死刑にいたる病のレビュー・感想・評価
全557件中、241~260件目を表示
黒い服の阿部サダヲが好き
あれ?私が舞台で見た阿部サダヲと同一人物か?と思うほど怪演だった。拘置所のライトのあたり方のせいか不気味さが増す。
タイトルからして雅也が闇落ち展開を想像してたがそうならず安心した。
そうきたかと思うようなラストで終わり良ければ全て良し。
ただ観たあと思い返すと観たことがウソのようなフワフワした感覚で、私まで榛村の手の上で転がされたか。
エンドロールでは成河の名前があり、驚いた。役によって顔が変わるとすぐ分からなくなってしまう。
※帰りの電車内で この女性榛村に狙われそうだなー 危なそうなやつ…榛村っぽいな と当てはめて人間観察する。
最後の終わり方にはモヤッと感...でもそれがいい?
阿部サダヲさんの演技が素晴らしすぎました。
サイコパスと一般人どちらも合わせ持った人物像。
いい意味で気持ちが悪いです。
そして岡田健史さんもとてもとても良かったです。
私のイメージなのですがキラキラしてて、イケメンな役!が
多い役者さんという感じだったのですが、
モサっと感とちょっと危うい感じがいい具合に出てました。
ストーリーもめちゃくちゃ引き込まれました。
途中のグロシーンはキツイ人は目をつぶっちゃうかも。
(私がそうです。)
最後の終わり方が見る人によって感じ方が違う?のかなと
思います。この事件はこの人が犯人です!と
きっぱりという感じではないので...。
ですがそれがまたいい意味で気持ち悪くて良かったです。
阿部サダヲさん演じる殺人鬼が、見ているうちに
「そんな悪い人じゃない???」と錯覚してしまうのが
見ていても面白く人間の心理の嫌な所だと思いました。
見る価値あり!です。
榛村に少しでも興味を持たなければ、なかなか入り込めない
状況から、どうしても某羊たちのなんとかを連想してしまうのですが、最後まで榛村に某博士のようなカリスマ性を感じることはありませんでした。
なお、キャストさん達の演技は見事です。特に阿部サダヲ氏について、個人的には破天荒な役柄を多く拝見してきましたが、今回のキャスティングはハマり役だったと感じました。
ただ、元々描写されていないのかどうかは(原作を読んでいないので)不明ですが、榛村という人物に好感や興味を抱くための材料があまりに薄い。
特に榛村が住んでいた家の近所の住民ぽいおっさんが、20余人も◯しておきながら「悪い奴には思えない」というようなことを仰ってて、なんで?と思わずツッコミを入れてしまいました。
他に気になったこととしては、連続殺人の方法と過去に起こした少女暴行事件との方法との隔たりについて。
殺人鬼という側面について、いくつか人格持ってんのかなと思いましたが、ラストまで観た結果、別にそうでもなさそうだなと。
てか、最初の子ランドセル背負ってんじゃん。
それなら雅也も十分対象になったじゃん。
原作を読んでいないのが最大の間違いとは理解しているつもりですが、あまりに榛村のキャラがぶれぶれだったことと、最後まで彼に興味を持つことがなかったために、なんだか微妙な感じで観終えてしまいました。
面白かったけど怖かった
どうやって人を洗脳し騙していくのかすごく気になり映画館に行きました。内容は最初から最後まで引き込まれ面白かったです。途中グロく残酷で恐怖といったシーンは見ていられず影響されやすい私としては耐え難いものだったので目を閉じていました。未だに思い出すと罪悪感トラウマレベルになりそうな感覚になります。小説を読んでなかったので映画をみてから小説を読んで見たところ小説の結末が映画に続いていたのでそこも面白いなと思いました。でもグロいシーンが苦手な方にはオススメする勇気はありません。もう一度見るならグロいシーンはなしでみたいです。
岡田健史は何やっても上手
岡田健史がお気に入りでだいぶ前から楽しみにしてようやく鑑賞。
最初は注目されていなかったように感じたけど、公開から1ヶ月ほど、席は満席近くで、なんとなく嬉しい。
かなりハードルを上げていきましたが、それを満たすくらいの作品でした。最後の最後までゾクゾクしっぱなし。
重い作品の雰囲気を、これでもかというくらい、照明と音楽で醸し出し、息つく暇を与えない。
1番の見せ場の面会室の場面では、アクリル板の反射を使い、関係性を表現している。
大好きな三度目の殺人が思い起こさせる。ただ、ここはあからさますぎて、もう少し控えてほしかった。
展開的にも、三度目の殺人と似てはいる。
阿部サダヲは言わずもがな、こういう役が向いているが、
岡田健史は好青年役も、闇を抱える役も、なんでも違和感なく、こなせると改めて実感。
イケメンながらも、そこを感じさせず、淡々とかつ、役の葛藤や苦悩が見える。
今回のようにどっちに転ぶかわからない不安定な役の、真面目さと狂気さをうまく表現できていた。
話の展開も、俳優も演出も素晴らしかったのだけれど、ある意味説明されすぎている映画であり、何回も見たいとは思えなかったのが惜しいところ。
といいつつ、、もう一回は見たいかな笑
痛いだけ
マインドコントロール、、、?
グラグラする面白さ
やられました! …と、いう感じ。
原作未読なだけに、ストーリー自体を楽しんだ。
下品な話だが、ああいう地味な女の子に欲情する男の子の心理、分かるなぁ。
とにかく、阿部サダヲの独壇場ですわな。
刑務官まで心理操作してしまう、レクター博士ばりのモンスター。
世の人々の無関心さに腹を立てている。
岡田健史は、操られていることに気がついて逆襲に転じたつもりが、結局は掌の上だった…。
彼が大学のキャンパスを歩くとき、背景にいる学生たちはスローモーションになる。この不思議な演出が、終盤で彼女とスカッシュをしている場面では、手前にいる学生たちがスローモーションになるという逆転を見せる。
白石和彌では珍しい演出ではないだろうか。
猟奇犯罪サスペンスと言えば韓国映画だ。
韓国の傑作と比べるとアクションが少ないが、その分いたぶる場面は強烈。
未鑑賞の方は、ちょっと覚悟してご覧下さい。
タイトルなし(ネタバレ)
冒頭、韓国映画のようだ。連続殺人犯が、自分の犯行ではないと主張した、潔癖症のOLの殺人について、何故いつものやり方ではなかったのかについての説明もなく、何故犯人のターゲットの年齢層ではないこの女性なのか、実行犯は結局誰だったのかの説明もなく終わった。
連続殺人犯が養子になる前の幼少期、どういう事があったのかのシーンがあればよかったと思う。原作を読んでいないので、わかりませんが。親に認められなかった子は自尊心が低いから誉めて気を引くみたいなセリフ、ゾッとした。
面白かったのですが、着地に問題があったのでは…
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後に読んで下さい)
もちろん何の落ち度もない人を殺害するなどあり得ないと当然私も考えている1人です。
しかし映画としては好みの部類に入る題材だったと思われます。
榛村大和(阿部サダヲさん)の殺害動機も、その秩序性も含めて、生い立ちから腹には落ち理解出来ました。
主人公の筧井雅也(岡田健史さん)の行動や心情も、父(鈴木卓爾さん)や母(中山美穂さん)との不穏な関係性から理解出来ました。
榛村大和に雅也が心情的に巻き込まれて行くのにも説得力があったと思われます。
しかし、最後の最後に加納灯里(宮﨑優さん)が雅也に近づいた動機に関しては私にはほとんど納得感がありませんでした。
加納灯里はどちらかというと榛村大和に殺害された被害者女性たちに立ち位置が近い印象を受けていました。
そんな加納灯里が果たして榛村大和に対して共感したりするのでしょうか?
加納灯里の内面はほとんど描かれていません。
だからこそラストでの驚きがあるだろうとの演出だった(あるいは原作通り?)かもですが、逆に加納灯里の行動に違和感しか残りませんでした。
これは物語を閉じる最後の場面としては致命的な欠点なのではないでしょうか。
私は、ラストを加納灯里との関係で終わらせるなら、加納灯里をもっとしっかり描くか雅也と共に榛村大和に関わらせる必要があったと思われました。
この加納灯里に関する違和感がなければ4.5点以上の傑作になったのではとは思われました。
阿部サダヲさんの名演を含めてそれぞれのキャストの皆さんの演技は素晴らしかったと思われます。映像表現も素晴らしかったと思います。
それだけにラストが個人的には悔やまれると思われました。
この加納灯里をほとんど描けてない問題は、榛村大和が若い女性に対してほとんどステレオタイプにしか理解出来ていない問題にも通じているのかもしれません。
この映画の長所と弱点がラストに計らずも現れてしまったとすれば、ラストもこの映画の語るべき重要な箇所なのかもしれないな、とは一方で思われてはいます。
白石監督、お見事でした
最初から最後まで目が離せない
サイコパスってやつは…
多くの人はサイコパスの人間に会ったことがない。いや、正確に言うとサイコパスに会ったことがあると自覚している人が少ない。いつの間にか人気者になっていたり、人の心に入り込んでいる人間が実はサイコパスなんてこともあり得る。
本作に登場する大和もそんなサイコパスだから、周りの人たちをまぁ魅了しまくる。個人的にはそんな大和に魅了されることはないだろうなと思いながら観ていたが、もちろん彼にとって魅力しやすい人たちを選んでってことなのだろう。サイコパスといえども万能ではない。そんな大和に依頼されて、大和が自分は殺していないと主張する殺人事件を雅也が追うという流れ。
死刑囚である大和と雅也が会うのは当然拘置所の面会室。実際よりも暗めの照明にしていると思うが、演出としてとてもいい。そして2人の間を隔てる透明なガラスの使い方がうまい。ときにはそれがなくなり、ときにはお互いの姿を重ねて映し、ときにはスクリーンのような使い方もする。地味な設定でも映像としての見せ方は工夫できるってことだ。
もちろん1番の魅力は脚本。その過程で様々なことが徐々に明らかになっていく展開は緊迫感があって本当によかった。そんなつながりが!と思ったり、大和のサイコパスとしての優秀さを見せたり、最後に思ってもいない展開が待っていることも。多少偶然がすぎませんか?ってところもあるが、それはフィクションとしての許容範囲なんじゃないか。
白石和彌監督は当たり外れが激しい印象だが、これは間違いなく当たり!
引き込まれました。
目を覆いたくなるシーンがありました。
映画館の中のざわつきが静まり返るスタートでした。
阿部さんの素晴らしい演技と巧妙な撮影技術に感動しました。
岡田くんの演技もナチュラルで普通の男の子が
阿部さん演じる犯人に魅力を感じていく感も素晴らしかった。
又、他の共演者も馴染んでいて浮いている感がなく良かった。
本を読んでみたくなりました。
しばらく阿部サダヲの目が見れない
画面から2列目でみる拷問シーンはちょいとキツイものがあった……最近のサスペンスの残虐シーンは画面暗くしたり、音だけだったりと表現しないことが多い気がするけど、割とガッツリめに拷問シーン入るから注意。
刑務所のガラスを通して顔が重なるように見えたり、歪んで見えてくるのが怖いし、どんどん侵されいく気がして、上手いなって思った。物語が進むにつれて目に光がなくなるのも怖い。
散々残虐なシーンを見ても巧みな言葉を聞いても結局、榛村大和を嫌いになれない自分は彼の信者になってしまってるのかもしれない。阿部サダヲの顔を見れなくなりそう、あの目を思い出す。
キャラクターの深瀬さんといい、近年描かれるサイコキラーは魅力的で恐ろしい。
全557件中、241~260件目を表示