ソングバード

劇場公開日:

ソングバード

解説

マイケル・ベイがプロデュースし、2020年7月のロックダウン下のロサンゼルスで撮影されたパンデミックスリラー。

2024年、新たな感染症の世界的拡大により外出禁止令が徹底され、ゴーストタウンと化した街。人々は日々検温を義務づけられ、発熱すると自動で通報、感染者は「Qゾーン」と呼ばれる隔離施設に収容される。ウイルスに免疫を持つ配達員ニコはパンデミック下で恋に落ち、ドアやスマートフォン越しに愛を育んできた恋人サラといつか触れ合うことを夢見ていた。ところがある日、サラが感染を疑われ「Qゾーン」に収容されそうになってしまう。恐ろしい陰謀が渦巻く中、サラを救うべく奔走するニコだったが……。

ドラマ「リバーデイル」のK・J・アパが主人公ニコ、「ディセンダント」シリーズのソフィア・カーソンが恋人サラを演じた。

2020年製作/84分/G/アメリカ
原題または英題:Songbird
配給:ポニーキャニオン
劇場公開日:2022年10月7日

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映画レビュー

3.5コロナ禍で大切な人と会えない若い世代にはリアルに映るかも

2022年10月3日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

単純

興奮

米国でロックダウンが始まった2020年3月、監督・共同脚本アダム・メイソンと共同脚本サイモン・ボーイズの英国出身のコンビがプロットを思いついてピッチ(売り込み)を始め、5月にはマイケル・ベイがプロデュースすると報じられ、6月には主要キャストが決まり、7月から一カ月半(実質17日)で撮影を終え、12月に米国で配信がスタートするという、驚きのスピード感で世に送り出された映画。パンデミック中で制約が多かったことを思うとさらに驚かされるが、何年もかけて準備し進行中だった他作品の撮影などのスケジュールが突然のコロナ禍によりほぼ白紙状態になったことで、ソフィア・カーソンやアレクサンドラ・ダダリオ、ポール・ウォルター・ハウザー(「リチャード・ジュエル」主演)といった若手スターからデミ・ムーアのような大御所まで、急遽キャスティングされてすぐに撮影という、平時にはあり得ないことが可能になったのは不幸中の幸いと言えるだろうか。

実際にロックダウン期間中のロサンゼルスで撮影されたそうで、閑散とした市街地の実景にVFXを加えて終末世界のような荒廃感をうまく表現している。もっとも物語の中心としては、自由に外を動き回れる数少ない免疫者として宅配の仕事をしているニコ(K・J・アパ)と、アパートでクラスターが発生して一緒に住む祖母が発症してしまい追い詰められるサラ(ソフィア・カーソン)という、携帯電話やドア越しでしか会えない恋人二人が降りかかる災難に翻弄されながらも立ち向かう姿が描かれる。パンデミックとロックダウンはサスペンスの道具として都合よく使われるのみで、感染症の大流行とそれに対峙する人間についての洞察や解決に向けたメッセージがあるわけでもなく、深みにかける点は否めない。

それでも、友達同士で会って話したり、恋人同士でデートしたりといった、以前なら何の気兼ねもなしにできていたことが、コロナを境に突然ハードルの高い行為になってしまったことを思うと、そうしたコミュニケーションを切実に求める若い世代にはリアルに映るのではないだろうか。

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高森 郁哉

5.0ひとつのフレームに託した奇跡ーー分断とパンデミック

2024年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

パンデミックによる厳しい制約の中で撮影を完遂した本作は、「破壊王」の異名を持つマイケル・ベイがプロデュースを務め、わずか17日間という驚異的なスピードで撮影されました。

iPhoneやGoPro、さらには監視カメラを多用したことで出力されたモニター映像のようなライブ感がある。

しかし、この映画が真に価値があるのは、ほとんどのシーンで登場人物が別々のフレームに映し出される中、クライマックスに訪れる“男女がひとつのフレームに収まる瞬間”です。私たちが映画というメディアに期待する「映画の力」を体現しているのです。あの時代に「ひとつのフレーム」を撮ることがどれほど困難であったかを、私たちは絶対に忘れるべきではありません!!

確かに、展開は陳腐で、かつ派手さを期待する人には物足りないかもしれませんが、現実の非常事態宣言下の中で描いたのは、同じ空気を吸うこともなく、触れることもなく、ただ愛を信じる人物たちの姿。この愛はフィクションではありません。むしろ、この映画が語るのは、コロナ渦とトランプ政権下での、分断の時代において人間が繋がろうとした希望だったのです。

『ソングバード』は、10年、20年後の未来に生きる子どもたちに、あの時代を生きた私たちが何を感じ、何を選び取ったかを伝える貴重な記録だ。

レビューの多くが批判的なのが多いが、その多くがパンデミック以前の「当たり前に映画が作られていた」時代の映画の見方を前提にしているのが多い。しかし、映画を撮ることが不可能だった時代に、見えないウィルスや制約と闘った製作者を賞賛したい。後年にカルト映画として評価されることを願う。

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エライ

2.0物語になっていない

2023年6月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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よし