NOPE ノープのレビュー・感想・評価
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ホラーよりもSF感覚?
ホラーかと思いきやそれほど怖さを助長することはなく、ちょっと違うテイストのSF物語。
牧場を営む親父さんが降ってきたものに当たり死亡することから始まる物語。徐々に違和感だったものが認識出来るようになり、その特異性がキーになってる。
こう言う視点もあったのか?と思わせてくれた。
徐々に判明していく過程、またその後対峙する理由は丁寧に描かれて理解できるけど、その実行により導かれた結末はちょっと弱く感じられた。もう少しインパクトがあっても良かったんじゃないかと思いました。
序盤の子供三人いたずらとカマキリあたりでもうライフ1/3くらい削ら...
序盤の子供三人いたずらとカマキリあたりでもうライフ1/3くらい削られた
ハリウッドの映画事情しらないとなかなか難しい内容だった。パンフ見てすこし理解できた気がする
エイリアン2のクイーンかと思ったらエヴァだったり、
それにしてもアキラのブレーキングくるとは思わなかった。
降参です。
うわっ!ほとんど前情報なしでの鑑賞でしたが、こんなに怖い映画だったのですね。ただのSF映画だと思って鑑賞したのでかなりビビりました。
怖さにも色々な種類の怖さがありますが、この映画の怖さは得体のわからないがゆえの怖さ。
怖がりなので、降参です。
不条理をひとまず肯定した上で、突き破る者たち
◉まずは神の不条理に振り回される
チンパンジーに蹂躙された家族、飛行機から落下した金属で死んだ父、円盤の奇跡を見ようとイベントに集まったら円盤に吸い込まれた群衆……と言った災厄が重ねて登場する。円盤は桁外れの話ながら、共通するのは不条理な不幸に見舞われたと言うこと。
飛行機からの落下物と円盤は、共に空から来たる災厄であり、そんな時、人は天を仰いで嘆くと言う共通点を理解できたのですが、チンパンジー事件は分かりませんでした。三枚目役のチンパンジーが、何故かブチ切れて凶行に及んだのが真相のようでしたが。
更に、チンパンジーに傷つけられなかった少年が円盤イベントの主催者のリッキーであり、事件で顔を変形された婦人が観客席に座っている(これは後で知りました)となると、このラインの筋書きだけでも、私にはほぼ理解不能でした。
とにかく、友好や探索ではなく捕食が目的の円盤=大クラゲが雲に隠れて、獲物を狙っていることは理解して後半へ。
◉それでも人の無駄な抵抗が実る
最初は逃亡を考えたOJとエムとエンジェルだったが、これでバズろうと野望を抱いたエムとエンジェルはプロカメラマンを巻き込んで戦闘を開始した。そして牧場の馬を守れるのは自分しかいないと、健気な決意を固めたOJ。
君は最後は命と引き換えに、馬を救うんだね。私は予告編で力なく「ノープ」と呟くOJの姿を思い出しました。
でもメインキャスト3人は無事に生還。
強烈な旋風と電気遮断? を武器に獲物を追い回す円盤。しかし、円盤は喉につかえる物や、喉を傷つける物は受け付けない反面、一度は何でも貪欲に吸い込む習性を突いて、OJもエムも命懸けの疾走の果て、デカい風船を喰らわせて奴を退治した。鉄条網を身体に巻き付けたエンジェルが、見事に吐き出されたのには喝采。
でも、大クラゲと目を合わさなければ襲われないのは、何故? 誰が言い出したのだろう。肉食獣なのに、それは少し緩くないか。
そして、意外に優雅なレースなどをまとった内部。意外と言うよりも肩透かしで、もっと血の匂いを感じさせてくれてもよかった。せっかく円盤自体を恐怖のエイリアンに仕立て、田舎町を虎視眈々と狙うと言う、人を落ち着かなくさせる恐怖を設定したのだから。
それとも円盤のあの「口」は、人を天国へ誘うための扉だったのか。それならば、充分に恐ろしいです。
とは言え、理不尽な出来事や敵に直面しても、人は時には頭を切り替えて、それで名を売ろうとまですると言う物語。
ちょっとレトロな書体で小見出しが入りましたね。ゴースト、クローバー、ゴーディ、ラッキー、Gジャン。馬の名前とチンパンジーの名前。人によって一生の運命を決められるものたち。こちらも、あるいは不条理の一つと言えます。
ネタバレ厳禁。「空から来る未知の恐怖」×黒人版『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』!
なんの話かを書くだけで、とたんに興覚めになる映画なのだが、
さすがになんの話だったかくらいは書かないと、この映画の感想は僕には書けない(笑)。
なので、今回は全編ネタバレモードです。
スパイク・リー的なM・ナイト・シャマランみたいな立ち位置を手に入れたジョーダン・ピール。
(いや、M・ナイト・シャマラン的なスパイク・リーみたいな立ち位置なのか?)
その第三作が、「宙から来る恐怖」を描いた作品なのは、シャマランがブレイク後三作目に撮ったのが『サイン』だったのと、微妙に被っていて面白い。
前半、ネタをひた隠しに隠して、後半になって究極のアホネタを真顔で投下してくる作り自体も結構よく似ている。
結局、アメリカの映画監督は、作品の成功によって「資本力」と「企画通過力」を手に入れたら、まずは落ちぶれないうちに、俺流『未知との遭遇』を撮っておきたいのかもしれない(笑)。
ちなみに、もちろん二人とも重度のスピルバーグ・オタクである。
シャマランがインド系アメリカ人でありながら、何事もないかのように白人主導のスターシステムに順応していったのに対して、同じ綺想とアイディアで勝負するタイプであっても、ジョーダン・ピールは、徹底して「黒人主導」のキャスティングと、「黒人差別」にまつわるテーマ設定にこだわってきた。
今回もその部分は変わらない。
本作は撮影所のバックヤードものでもあるのだが、ざっくり言うと、「映画の始まりから存在した黒人騎手」から話を起こして、その子孫が「世界で初めてのUFO動画をモノにする」までを描く映画、といってもよい。冒頭の黒人騎手の映画と、ラストでエメラルドが撮影するUFOが、いずれも「動画」といいつつ「コマ撮りの連続写真」であるというのも、心憎い寄せ方だ。
いわば本作は、黒人の視点から見た、もうひとつの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でもあるのだ。
この映画には、OJとエメラルドの黒人兄妹と並んでもうひとり、ジュープという青年が準主役として登場するが、こちらは韓国人のスティーヴン・ユンが演じて、「ハリウッドで生きてきた東洋人」の一典型を示す。むしろ、ジョーダン・ピールにいわせると、こちらのキャラに自分の半生が投影されているという。
こうしてジョーダン・ピールは、ハリウッドのシステムのなかで搾取され、ステロタイプの役柄を押し付けられてきた「黒人」と「東洋人」という存在を、映画を通じて描き出そうとする。
パンフを読むと評論家さんが、ジュープの子役時代にスタジオでブチ切れて惨劇を引き起こしたチンパンジーもまた、黒人&東洋人の鬱屈と怒りの象徴だといってて、なるほどなあと感心。だからジュープはチンパンジーと『E.T.』みたいにグータッチしようとしてたのか(あとでGジャンを飼いならせると慢心する由来にもなっている)。
ちなみに、黒人兄妹に協力する電化量販店のエンジェル役のブランドン・ぺレアはフィリピン&プエルトリコ系、助っ人カメラマンのホルスト役のマイケル・ウィンコットは英国&イタリア系というから、キャスティングにおける人種配置へのこだわりは、『インディペンデンス・デイ』並に念が入っている。
そんな「黒人」OJと「東洋人」ジュープが、こだわりをもって目指すヒーロー像が、そろって白人のマシズムの象徴ともいうべき「ウェスタン(西部劇)のカウボーイ」というのも皮肉な話だ。
そう、本作は、典型的な「ウェスタン」として企図された映画でもある。
なにせラストは、馬上の主人公のショット→エンニオ・モリコーネ・パロディなのだから。
途中、『未知との遭遇』でもやるのかと思ってたら(このあたりではジョン・ウィリアムズ風の曲が流れるw)、終盤で「バケモノ相手の西部劇」としてジャンル・チェンジするんだけど、彼らがshoot するのは、銃弾ではなくて、カメラでした、というわけだ。
西部劇として観れば、本作の骨格は「山を越えて周期的に襲ってくる敵に、牧場主の父親を殺された兄妹が、牧場を継いだうえで見事に仇討ちを果たす」というもので、きわめてオーソドックスなプロット立てといえる。ジュープは、敵と結んで商売っ気を出すものの、裏切られて惨殺される興行主。助っ人にやってくる凄腕Shooterのホルストは、まさにリー・バン・クリーフみたいな助っ人ガンマンである。自宅を要塞化し、立てこもってUFOの姿を「狙う」展開は、まさに『リオ・ブラボー』のようだ。
さしずめ、屋上に据えられた監視カメラは機関銃。エンジェルが構える新型のヴィデオカメラはライフル。ホルストが使いこなす「手回し」カメラはリヴォルヴァー、といったところか。
「ハリウッドの舞台裏」、「未知との遭遇」、「西部劇」に加えて、登場する最後のファクター。
それが、「モンスター」だ。
しかも人型ではない。ひたすら巨大な、エヴァの「使徒」か、ゆゆゆの「バーテックス」みたいな、空中飛来型のレヴィアタンである。
お前ら、UFOって聞いてみんな宇宙人が出てくると思ったろ、ざまあ見やがれ、と笑うジョーダン・ピールの姿が目に浮かぶようだ。
「西部劇テイスト×巨大モンスター」というと、僕らの世代だとやはり“午後ローの星”『トレマーズ』を思い浮かべる人が多いのではないか(笑)。なんか、オフビートなノリや退治法もよく似てるし。
地下から襲って来るグラボイズと、空から襲って来るGジャンという違いはあれども、ジョーダン・ピールがあの映画を意識していないなんてことは、まずないんじゃないかな。
あと、怪物「Gジャン」を観て僕が最初に想起したのは、実は「使徒」でも「バーテックス」でもなくて、あのホームズ譚で名高いアーサー・コナン・ドイルが書いたSFホラー短編「大空の恐怖」だった。
あっちの「宙の怪物」に襲われるのは飛行機乗りだが、「雲間に潜む巨大なクラゲ状の狂暴な浮遊生物」がじつは「UFOの正体」という設定は、本作とほとんど一緒である。
……とまあ、霊感源をいろいろ考えても、結局はわからないんだけどね。
このオタク監督なら、『ゲゲゲの鬼太郎』に出てくる『やかんづる』とか『野槌』とかだって知ってておかしくはないわけで。
もしかしたら、部屋でうろうろしてるルンバが、ビニル袋吸い込んで故障するのを観ながら思いついただけの企画かもしれないし(笑)。
なんにせよ、「布製」とおぼしき質感の巨大モンスターってのは前代未聞の気もするし(要するに後半の最終形態は、「クラゲ」×「凧」なんだろう)、それに対して荒野に大量に立ち並ぶスカイダンサー(パチンコ屋の前で、エアでくねくね踊りながら手をふってる、あの長ぼそい人形)で立ち向かうってのも、なかなか独創的な掛け合わせであり、ビジュアルイメージだ。
総じて面白い映画ではあった。
まず、全編を通じて、カッティングが不穏。
ぶつっ、ぶつっと切ってはつないでいくので、だんだんこちらの不安感が高まってゆく。
「音のホラー」としても巧く機能していて、とにかくBGMと効果音が精神に刺さる。
前半戦で、意地になってるかのように執拗にネタを秘匿しつづけるノリも、決して嫌いではない。
(タイトルも、ネタを気取らせないためにわざわざ曖昧な題にしてるんだろうし)
ネタ明かししたあとの、おバカでくっだらないトンデモノリも、併せて嫌いではない。
『モンキーシャイン』みたいなシットコムの惨劇も、猿版『ファニーゲーム』っぽくて良かった。
心の牢獄のようなジュープの遊園地ジュピター・パークと、その「奥の院」としての個人記念館。
『シン・ゴジラ』みたいなGジャンの形態変化。
林立するスカイダンサーを縫って馬で疾駆する鳥瞰ショット。
吸引されてぶっとんでく人間の浮遊シーン(なんかデジャヴがあると思ったら、ジュリアン・ムーアの『フォーガットン』だった! あれは死ぬほど笑ったなあ)
いろいろと、見どころは満載だ。
台詞だと「ジークフリート&ロイだってヤラれたんだ」で一番爆笑した(今の若い子わかるのかこのネタ??)
「浮かばれない映画人」に焦点を当てる映画だからこそ、徹底的にエンドロールでかかわった人間を出し切ろうとしてるのも、首尾一貫した姿勢で好感がもてた。
ただ……『ゲット・アウト』や『アス』ほどに手放しで賞賛できる出来だったかっていわれると、しょうじき悩ましいところだ。
ネタを秘匿するために前半で無理をしすぎて、「ほぼ本筋と関係ない」エピソードに尺をとりすぎているし(1時間も宙ぶらりんのままというのは、さすがに長すぎる)、たとえ「有色人種の怒り」の描写だとしても、一連の「猿」の話が、本筋である「Gジャン襲来」とほぼ何の関連もないのは、やはりどうかと思う。
全体に、Gジャンの謎ときについても、説明不足の感がつきまとう。
たとえば、星新一の『おーい、でてこい』のラストみたいな映画の冒頭は大変に魅力的だが、Gジャンが人を襲う以外のどういうシチュで物を落としていったのかは結局説明がない。
ジュープの「宇宙交信ショー」についても、馬を生贄にしてUFOを呼んでいたことは示唆されているが、これまでどれくらい成功していたのか、その手順でUFOを呼べると確信したきっかけはなんだったのかは描かれず、いきなり「失敗」のシーンだけ見せられるので、なんだかもやっとする。
シットコムのお姉さん役をわざわざ客として招待してたし、だいたい、あんなショー1回でもやったらSNSで大騒ぎになることは必定なので、OJが夜に聞いた召喚儀式の音はあくまでリハーサルの様子で、人前でやるのはこれが初めてだったと個人的には思ってるんだけど。
そもそも、馬をUFOに喰わせるショーが見世物として成立するって考え自体が、およそ正気の沙汰ではないので、作り手がこのショーをどう扱おうとしてるのかがとらえにくいのかもしれない。
それから、ショーの観客が根こそぎ呑まれる現場にぎりぎり立ち会ったとはいえ、その後OJが、「怪物の目を見てはいけない」とか、「旗や飾り物を吞み込むとアイツは気道がやられる」とか、やたら確信をもって説明しているのも、そこまで自身満々に主張できるほどの根拠があったのか疑問だ。
他にも、なんで結局ホルストが来てくれたのかとか、なんでホルストは自殺行為のような撮影に飛び出していったのかとか、観終わっても結局僕には得心のいかなかったシーンが山ほどある。
なにより、「目を見てはいけない」とか、「空は無限大で敵襲を防ぎようがない」といった設定は、うまくやればいくらでも面白くできそうな気がするのだが、設定だけ呈示しておいて、実際のところはあまり生かされていない気がする。
一番気になるのは、先でも述べた「映画業界の裏話」的な部分と、主人公たちの兄妹愛を描く人間ドラマと、怪物撮影&退治に奔走するSFホラー的部分が、あまりうまく混じり合っていないうえに、どれも深まりきらないうちに終わっちゃった感じが強いことだ。しかも、これにジュープの体験した惨劇と復活、挫折の物語が別途くっついてくるんだけど、これまたうまく融合していない印象。
要するに、全体に手はこんでいるものの、どこかちぐはぐというか、統一感を欠くのだ。
ワン・テーマなら突っ切れるけど、ここまで風呂敷を広げてしまうと、結局はどっちつかずになっちゃうってことか。いろいろともったいない。
あと、今回は全般的に出演陣にあんまり魅力を感じなかったなあ。
とはいえ、さんざん気をもたされたぶん、こっちが期待しすぎちゃった部分もあったと思う。
夏のB級モンスター・ディザスター・ムービーだと思って、気楽に観るぶんには、じゅうぶん楽しめる内容だし、そういう映画にしては、めちゃくちゃお金もかかっている。
なにより、こうやって「なんの映画か」の核心を公開前からひた隠しにして、映画館に無理やり客を呼び込もうとする姿勢自体が、花園神社の興行めいていて、僕は嫌いじゃない。
「見世物」をテーマとする映画の、これぞただしい客引きのありようでしょう(笑)。
チンパンジーがトラウマになった…
ゲットアウトが面白かったので、同じ監督と知り鑑賞。面白いとかつまらない以前に、よく分からなかった。
チンパンジーのシーンを出した意味と、未確認生命物体の正体が最後まで分からなかったことがモヤモヤする。
メインの怪物は結局何だったんだ。私は凧とかエイに見えた。逆に言うと、正体があやふやだったことによる不気味さはあったけれど。
ゴーディーの誕生日も何かの伏線かと思いきや特になしでスッキリせず。暴走するチンパンジーがトラウマ級に怖い。
余談だが、ウォーキングデッドのグレン役(スティーヴン・ユァン)が出演してたの嬉しかった。ウォーキングデッド以外で見れるとは思わなんだ。
動物の調教は互いの信頼が大切。
本作鑑賞前に偶然テレビでハリウッド映画に出演するライオンの調教師の特集を見た。彼はライオンを子供の頃から育て、家族同然に愛情をもって接してきた。
当時は鞭での動物の調教が当たり前の時代にけして鞭を使うこともなかった。ライオンに、扮装した自分を襲わせるシーンの撮影の際には野生動物である本能から本当に襲われるのではと恐怖したが、長年両者の間に培われた信頼関係のお陰で撮影は大成功をおさめた。
時折サーカスの象が突然暴れて調教師を襲ったりする映像を見ていて、動物もストレスで爆発することがあるんだろうとは思っていた。たとえ動物であっても、奴隷のように扱うのではなく人と同じように接することが大切だと思わされた。
本作冒頭、テレビで人気を博していたチンパンジーがストレスにより人々を襲う。幼少期にその現場に居合わせたジュープはその恐怖体験から野生動物を信じその特性を見抜くことが出来なかったため宇宙クラゲ(?)に食われてしまう。かたや、黒人初の牧場経営主で映画初出演を果たしたヘイウッドの子孫であるOJは動物の特性を理解し、宇宙クラゲと対峙した時捕食されることなく、妹と連携してその撮影に成功するのだった。
ヘイウッドをリスペクトした作品なのかなと個人的に解釈したけど、解説読まないとなかなか読み解くのは難しいかも。一般人の私には難しい敷居の高い作品。
とても面白かった
登場人物が最小限に絞られた、トレマーズ的筋立てで最高だった。B級ムービーテイストが強いというか。クライマックスの熱い盛り上がりに心躍る一方で、映画製作にまつわる話でもあるので、色々余計なことまで深く考えられる様になっているのもとても良かった。
IMAX映像がグワっと最大まで拡がるさまは稀有な体験。トップガンのIMAXも凄かったが、同じくらいかそれ以上と思う。
劇伴音楽も素晴らしく近年見た映画では1番好き。
本当は星3.8かなぁ
なにかの隠喩、暗喩が多すぎてストーリーがちぐはぐしているような気がした。こういうのを芸術性の強い映画というのかな。
ネットの評論とかを見て、単なるSF映画ではなく、「見ること、見られること」をテーマとして掲げた象徴的な映画だったことがわかったけど、それでもちょっと難しかったかな…
けどそんなことを考えなければ普通におもしろかった。
広大な平原と広い空を背景に円盤から馬で逃げるシーンとかスクリーンで観るとめっちゃかっこよかった。
といっても上級者向けの映画だったので、いろんな映画のオマージュみたいなのも山ほど出てくるしそういうのが全然わからないと物足りないんだろう。あとは「映画とは何か」みたいなことをいつも考えてる人とかも向いてそう。
自分も映画好きだけどそこまでじゃないのであんまりのめり込めなかった。なので星3.8です。
有色人種版ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
安直な恐怖映画かと思わせておいて、実は有色人種版ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドであった。動物の調教という横串があり、そこに未知との遭遇系サスペンスホラー、パニック活劇、さらにハリウッドで成功を掴もうともがく人々の人間ドラマが重なっている。ただのUFOものでないことは確かだ。
馬、猿、サメクラゲ?、ヒト
最初、猿ヒトをやっつけ、やっつけられる。
馬、ヒトを選ぶ。
サメクラゲ?、上から隠れてじっと狙っている。
最後、サメクラゲ、ヒトをやっつけ、やっつけられる。写真に撮られる。
動物、ヒトは飼い慣らしているつもりだが、動物の側では違う事情がある。動物、例えば馬の事情に通じているヒトもいる。
そういうヒトは、サメクラゲの事情も少しわかってくる。
サメクラゲ、異界からやってきているが象徴性を感じる。
偉大なスターに、俺はなる
本当にこの監督は心底ボンクラだなぁ…賢いくせにあたまわるいよ(好き)。
↓観る前に読まない方が楽しいと思います。
①長くて序盤がゆっくり、②ホラー場面がそこまで怖くない、③ルールがあいまいなとこがある、などの理由で素直に人に超おもしろい!傑作だから観て! とは言いづらい。
けど、ようやく話の全貌が見えてからのあのクライマックス、なんだかんだいってあれには超アガりました。
そこが「アス」より評価できるところかな(そう考えるとアスは設定の「盛り」に対して呎が足りなかったのかも?)。
それにしても都市伝説的な謎の組織につづいてX-FILE的なアブダクションとか…なんか年々ネタのチャイルディッシュ度が上がってない…? 世代的な呪いかな?
UFOの登場描写が完全に未知との遭遇パロなんだけど、ただの無邪気なオマージュじゃなく、ちゃんとドラマ上の意味を持たせてるところが小賢しいというか、抜け目がない。
偏差値の高いボンクラ、それがジョーダン・ピール。
界隈では大ネタ中の大ネタであろうアブダクションに、いちおう新しい解釈を与え、かつ風呂敷をたたんだところは率直に偉業だし、同時にいい歳の大人が四六時中そんなこと考えてるんかいと呆れもするところ。
はっきり言ってしまうと、古典的なSFホラーと映画製作者の話と西部劇的な背景という、この掛け合わせこそがこの作品の妙だと思う。それがわかるまでが長い。
後半、この残り時間で一体どうオチをつけるんだ? と不安にかられてからの「映画の始まりからいた」黒人たちが再び前代未聞の撮影に挑み、スターになろうとする、というゴールが見えた瞬間はさすがにブチ上がりました。
ただ、のちに伏線として回収するとはいえ、メインのお題ではっきりと手がかりを掴むのに1時間くらいかかっているので、さすがに助走が長すぎない? と思う。
主人公たちの現状を見せる上で必要だし、それが全部あとで効いてくるのでムダではないんだけど、初見だと日常描写の意図が見えなくてちょっと冗長に感じたり、これドラマの方がいいんでは、と思ったり(そうなると完全なるX-File)。
あと偏差値が高いのはいいけど、その芸風を楽しみにしてる人はともかく、普通にB級SF的なものを期待して来たお客さんがちゃんと満足して帰ったのかどうかやや疑問。予算がかかっているぶん興行的な成果とか。
「ゲット・アウト」で成し遂げたように両立は可能、と信じたい。
なおスティーブン・ユアン演じるジュープのエピソードは単に子役の闇あるあると受け止めてしまったけど、Twitterの考察で、あのE.T.的場面は彼が自分(だけ)は荒ぶる野生と通じ合えると勘違いしてしまったことの示唆、という意見を読んで、すごい腑に落ちました。
そう考えると、華やかな世界から離れ、過去のダメージと折り合いをつけてどうにか自分の居場所を見つけたかに思える彼の帰結にも、逃れがたい業のようなものを感じて余計胸にくるものがある。
期待せずみたせいか、面白かった。 最初は一攫千金の為に。 最後は恐...
期待せずみたせいか、面白かった。
最初は一攫千金の為に。
最後は恐怖におののきながらも写真を撮る兄妹。
死んでも珍しい動画を撮りたいという狂気。
さいごにあのキャラクター登場でずっこけ。良い意味で。
「映画見た」
今年97本目。
映画見ました。「ゲット・アウト」「アス」は見れなかったがジョーダン・ピール監督ホラーの名手と確信しました。「AKIRA」「新世紀エヴァンゲリオン」のオマージュもありました。監督が私は日本のアニメの崇拝者と語っていたので。ホラーの映画でここまで斬新なのは初めて。映画後20代の男性2人が「あの猿のシーン何に繋がったか分からなかった」「動物は怖いって事なのかな、宇宙人になぞらえて」「アスのようにメッセージ性何でしょうね」思わぬ映画談義が聞けて良かったです。
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