々たるメンバーの中で、出演シーン自体はそれほど多くないけど重要な役を担ってた。
こんな作品に「ジャニーズJr./HiHi Jets」の記載なしで出演できるなんてすごい!
とまぁ作間担目線はさておき、閉鎖的な村の恐ろしさ、村だからというわけじゃなくて人が集まれば起こりえる不幸な出来事の連鎖、今も日本のどこかで実際に起きているのかもしれない不気味さなどなどが詰まっていて、見ごたえのある作品でした。
横浜流星くんの演技も素晴らしかった。
あと奥平大兼くんもめっちゃよかった。ヴィレッジを見て、もっと彼の他の作品を見てみたいと思いました。あ、長澤まさみのマザーに出てるんだ。見ねば。
ハッピーエンドではないのは始まった瞬間から感じられるんだけど、だけど、どうか、どうか頑張ってる人が報われてほしいと願わずにはいられない作品でした。
体感すべき凄さが
田舎の恐ろしさよ。。
待ちに待っていた推しの新作!!
推しの顔面を大画面で存分に堪能❤︎
はー、眼福❤︎❤︎
になるはずが。
想像以上に重かった。。
外を知らないから自分たちの考えることが常に正しいと信じて疑わない田舎気質、その時強い者が右と言えば右になる日和見体質で囲まれた檻の中で、どこにも逃げられないと思って自分をその中に閉じ込めてしまう、まさに学習性無力感の中で生きている主人公。
田舎の窮屈で面倒くさい人間関係が凝縮している世界の中、なんとか生きのびていた彼が掴みかけたささやかな幸せと希望。
色々切なくてため息つきながら観た。
個として生きられない辛さよ。
家族の事情に縛られ、ここしか居られない、ここから逃れられない、だから我慢するしかない、ただ生きているだけの主人公が女神降臨から人生をやり直せるかもしれない、光がさしたように見えてからの展開が。。
どいつもこいつも自分のことしか考えていないので、誰1人信じられない中、唯一信じるものを守ろうとした彼のその後が少しでも幸せであることを祈りたい。
とにかく期待しては裏切られるのでしんどかった。
がしかし、推しの演技は素晴らしかった。
あの暗くて陰気な優が、光が差してからは少しずつ眼に明るさと気力が戻ってくる感じ、横浜流星の演技、すごくよかった。
目がすごく語るの、いいよねぇ。
普段は口下手っぽいのに、演技になると途端に目がおしゃべりになるのがいい。とてもいい。
今まで観た推しの映画の中で1番好きなキャラだったかも。某月が今までで1番好きなキャラだったけど、優はそれを越えたな。
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