おもいで写眞のレビュー・感想・評価
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遺影写真ではなく「おもいで写眞」という発想に納得
芸能事務所テンカラットの創立25周年を記念して製作された映画だが、映画として1本筋の通った作品に仕上がっている。熊澤尚人監督が長年にわたり構想を温めてきた企画であるだけに、説得力がある。近親者の葬儀などでピンボケの遺影写真が気になった人は少なくないはず。遺影写真ではなく「おもいで写眞」という発想がキモであり、素敵な発想といえる。深川麻衣の頑張りはもちろんだが、高良健吾と香里奈が地方都市で暮らす市井の人を生き切ったことも、特筆すべきことといえる。
行政サービスと個人情報を理解せよ!
行政によるサービスとは、行政が企画して、その地域に住む人に公平に行き渡らせねばならないサービス。だから「アルバイトで歩合制」って、そんな事はない!
例えば、僕が遺影撮影するなら「南極大陸でペンギンと撮りたい」って言ったら撮ってくれるのだろうか?
「行政によるサービス」をこの映画を作った脚本家が全く理解していない証拠。
映画の主旨は分かるが、表現方法が稚拙でリテラシーに欠ける。
全体的な流れは偽善的な内容に感じる。
2021年の映画。65歳以上の老人にはスマート・フォンを渡し、自撮りを教えて、連絡も役場から定期的に送ったり、グループを作るとかした方が良いと思うけどね。経費もかからないと思う。
さて、遺影も撮ったんだから、75歳になったら早くあっちへ行ってね事ですか?
まいまい天然過ぎw
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ヘアメイクアーティストを目指して東京に出たまいまい。
技術には自信があったが、向いてないと言われクビ。
で田舎に戻るが、育ててくれた祖母は死んだところだった。
葬式では遺影がピンボケしてたのがショックだった。
集合写真しかないためそれを拡大するから、そうなる人は多いらしい。
で幼馴染で役場勤めの高良の薦めで、老人の遺影を取る仕事を始める。
老人の多く住む団地を直接回るが最初は誰も乗って来ない。
そんな折、和子が乗ってくれて、思い出の場所での撮影となった。
これを機に、遺影を撮るのでなく、思い出写真を撮るってことにした。
和子が老人仲間に薦めてくれたのもあり何十人もの人から依頼される。
ただこのまいまい、一般人には優しいのだが高良に異常に厳しい。
それは高校で付き合った当日に約束をすっぽかされ別れたからだった。
しかも待ち合わせ場所にずっといたと嘘をつかれたため。
まいまいは母に捨てられ、祖母は自分を気遣っていつも嘘をついてた。
母はアナタによく子守唄を歌って上げてただの何だのと。
そして心から嘘を嫌うようになり、高良のことも許せないのだった。
そんなお世辞ひとつ言えない融通の利かなさを高良に怒られる。
だから東京でうまく行かんかったんやろがと・・・。
で何とまいまい、初気付き。それまで気付いてなかったらしい(場)
また高校時代の件は互いの「最高の鯛焼き店」の認識違いからと判明。
つまり高良は嘘などついてなかったのだった。ようやく誤解が解けた。
高良は東京での仕事の採用が決まったが、やっぱりやめることにした。
お似合いの二人、その先のご多幸をお祈り致します(場)
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まいまいこと深川麻衣が乃木坂時代から好きなんで、劇場で見た。
いやー、やっぱりいいね。この人ホンマに好きやわあ。
聖母・深川もいいが、嘘を嫌い過ぎるせいで厳しく不器用な深川もいい。
日々楽しむこともなかった老人達が楽しんだり喜ぶのも良かった。
それをきっかけに交流の場に出て来る人も多かった。
高良と深川のやってることって本当に素晴らしい活動だと思う。
ただこの役の深川さん、アナタちょっと天然が過ぎますよ?w
「技術には自信があるのにすぐクビになる。何故だか分からない」
ホントに全く分からんまま田舎に戻って来たの?そんな奴おらへんわ。
鯛焼き店のフレーズも、ちょっと天然が過ぎますよ、お二人さんw
いくら何でも10年以上そのまま誤解が続くなんてあらへんがな。
あんなに誠実で思いやりのある高良くんが、そんな嘘つかんやろ。
まあそういうツッコミどころはあったが、
それを楽しむだけでそんなに気になる方ではないので、
映画としてはかなり楽しかったし、時々涙したな。かなり良かったわ。
いい話のオムニバス。だけど面白味がない
遺影用写真の撮影から思い出写真として変化していき、本来の目的を見失うことはないものの内容としては完全に思い出の方に偏っていく。
主人公結子は悩みを抱えたまま仕事をし、幾人かの老人と触れ合っていく中で己の問題を解決していくのだが、イマイチ親和性がない。触れ合い変化する、の「変化」をあまり感じられないのだ。作中の思い出写真にまつわるエピソードが主人公に影響を及ぼしているようには見えない。
エンディング間際になって急に覚醒するような展開ではこれまでの出来事が無意味になる。
これでは主人公を含めたいくつかのエピソードのオムニバスドラマのようだ。
観ながら変化を感じ取れない作品というのは映画的につまらない。
そもそも、結子というキャラクターに魅力がない。彼女の抱える悩みに理解は示せても、彼女の融通の利かなさは私を苛つかせる。
悩みからくる頑固さというより、最早ただのバカだろ。中高生ならまだしも二十代後半か三十くらいだったはず。これじゃあさすがに仕事もクビになるよ。
主人公の成長物語なのは理解するけれど、ドラマチックに展開させるために少々頭の悪い女にし過ぎたように思う。
何となくいい話で、まとまってはいるので駄作ではないけれど、面白味のない退屈な作品だった。
奥が深い
いくつかの社会問題が詰まっていますが、ビリビリ、ヒリヒリもせずに穏やかな気持で鑑賞できました。
高齢化社会、団地のゴーストタウン化、障害と高齢化、地域社会の喪失、家族への問いなどなどがきれいに仕分けされ、テンポよく話が進んでいきます。
でも、一番良かったのは主人公の深川麻衣さんの演技とも思えぬ演技ですねえ。彼女のことは全く存じないのですが、表情がくるくると豊かに変わっていくところ、セリフが標準語から富山弁に変わっていく様子とか、高良健吾との掛け合いが極めて自然ですごい女優さんだなあと感じました。これだけでも観る価値はあると思います。
他の名優さんたちもさすがでした。特に吉行和子さんはすごかったし、香里奈さんはピッタリハマっていました。
強くお勧めします。
生意気であまりに酷すぎた主人公
深川麻衣扮する29歳音更結子は、祖母の葬儀に際し遺影がピンボケだった事を悔やんだ。高良健吾扮する幼なじみの町役場の星野一郎から遺影写真カメラマンの仕事を依頼された。しかし住民らは遺影写真と聞くと縁起でも無いと応じてくれなかったので香里奈扮するソーシャルワーカーの樫井美咲について吉行和子扮する山岸和子のところへ行き思い出の場所で写真を撮る事にした。企画は大当たり。発想の転換でおもいで写真なる口コミが広がった。
確かに遺影写真は残るから大事だね。肝心の葬儀では背景はカットされてしまうものの思い出の場所なら表情が柔らかくなるな。でも話の展開は良かったけど、主人公が生意気であまりに酷すぎたね。潔癖主義は結構だが、仕事なのに年長者に対して失礼極まりない。いい年してわがままで後半がっかりだ。深川麻衣は初めて見たけど、香里奈見るのは久しぶりだったね。
しみじみとほっこりする
2021年。監督は「ユリゴコロ」「君に届け」の熊澤尚人で、監督のオリジナルストーリーです。
地味ですが心に残るいい映画でした。
結子(深川麻衣)の祖母(原日出子)が亡くなった。
母親代わりの大事な人だった。
なのに結子が東京でメイキャップ・アーティストになる夢も破れ、故郷の富山へ帰ろうと思っていた矢先に祖母は急死した。
祖母の遺影写眞は、見事にピンボケだった。
(悔やんでも悔やみきれなかった。)
そんな結子に役所に勤める高校時代の友人一郎(高良健吾)は、
「お年寄りの遺影を写さないか?役所からアルバイト料が少し出るぞ!!」
と誘ってくれた。
笑顔の少ない愛想のない結子です。
けっして幸せとは言えない生い立ちです。
町営住宅を一軒一軒訪ねる。
「遺影⁇?」
「まぁぁー、縁起でもない」
でも山岸のおばあちゃん(吉行和子)が、
「私ね、行きたいところがあるの。そこで写真を撮ってくれるならOKよ!」
そこは昔の職場だった。お裁縫のミシンがずらっと並ぶ仕事場だった。
結子は、山岸さんに薄化粧を施し一枚の写眞が完成した。
「これは遺影じゃないわ。おもいで写眞よ。」
山岸さんの一言で、こうして「おもいで写眞」のとネーミングされ、人の輪は広がります。
お年寄りたちのエピソード。
昔の仕事場のお饅頭屋を探して、「ここじゃない」と全部断られる老人。
亡くした夫・・・その現実を受け止められないご婦人。
8年前に妻以外の女性と家を出た老人。
そんな足の悪い古谷一行おじいちゃんを、お墓に置き去りにする結子。
母に捨てられた過去を消せないのでした。
意地っ張りで嘘の嫌いな結子。
何回も「大人の嘘」に傷付きました。
お年寄りの様々な人生が交錯します。
お年寄りの人生と向き合ううちに、前向きに自分の人生と向き合う結子。
元気を貰ったのは結子の方だった。
その人の幸せだった日々が焼き付いている「おもいで写眞」が、いいですね。
見る人を幸せにするような。
好きやよ
見えないけどそこにあるもの
被写体になる人の数だけある おもいで
遺影と共に写し込むなんて素敵な発想
いくらなんだろう?と思っていると無料ときた
これはもう撮ってもらわねば
和菓子屋店のおもいで写眞について考える
認知症でもないのにその店で働いていたとは一体なぜ?しかも腕も立つ
想像するにこの人は新しくおもいでを作りたかったのではないかと今この瞬間をおもいでにしたかったのではないかとそう感じた
次に、この世にはもういないはずの旦那さんと一緒に写眞を撮る人 結子のカメラのピントが最初は奥さんのみに合っていたが後に二人のピントに合わさるといった見せ方が上手い
また、結子のおもいでとリンクして置き去りにされた人もいた…やりすぎ(苦笑)
でもその心中は結子が発見しなかったら気づかず仕舞いだったはずお手柄!
結子は親切の押し売りでなく人としてちゃんと人と向き合ってるところに好感が持てた
嘘がつけなくてお世辞も言えないことがマイナスに働く社会もあるけれどそんな不器用な結子だからこそ撮れる写眞がある気がした
相手を思う嘘やお世辞であるならば臨機応変にいきたいものでもある上手くなる必要はないけれど
結子の祖母がついた嘘も優しさからのもの祖母の歌声だったことに気付いた時そこには深い愛情しかない
誤解ですれ違ってまた巡り会った一郎 高良さんが演じる好青年には惹きつけられる何かがある果たしてそれが何なのかはまだ答えが出ていない
ラストで好きやよとかお互いにいろいろ言わなかったのは作品的に良かった それがあったら全てが台無しになる気がするから
見えないけどそこにあるもの が、やわらかく温かく伝わってきた
この作品 私はかなり好きやよ
こじらせ女子の成長物語なのだ‼️❓
遺影はひどいけど、おもいで写真活動は一人暮らしの高齢者の見廻りサービスとして有効だと思う。
安全確認だけでなくケアにもなるし。
ヒロインの姿は、最初はホラーかと勘違いするほど。
場違いですが、ヒロインのドSにいじめらたい気もする、関係ないけど。
妻を捨てた男が八年ぶりに謝りたいなどと、最低最悪だとは思う、許せない、な。
他のエピソードは概ね良好でした。
幼少期を演じた児童は良い演技でした。
なんだか淡白に感じるのは、ヒロインのエピソードが尻切れトンボで中途半端だから。
なんとなく文科省の啓発映画みたいで味気ない、空々しい。
でも、深川麻衣も高良健吾も良い演技でした。
人間ドラマを通して知る、写真を“撮ること”の力とは。
【賛否両論チェック】
賛:“写真を撮ること”が持つ力の素晴らしさが、“撮る側”と“撮ってもらう側”双方の心の変化を通して、伝わってくるのが魅力的。
否:物語は非常に淡々と進んでいくので、興味を惹かれないと思わず眠くなってしまいそう。
本作を通して伝わってくるのは、“写真”そのものが持つ力以上に、“写真を撮る”ということが持つ力のスゴさです。夢に破れ、大切な人も失って、抜け殻のようだったヒロイン・結子が、“おもいで写真”の撮影活動を通して、次第に自らのやりたいことを見出し、活き活きと変わっていく姿は、観ている側も思わず励まされるようです。
また、被写体となるお年寄りの側でも、それまでは生き甲斐もなく、ただただ生きていくだけだった日常が、思い出の写真を撮ったことがきっかけとなって、次第に毎日が明るく変わっていく様には、本当にその力の素晴らしさを体感させられるようです。
ただ予想に反さず、物語自体は非常に静かに淡々と進んでいくので、関心が全く持てない方だと、退屈で眠くなってしまうこと請け合いです(笑)。
基本的には、人間ドラマをじっくりと味わいたい、そんな方にオススメの作品といえそうです。
もっと素晴らしい映画に出来たはず
景色が美しいのでよく遊びに行く富山を舞台にした映画ということで期待して観ました。
主な舞台は私も何度か行ったことのある太閤山団地になるのでいつも似たような団地の風景ばかりなのは仕方ないところか。
とはいえ、せっかくいろんなお年寄りの思い出の場所で写真を撮るというお話なのだから、もっと色々な美しい景色や風情のある町並みをたくさんお話に絡めて見せることが出来たのではないだろうか。風の盆で有名な八尾の町並みも出てきてはいたが、八尾の良さが画面から少しも伝わって来なかった。
天気もいつも薄曇りで、これは気候の良くない北陸ではリアルといえばリアルだが、大事なシーンではもっとすっきりと晴れた日にロケをしてほしかったところ。
話自体は悪くなく役者さんもそれぞれ魅力があっただけになんかグレートーンの地味な映画になってしまったのが残念でならない。
深川麻衣ちゃん、最高!
いい演技してました。アイドルではなく女優ですね!頑張ってますね!応援してます。香里奈さんも安定の演技力でいい。最近お見かけしないのでもっとドラマや映画に出て欲しいです。高良健吾さんも爽やかでいい演技してました。
おもいで写真に癒されました。ありがとうございます。こういう優しいストーリーがたくさん映画になるといいですね!
刺激刺激に走り過ぎてグロいストーリーばかりで癒されない。うんざり気味の中救われました‼︎主演者の皆様、監督、関係者皆ありがとう。お疲れ様でした。
ほぐれていく結子の表情が印象的でした
レビューを見て、主役の深川麻衣さんにはあまり期待せずに見たのですが、母親との関係から少し意固地な性格になってしまった結子をとてもうまく演じられていたと思います。
高良健吾君の優しさや周囲の高齢者などとのかかわりによってほぐされていく結子の表情が印象的でした。
吉行和子さんや古谷一行さん、香里奈さんなど豪華メンバーによる演技も素晴らしく、胸が熱くなりました。
作品は悪くないが主演女優が残念
他人の価値観を認めない頑なな女性が少しだけ成長する話である。しかし主演の深川麻衣は、頑なな演技をするあまり、どんなときでも不機嫌な表情になってしまった。演出にも問題があるのかもしれないが、それ以上にこの女優さん自身のポテンシャルの低さに由来していると思う。
29歳の女性の役で演じた深川麻衣も29歳なのだから、それなりに社会に揉まれて苦労しているはずだ。笑顔が必要な場面では笑顔を、神妙な場面では神妙な面持ちをするのが普通である。共演した香里奈はそうやって無理なく演技していた。深川麻衣の演技だけが浮いていて、古谷一行の渾身の演技の場面でさえ、その怒ったような表情で台無しにしてしまっていた。テンカラットが会社を挙げて頑張った作品にしてはキャスティングを失敗した気がする。同じ会社の田中麗奈は40歳だがその演技力で29歳の役も可能だったのに。
作品自体は悪くない。地方都市でも少子高齢化は着実に進んでおり、福祉行政は高齢者の多様性に対応できず、孤独死も多い。老人たちの暮らし向きを把握するために、思い出の場所で写真を撮影するという企画はとてもいいと思う。この映画を見て実際に思い出写真の企画を始める自治体もあるかもしれない。
手話を混じえたあたりも熊澤監督の才能が光る。古谷一行と一緒に古い写真を見るところが本作品で一番感動する場面だが、深川麻衣が無表情で演じてしまったために、やや盛り上がりに欠けてしまった。
老衰の話とか、孤独死の話を、わざわざお金を払って見たいと思いますかね? 私はそういう辛気臭い話は、極力観たくないのですが、最近、多いですよね。飽きもせずに製作され、ほとんど話題にもならない作品群。
喰わず嫌いもなんだと思ったので、評判のあまり良くない本作品を観てみたのですが、イオンの配給なんですね。
それで思ったわけです。
イオンってお葬式ビジネスも始めていますよね。きっと広告予算は唸っているのだろうな、と。
お葬式業界って、お金はあるらしいから、伊丹十三の「お葬式」や本木雅弘主演の「おくりびと」のようなスマッシュヒットが生まれたら万々歳なのかも知れません。
以上は、あくまで邪推に過ぎませんが。
さて本作です。
「おもいで写真」というコンセプトはありきたりだと思っていたのですが、それを並べて見せられると、意外な説得力があり、たしかに小さな、そして老いたコミュニティーにあっては、人のつながりを賦活するための、魅力的なツールなんですね。
この点は感心しました。
ただ、主役の深川麻衣が、あまりにも魅力のない造形で、ただただ不機嫌を晒し続けているだけの2時間弱で、ゲンナリしました。
どんなに不機嫌をぶつけても大丈夫、あまりにも良くできた元彼氏が、彼女の不機嫌を全部受け止め、吸収し、癒してくれるという、まったく別ジャンルの映画だったのかも知れませんが。
最初の直感を信じて、観ないで放置しておけば良かったかな、と、ちょっとだけ後悔しております。
やさしい嘘
祖母が亡くなり、故郷の富山に帰ってきた女性が、祖母のピンボケした遺影をきっかけに、しっかりした遺影を撮る仕事を始めるが…といった物語。
幼馴染の紹介で、遺影を撮る仕事にありついた主人公結子。
しかし、飛び込み営業の一言目が遺影撮りませんか?…じゃあそりゃうまくいかないですよねw
あるきっかけで仲良くなったお婆ちゃんの一言、
「おもいで写真」から生まれたアイデアで、結子の仕事は波に乗り始める。
しかし、写真もそうだけど本作の大きなテーマは「嘘」。
とにかく嘘が嫌いな結子は、悪く言えばかなり頑固で、性格も良いとは言えない感じ。
とは言え、自分の正義を貫いているだけなので、彼女からすればどうして正直でまっすぐな自分がクビになったり責められたり…ってのは理解しづらいでしょうね。
まぁ大人になったら嘘と建前をうまく使い分けられないと…ってのが現実だとは思いますが。
そんな結子の心情を思いながら、少しずつ変わっていく姿を見るのが面白い作品だった。
写真展で言った言葉は…本心か否か?
その他、田舎特有の空気感がグッド。
何となく寂し気な街並みや誰もいない公園、頼めばどこでも写真を撮らせてくれる雰囲気はホンワカしますね。
物語の流れもしっかりしているし、燻るアラサーの苦しみや、色んな事情を抱えた人とのやりとりから見えてくる成長、そして、素直じゃなくともしっかり努力できる結子の姿にホッコリさせられた作品だった。
…ただ、田中屋と田舎屋の件。
だったら変な嘘つかずに、その時そうだとちゃんと言えば良かったでしょう(笑)!!
こうなって欲しいと願うフィクション
遺影がピンぼけ
カフェを開いたが徐々に参加者がいなくなる。
残念だけど高齢者のあるあるで、個人的には考えさせられた映画だった。
写真が引き金だがこれで一つになれたらと切に願う。
吉行さんの前では小学生時代に戻ったような素直な表情で、高良さんの前では因縁と意地を張る表情と等身大の主人公を様々な表情を出した深川さんの演技は自然に感じられてまた観たい。
「写真」を題材とした映画として、非常に興味深い一作。
あまり良い前評判を聞かなかったので、期待値が低いまま劇場へ。しかし予想以上に良かった!『はりぼて』、『大コメ騒動』に続いて、「富山映画」の新たな傑作誕生の予感。
主演の深川麻衣は作中ほとんど表情が変わらず、終始不機嫌そうに見えますが、演出の巧拙はさておいて、職業写真家の姿として非常にリアルに感じました。確かに被写体とできるだけ親しい関係を作り、笑顔を絶やさず仕事する写真家も多いんだけど、それはその人が撮影業の「サービス業」的な側面を認識しているから。実際には撮影に没頭したり、状況判断に追われるあまり、笑顔を見せることを忘れる人も全然珍しくありません。ましてや深川麻衣演じる音更結子は、東京の夢破れて故郷に戻り、慣れ親しんでもいないカメラを手に取ることになったという設定(それにしては最初から写真が上手すぎると思っていたんだけど、パンフレットを読んだら経験豊富な写真家の方が「本気で」撮ったみたいですね。そのため、役の設定と写真の質に隔たりがでてしまっています)。前述のような職業写真家としての振る舞いが身についていないとしても全く不自然ではありません(映画として、主演女優が不機嫌そうなのはどうなのか、という評価は別として)。
もう一つ感心したのが、「写真を使った仕事の作り方」です。こういった撮影の仕事は需要はあってもなかなか仕事として成立しにくいものですが、行政組織がイベントとして行う、という設定にもとても現実味があります。前述の深川麻衣の表情の作り方といい、仕事の成立のさせ方といい、恐らくどなたか職業写真家がかなりしっかり監修として入っているのだろうと思いました。ただ、行政関連の仕事なのに、団地に飛び込みで営業をかけていくのはちょっと不自然かな、とは思いましたが…。
また吉行和子、古谷一行の演技もとても良い!吉行和子演じる「和子さん」は、佇まいといい口調と言い、「少しお節介だけど気の良いおばあさん」を絵に描いたよう。それでいながら、どの演技も「和子さん」でしかなく、それ以外の要素を一切排除している。これは「演技に見せない演技」の見事すぎる実演だと感じました。後ろ暗い過去のために独居している老人を見事に演じた古谷一行も同様。こうした演技巧者が脇を固めているおかげで、たとえ深川麻衣が笑顔を見せなくても、舞台が殆ど一つの団地に限定していようと、芝居がきちんと成立していました。
そして撮影場所の選び方も素晴らしい。富山で『ラ・ラ・ランド』が撮れるとは!ここは撮影監督が非常に良い仕事をしていました。なかなか他の作品と較べて目立ちにくい本作ですが、これは掘り出しものの良作でした!
全52件中、1~20件目を表示