前科者のレビュー・感想・評価
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綺麗事ではなく再生しようという前向きなパワーをもらえる応援作
私は本作で「保護司」という仕事を知った。保護司とは、非常勤の国家公務員で、犯罪や非行に陥った人の更生を任務とする。給料は支給されず、民間のボランティアによって成り立っている。
お金なしで成立する信頼関係は素晴らしいと思うが、時間が拘束される上に信用と信頼が頼みの綱である保護司の情熱は、子供を育てる親のように見えた。
熱い新米保護司を演じる有村架純は、彼女だからこそ伝わる強さと脆さのバランスが絶妙で、なぜ保護司になったのか気になる存在感を醸し出しているところが謎の一つとなっている。一見は普通の女性でも、そんな彼女から見え隠れする意外な言動も目が離せない。
社会復帰まで、あと一歩である寡黙な男を演じる(前科者)森田剛は、役柄の根本にある愛情の強さを体全体で表現しており、役に入る憑依具合が素晴らしい。
変えられない過去から、いかにこれから成長していくのかという過程が本作の見どころの一つ。連続殺人に巻き込まれていくサスペンス要素がどのように2人に関わっていくのかが徐々に解明されていくところは時間を忘れてしまう展開で、ラストまで集中できる作りは私の予想を超えていた。
一度社会から外れると簡単には仕事につけない現実、人同士だからこその裏切りやすれ違い。それでも必要な存在は人、という本質が最後になってわかる作り込まれた良作。
有村架純と森田剛の説得力に感服
日活とWOWOWの意欲的な取り組みが奏功し、素晴らしい作品に仕上がった。
有村架純が主人公・佳代に扮し、新人保護司として奮闘する姿を描いた連続ドラマ版「前科者 新米保護司・阿川佳代」は全6回で昨年放送されたが、いわば序章。映画ではその後が描かれているが、原作にはないオリジナルストーリーが紡がれている。
有村架純といえば、昨年は「花束みたいな恋をした」など大ヒット作に恵まれたが、筆者の個人的見解では今作の演技でベストパフォーマンスを更新したと言い切って良いほどに素晴らしい。
喜怒哀楽とか、そんな生半可な表現では事足りないほどに全身全霊で役を生きている。
その有村に対峙する森田剛がまた、、、本当に素晴らしい。
ネタバレを絶対にしたくないので、ぜひ2人の熱演をご鑑賞ください。
また、石橋静河と若葉竜也が仕掛けたアクセントも、たまらなく素敵だ。
歯車が狂うと、、、
人生はこんなことの連続で成り立ってるんだろうな。と思わせる作品。
この世界に生まれてきただけでも奇跡だが、日本に生まれたことでかなり恵まれている。
しかし、そんな日本に生まれたとしても、色々な偶然が重なることで、人生を狂わされるんだなーと考えさせられる映画。
山上被告も加害者であり、被害者なんだな。
犯した罪は重い。しかし、背景を考えると可哀想でならない。1つの不幸が次々と連鎖するとこんなにも転げ落ちる人生になるのか。
厄年って、まさにこんなレベルで起きてくる連続の繰り返しの年。いくら回避しようと起きる確率の低い側の選択をしていても、何故かピンポイントでその低い確率に向かってくる。これが運命で受け入れないといけないことなのかと思う時期があった。
人はもしかすると、逃れられない運命があるのかも知れない。因果応報。何事も変えられない物があるのかも知れないが、できる事なら運命を受け入れながら、日々楽しく過ごすことが大切なのかも知れない。
生まれて、生きてるだけで奇跡なんだから。
俳優 キャスティング 演出
保護司
健康に成人できた事のありがたみを知る
(勝手なイメージで)保護司にしては
若過ぎるし可愛い過ぎると思った でもそうだから最後まで見れた もちろん やはり つらかった 寄り添い 見守る 弱くとも バカ野郎「神様がいるなら弱いものから救うべき」ほんとにそうだ 補聴器のハウリングは現在と過去の揺らぎのようだった 「前科者」、裁かれなくとも 「罪」を犯した人は たくさんいるのかもしれない、、店長いつもすみません 阿川も更に生きる
ドラマ版未見。が、まずまず楽しく見られた。 ちょっと境遇が悲惨すぎ...
有村架純さんはやっぱり天才
負の連鎖を断ち切る為に
有村架純と森田剛の演技ですよ
佳代のトラウマは?
学生の頃暴漢に襲われた時、好きな彼の父が庇って殺された。
それがトラウマになって、2人の仲はギクシャクっていうより、身代わりに殺されてしまった事に対して滝本は佳代を恨んでた。佳代は申し訳なく思っている。
いや、そこは恨む相手が違うだろう。
まだ、お互い好きなんだけどあと一歩近づけない。
時が解決してうまくいくといいけどね。
元殺人犯役の森田剛さん。いいね。
寡黙で真面目な元受刑者になりきってたよ。
いい俳優になったね。
🌀都合が良すぎるストーリーやないの〜
前科者
🇯🇵東京都
罪を償い仮釈放で社会にでた人に相談やアドバイスし更生させる仕事「保護司」と言う職業とする主人公を軸に更生する男や警察殺害事件などが絡む職業ミステリードラマ。
◉61点。
★彡都合が良すぎるストーリーでした。
🟠(良くも)悪くも印象。
⭕️保護司とはどんな職業なのか知れた事は大きい!★彡正直勉強になった。
❌保護司と言う仕事でこんな若い子と自宅が知られている設定は無いのでは?疑念が湧く!
★彡こんなん今どき嘘でしょ?
個人情報ダダ漏れかと…
❌本貸して?からの見つけた本の流れは冷めるなぁ★彡ありえへん💢
❌主人公の同級生が警察⁉️
★彡ありえへん💢冷めるなぁ〜なんじゃこの無理な脚本❗️
❌急なベッドシーンにも喝💢
★彡なんじゃこりゃ〜ありえへん💢
もう連発されているので少し(笑)😅
❌ご都合ストーリーが萎える⤵️
★彡目をかけている元受刑者と殺人事件のリンクもありえないし、すぐ犯人が誰かもわかるかと思うけどなぁ〜
🔺有村架純さん可愛い。
★彡クライムドラマにこの顔はどんなに地味にしていても花が滲み出ている😅
褒めてますけど、作品には不要なオーラかと…
🍜🏡🔫🤦🏻♀️🔪📔
阿川(有村架純)は、問題を起こす前科者たちを、 「あなたは崖っぷちにいます!」 「落ちたら助けられなくなります」 と優しく励ます。 無給なのに献身的な姿にあきれてしまう。
動画配信で映画「前科者」を見た。
2022年製作/133分/PG12/日本
配給:日活、WOWOW
劇場公開日:2022年1月28日
有村架純
磯村勇斗
若葉竜也
マキタスポーツ
石橋静河
北村有起哉
宇野祥平
リリー・フランキー
木村多江
森田剛
岸善幸監督は「二重生活」「あゝ、荒野」の監督。
阿川(有村架純)はコンビニのバイトで生計を立てている。
しかし国家公務員でもある。
その仕事は保護司。
国家公務員ではあるが給料はない。
ボランティアである。
阿川は、問題を起こす前科者たちを、
「あなたは崖っぷちにいます!」
「落ちたら助けられなくなります」
と優しく励ます。
無給なのに献身的な姿にあきれてしまう。
2024年6月に滋賀県大津市で保護司が対象者に刺殺された事件が
あったばかりで個人的にはタイムリーな作品だと思った。
殺人事件から順調に更生していた工藤誠(森田剛)だが、
再会した弟(若葉竜也)が起こした連続凶悪事件に巻き込まれてしまう。
あのラーメン屋で弟に遭わなければなあ。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
保護司という仕事
一人の女性の心を純粋に描き出している
主人公の阿川佳代は保護司。国家公務員でありながら報酬のないこの仕事を通じて、自分自身に向き合っている。
彼女の心の奥にある闇は、保護監察中の前科者と変わらないということが、ミドリの発言で気づかされる。
ミドリが借りようとした本の中に書かれた落書き。「殺す、殺す、お前だけなぜ生きている」
慌ててそれを取り上げる阿川。
「私にも他人に入って欲しくない場所がある」
「へ~、私って他人だったんだ」
阿川自身の心の闇に気づいた瞬間だ。
加えて工藤の事件によって、保護司という仕事の難しさが身に染みて分かる。「更生には何が必要なのかわからなくなった」
それはミドリが言った「警察も検察も弁護士も裁判官もみんな同じことしか言わない。さも社会の代表ぶっているけど、私たちみたいのがいるから偉そうにしてられるんだ」という言葉には、事なかれ主義の体裁上、前科者には何も感じないことが伺える。
阿川は、私も同じだということに気づかされる。どこか斜に構えていたのだ。
そして阿川がそこまでする理由が最後に語られる。
滝本に対し「なぜ、お前だけ生きている?」と書いたの?
滝本はそんなことはもう忘れたように「えっ?」ととぼけたように答えるが、阿川は「保護司になることが私が出した答えなの」という。
原点に立ち返ったのだ。それが阿川が工藤を諭した場面でも使われる。
エネルギーの伴った言葉には力が宿る。阿川の言葉に泣き崩れた工藤。
警察側の挙動に多少難ありな部分もあるが、
一人の女性の過去のトラウマ、それに向き合ってきたつもりだったがいつのまにか吞まれていたことに気づく。
原点に立ち返って再びトラウマと向き合えたことで、消せた落書き。
そこに下手な恋物語がないところがさわやかだ。
阿川は中学時代に起きた不幸な事件と当時の彼が持ってしまった怒りの矛先を知ったことで、自分自身の中に闇を作った。
保護司になってそれに向き合ってきたつもりだった。しかし現実はそうではなく、逃げていたことに気づいた。だから本気で修正する気持ちになった。
この作品は、単純な核と装飾されるべき部品がうまく収まっている基本的な構造をしているが、的が阿川一人に絞り込まれていて、わかりやすさと共感をうまく引き出すことに成功している。
とてもいい作品だった。
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