ルッツ 海に生きる
劇場公開日:2022年6月24日
解説
地中海の島国マルタを舞台に、伝統漁船ルッツで海に出る漁師の青年が、仕事の誇りと家族を養わなければいけない現実との狭間で葛藤する姿を描いた人間ドラマ。曾祖父の代から受け継いできた伝統の漁船ルッツに乗り、漁師をしている26歳のジェスマーク。ある時、船に水漏れが見つかり、修理をしなければならないが、近頃は不漁続きで思うように収入が得られていない。さらに、生まれて間もない息子の発育不良がわかり、その治療費も必要だった。妻デニスは裕福な実家を頼ろうとするが、ジェスマークは夫婦2人で乗り越えたいと考え、夫婦間にも不協和音が生じる。漁師である以上、安定した収入が得られないことを痛感したジェスマークは、漁師としてやってはならないことに手を出してしまう。主演のジェスマーク・スクルーナは俳優ではなく、実際にマルタでルッツに乗っている漁師。マルタ出身のアメリカ人監督アレックス・カミレーリの長編初作品。日本では、マルタ製作の映画で初めて劇場公開される作品となった。
2021年製作/95分/G/マルタ
原題:Luzzu
配給:アーク・フィルムズ、活弁シネマ倶楽部
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2022年6月23日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
マルタ映画は初めて見ました。そう言えば、漁師の映画を最近よく見ます。「コーダ あいのうた」とか「空白」とか。マルタの漁師はアンガーマネジメント研修しっかりやってるんですかね。あんまり怒ったり怒鳴ったりしないので新鮮でした。大きなカタルシスはありませんが、なかなか味のある映画です。主人公の夫婦が、何気に美男美女です。マルタでは有名人なのかな。
2022年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
漁師が直面する問題を仕事と家庭の両面から描いた社会派ドラマ。理想と現実のギャップに悩みながら誰もが一度は経験する人生の選択。漁師として人生の岐路に立つ主人公の心の葛藤と決断を上手く表現している。
2022-164
2022年7月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
109本目。
リコリス・ピザは今日も無理そうとこちらを。
不器用だけど、男して生きてると分かる部分多々あり。
闇落ちしちゃったなと思うけど、自分も求職中と時って縋れるものは全て縋れりたくなるもん。
でも一番の疑問は、何故奥さんと結婚出来たか?
惚れた弱味と思ってる。
2022年7月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
静かに時代が伝統を消していく。伝統を愛する人がいたとしても、継承したくてもできない現実。発泡スチロールの箱の中身はとれたての鮮魚から冷凍の切り身へ。多くの人の生業だった魚取りは趣味の釣りへ移っていく。そして、豊かになっていく・・・・。
静かに静かに歩み寄ってくる時代に侵食され、お金で精算されていく「文化」「伝統」。その現実を生活が困窮してくる主人公を通して描いていく作品ではないでしょうか?「ルッツ」はその象徴ではないかな?
主人公ジェスマークの心情や行動はまさに時代の端境期に立たされた人の葛藤でしょうね。見ていて辛くなります。「ただ好きな仕事したいだけなのに・・」が許されなくなってくるなんて。嫁や嫁家族が世間の目の象徴。もうね、あぁ仕方ないよなぁ、それを選ばざるを得ないよなぁ・・・って。僕自身も古い人間ですから日々時代に押し流されていく気がしていますから、見ていて他人事じゃないです。(嫁家族・・・ひどいよなぁ)マルタの素晴らしく綺麗な景色が逆に残酷に見えてきます。
本作は映像で語る場面がいたるところにありまして、それも「そっと語りかけてくる感じ」がよかったです。窓口に相談に来ている他の漁師のショット、ラストの漁師達の人数で表す現実や、釣り人と漁船のワンショットでジェスマークの心の迷いを表しているのかなぁ?とか。
やりたいことやりながら、愛する者達と生活し続けるって、あたりまえを求めてるだけなのにね。変わらなくて良い、変わらなくて十分って思っている人達に時代は資本主義世界は容赦ないのかもね。
・・・世知辛いな、世の中は。