あちらにいる鬼

瀬戸内寂聴をモデルに不倫相手の白木とその妻の姿描いた作品。

不倫相手の白木が世間の倫理観からかけ離れていて、こういう人だから小説家というか芸術家なのでしょう。

濡れ場のシーンが多い。
本当に剃髪したシーンが見どころなんでしょう。

でもどうして出家したのかあまり語られてない。
仏に仕えるって仏教に拠り所を見つけるとか人生の転機だと思うのだけど、唐突に出家しますからって仏教に心酔する様子もなく、突然の出家。

出家しても世俗との関わりを捨て切れず、白木の家に出入り。

奥さん公認だから良いの？

不倫だけでなく、仏教に心酔して出家する過程を描写して欲しかった。

公開当時、予定がかみ合わず見損ねた映画です。
主演2人の演技は文句付けようがありません。ヒロスエも頑張ってます。
当方の加齢か、濡れ場がやや多いのが気になります。そこまで必要かな。舞台となった当時を観客に理解させるためか、テレビのニュース画面や、当時を彷彿させるシーンがよくでて来ますが、正直言って不要です。映画独特の「時の流れ」を却って断ち切る感じがします。「日本春歌考」を観て、その後二人で唄うシーン位は残しても良いかな。モデルとなった男性作家についてはほとんど知らないので、機会があったら「全身小説家」を観たり代表作を読もうと思います。モデルも結構モテたようで少しは本作の理解の一助になるかもしれません。ヒロスエの声がアイドル時代とさして変わらず、主婦の感じがしないので、その分星を半分減らしました。
スマホ画面でなく、小スクリーンでも映画館で観るべき映画と思いました。

「火口のふたり」「花腐し」の荒井晴彦監督の脚本作品つながりで鑑賞。
個人的に瀬戸内寂聴さんを尊敬しているのでとても興味深いストーリーなのだが、冒頭より何となく役者陣の棒読み的なセリフ回しが少々気になり、うまく感情移入できない。この棒読み感も狙いなのかも知れないが、廣木隆一監督作品は初めてゆえ観方が難しい。
そんなこんなで名シーンは多々あったものの、あまり深い感動は味わえなかったのが正直なところかな。
でもトヨエツの女形等々観どころは結構つまっていて、最後まで飽きずに観れる作品ではある。それにしてもトヨエツなにやっとんねん(笑)