スープとイデオロギー

劇場公開日:2022年6月11日

スープとイデオロギー

解説・あらすじ

「ディア・ピョンヤン」などで自身の家族と北朝鮮の関係を描いてきた在日コリアン2世のヤン ヨンヒ監督が、韓国現代史最大のタブーとされる「済州4・3事件」を体験した母を主役に撮りあげたドキュメンタリー。朝鮮総連の熱心な活動家だったヤン監督の両親は、1970年代に「帰国事業」で3人の息子たちを北朝鮮へ送り出した。父の他界後も借金をしてまで息子たちへの仕送りを続ける母を、ヤン監督は心の中で責めてきた。年老いた母は、心の奥深くに秘めていた1948年の済州島での壮絶な体験について、初めて娘であるヤン監督に語り始める。アルツハイマー病の母から消えゆく記憶をすくいとるべく、ヤン監督は母を済州島へ連れて行くことを決意する。

2021年製作/118分/G/韓国・日本合作
原題または英題:Soup and Ideology
配給:東風
劇場公開日:2022年6月11日

スタッフ・キャスト

監督
ヤン ヨンヒ
脚本
ヤン ヨンヒ
プロデューサー
ベクホ・ジェイジェイ
エグゼクティブプロデューサー
荒井カオル
撮影監督
加藤孝信
編集
ベクホ・ジェイジェイ
音楽監督
チョ・ヨンウク
ナレーション
ヤン・ヨンヒ
アニメーション原画
こしだミカ
アニメーション衣装デザイン
美馬佐安子
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(C)PLACE TO BE, Yang Yonghi

映画レビュー

5.0 東アジアの歴史に引き裂かれた家族の記録

2022年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

監督自身の個人史であり、同時に日本と朝鮮半島の近現代史でもあり、その2つが大きなうねりの中で交錯していく驚くべき傑作だ。
「済州4・3事件」の虐殺を生き延び日本に渡ったた監督の母は、それゆえに韓国政府を許せずに北朝鮮を支持することに。北への忠誠を息子たちを北朝鮮へ送ることで示してきた母を、娘の監督は快く思えなかった。年老いてアルツハイマーを患いだす母を介護することになった監督は、胸中穏やかではない。母はかつてのつらい記憶「済州4・3事件」を突然思い出し始める。済州を訪れた監督と母。監督はそこでこの島のあまりにも壮絶な悲劇を知り、引き裂かれていく。
日本、韓国、北朝鮮の複雑な現代史の理不尽がまるごとこの家族になだれ込んできている。国家と個人の関係について、これほど深く切り込んだ作品はそうそうないだろう。人を動員するイデオロギーというものに対置されるのは、家族の絆を象徴するスープ。対立するイデオロギーが吹き荒れる東アジアの歴史の暴風にも負けずに残ったこのレシピはなににも代えがたい宝物だ。今年最高の1本。

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杉本穂高

3.5 政治と切り離される日常はなかった

2026年1月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

政治と切り離される日常はなかった。
戦後を生き抜いた母を例える強烈な言葉。
国家やイデオロギーが個人の人生をいかに影響を与え左右されるかがよく分かる。
済州4・3事件を経験した事で、韓国ではなく北の思想を支持した監督の母の描写が、痛々しくも切なく知る事ができる。
故郷を知る事が、母を知る事に繋がる。
イデオロギーと共に家族の絆を伝える、素晴らしいドキュメンタリー。

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映画BARシネマーナ

5.0 タイトルなし(ネタバレ)

2025年12月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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チネチッタ

4.5 帰国事業に3人の息子を送ったワケ

2024年12月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

4.3済州島事件を体験したから、
強い平和の心があったから

在日コリアンとしての北への活躍の源が4.3事件だった事に、理解できる。

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jiemom