ノマドランドのレビュー・感想・評価
全421件中、261~280件目を表示
広大なアメリカの景色にのまれてしまう
KEEがぁ!
渋川清彦とすれ違った!!
そして同じ回で同じ映画ヲ!?
素晴らしい作品を最高な役者と同じ空間で観れた喜び、二倍得した気分!!!
恵まれた環境があるようで、愛する人を自分の居場所を失い、果てしない旅へ、果てないようで毎年同じようなルートを周り、姉の言葉や迎え入れようとする男性、ショーン・ペンの「イントゥ・ザ・ワイルド」と重なる部分も、老いを突き放すかのように排除する現代社会、デカいトラックで旅をする70も越えたような婆さんの姿が痛々しくもある。
自分自身やお国柄、そこを照らし合わせて観る必要があるのか、少ない年金を貰い帰る家がありTV見たり散歩したり至って普通な平穏を過ごす老後は幸せか。
放浪の民として漂流する現代のノマドに憧れながらも致し方ない厳しい現実を踏まえつつ、現代社会から逸脱した自由を謳歌しているような、簡単には捉えられない問題や事柄。
クロエ・ジャオ、前作「ザ・ライダー」に続いて素晴らしい作品を撮りながら、次作はアンジーでMCUからスーパーヒーロー物を、着々とアン・リーと同じ道を進んでいるのを良しとするか!?
自由と孤独
心を静めてくれる
人生の最終期を想像して、孤独でいることの恐怖ばかりを感じてしまった。
自分も間もなく高齢者の仲間入りをする。定年を向かえても生きるために働かなければならず、そのうち職探しをすることになる。
高齢者となって季節労働のクチを渡り歩く生活は、想像するだに過酷だ。そのほとんどは肉体労働でもある。
この映画に登場するノマドたちはほぼ高齢者。彼らは共同体(仲間)として助け合ったりはするが、群れて暮らすことはしない。一時共に働き、それぞれの別の職場に向かって旅立つ。かなり意思が強く独立心がなければ出来ない生活だ。
多様な生き方のひとつではあるが、ひとつの方向の究極に位置すると言えるのではないだろうか。
病気になって動けなくなったら、広野の真ん中で車が故障したら、独りで死んでいく覚悟があるのかもしれないが、自分は考えただけで怖い。
映し出されるアメリカの広大な自然が、その恐怖感を増幅させる。自分は自然のなかでのサバイバルは無理な人間だ。
主人公はやむなく「ハウスレス」の生活を余儀なくされたのだが、出会うノマドたちから生き方を学んでいく。
皆がみんな死ぬまで放浪生活を続けるわけではない。安住の地を見つける者もいる。
主人公はこの先どうなるかは解らないが、映画の範囲では車上こそが自分の居場所になってしまったようだ。
どんなに元気でも人は歳とともに衰える。誰かとひとつ屋根の下で暮らすことに違和感を覚えた主人公は、いつまでジプシー生活を続けるのか、続けられるのか。
家があっても、子供たちは離れてそれぞれの生活を送っているし、親類縁者が近くにいるわけでもなく、ご近所付き合いも希薄なのだから、自分にも孤独死の最期が待っているのかもしれないけれど…
☆どなたか、私がこのサイトに投稿しなくなったら、気づいてくださるだろうか☆彡
これまでも逞しい女性を演じてきたフランシス・マクドーマンドが、かなり身体を張って演じている。彼女以外のノマドたちはほぼ本物だというから、マクドーマンドの「うるるん滞在記」なのだと思うと、物語とは別の面白さがある。
自分も「体験入学」程度ならやってみたい気はするが、きっと耐えられないだろう。
私のような凡人にはわかりませんって。
アカデミー賞審査員の人たちが「これは芸術だ!」ってもてはやしてそうな作品。私には面白さを感じられませんでした。多分外国の方だったら現実味を帯びてて面白いのだろうけど私のような田舎者の日本人にはどう考えてもフィクションに見えるんですよね。色んなことを知ってるってやっぱり大事。
まあ私に合わなかったというだけで名作だと感じられるステキな感性を持った方もいらっしゃるのでしょう。
でもよかったところもありますよ。まず役者さんの演技ですよね。主演女優賞を取っていただきたいです。喜怒哀楽全ての感情の表現がお上手でした。
そして撮影ですね。凄く綺麗です。こっちもアカデミー賞を取ってほしいです。
僕でも分かる凄いところはこの程度。もっとあるんでしょうけどね。
とりあえず「エターナルズ」が楽しみです。
エンタメ要素は無い
RPGの序盤〜中盤
世界は広いなぁ...
ノマドソウル
ノマドとは、放浪者のこと。昔のヨーロッパなら流浪の民、現代のアメリカでは、キャンピングカーで各地を転々とします。主人公のように居場所を失った人々も、自由を求めて旅を続ける人たちも、皆過酷な状況の中で誇りを持って前を向いて生きています。
日本ではこういう事は考えられないです。キャンプしながら季節労働をするという環境が無いし、やはり、人々の意識が違います。ノマド達は互いに協力し合いながらも踏み込み過ぎない。「またどこかで」と別れて、違うキャンプ地で再会を歓びます。個を尊重する文化が根付いているからでしょう。
高齢者にとっては命がけの旅です。ファーンの場合は頑なな所があって、いつか居場所を見つけて欲しいと思ってしまいます。
本作では、ノマドを肯定も否定もしていないように見えますが、やはり監督はノマドに憧れを持っていると感じました。豊かな緑、ごつごつした岩、荒涼とした大地は人間を包み込み、広大な空がとても美しいのです。
あなたの人生が描かれている
本作はどのシーンを見てもまるで美術館の絵に描かれるような壮大な自然...
本作はどのシーンを見てもまるで美術館の絵に描かれるような壮大な自然に触れられる。アメリカといえばやはり発展した街並みが並び、華やかな高層ビルが立ち並ぶ想像をするが今作は近代的な街並みはほぼ出てこない。
遠くに見える山々、地平線上にうっすらと見えるオレンジ色の夕暮れ、電柱一本並んでいない乾いた土地、建物が一つもない場面が当たり前のように続くカットが見れる。しかしこの映画ではその自然の風景が電気で照らされる街よりも明るく見えるのが不思議だった。それが日常からの解放感につながり、映画を見ている最中はまるでこの土地に誘われているかのような感覚になり、座りながら旅をしている気分になれた。
彼女の生活は自分の価値観から遠く離れているが、だからこそ訴えかけられるものがある。本来ならば生きていくうえで必要なものといえば食べれるだけの食料と衣服、休める場所だけのはずだがそれ以上に物を欲しがる。現代社会はいかに物があふれているかを俯瞰してみることができたしむしろ物に操られているのだと思った。
アマゾンの仕分けのシーンはまさに大量消費社会を表していると思うしそれと対比して建物一つない自然の風景を比べる所がなかなか良かった。
深夜のSAの灯りみたい
あまり前情報を入れずに観てわーーーっと感動してから、ここのレビューを読んで色々な見方があったのだな…と思っています
車上生活を始める大きなきっかけとなる経済格差や労働問題について、
ノマドという生き方や価値観について、
見所は色々あると思いますが、一見して感じたのはノマドじゃなくても人生こんなものじゃないかな、ということでした。
家族や友人がいてもいつか別れる日はやってくるし、孤独と完全に縁が切れることはない。それでも居合わせたもの同士優しさを分け合うことが出来る。作中に出てきたお姉さんとファーンは全然違うタイプに見えるけど、お姉さんも生活の中で旅をしていたり、ファーンも自由に見えてしがらみから逃れられなかったりしているのではないかと思った。
アメリカの広大な砂漠の中の自由さや孤独はなかなか想像しづらいけど、ノマドたちのキャンプは夜中にたどり着く高速のSAを思い出しました。ひと時だけ明るくて安心して、でもそこにいる人たちは皆どこか目的地があって、次に向かう準備をしている。
とびきり切ない気持ちになりましたが、出来ればスクリーンでもう一度観たい作品です。
旅路のどこかで
住む家を失い、バンで車上生活を送る主人公のファーン。高齢の女性だが、働く意思はしっかり持っており、過酷な季節労働を続けていく。この生活から決して抜け出せない訳ではない彼女が車上生活を続けるのは、ある理由があるようで…。
現代の遊牧民と呼ばれる、ノマドの人々を描いたロードムービー。
道中で出逢うノマドは、老人の他に若者もいたり、やむなくこの生活を送っている者、ある程度自分の意志で選択している者…と形は様々。
しかし、共通しているのは皆(少なくとも本作の登場人物達は)この生活に誇りを持っている事。逞しい。
出会いと別れの繰り返し。余命数ヶ月でも旅を続ける老婆。悲壮感が漂うも、旅の中で出会った思い出を語るその目は確かに輝いて…。観ているこちらもジ~ンとくる。
そして何よりファーンの旅を続ける理由。暖かなベッドから抜け出しバンに戻った理由は?
バンの方が落ち着くから?それとも、固い決意が揺らぎそうになったから?
更に終盤、彼女が流した涙の意味は?
朽ちた思い出に哀しくなったから?それとも…会えたのでしょうか??
登場人物の想いや、人生について色々と考えさせられる傑作だった。自分には間違いなくできない生き方。彼らの力強さに脱帽です。
敢えてマイナスポイントを挙げるとするならば、ネタバレとは違うけど、予告編で非常に大切な場面が出ちゃっているところでしょうか。。あそこ結構核心部分では…?
そしてエンディングで気づいたのですが、役名と演者名が同じ人が多いこと。
もしかして、ホンモノの人達!?
ハードでタフなほうのノマド
家の有無は関係ないくらい、
もともと孤高な魂の持ち主のようだが…
ファーンは夫と死に別れて以来心がさまよい始めてしまったよう。ハウスレスどころの騒ぎではない。本当はパートナーがいないと幸せに生きられない人なのでは?
トレーラー暮らし自体は悪くないと思うんだけど、ひとりの時はいつも寂しさが滲んでるよう。
姉や友人やなんなら新しい恋の予感もあり、人との絆は有るのに、幸せな誘い(と思える安定した暮らし)に身を投じることはない。
新しい環境を試して欲しいけど。旦那を忍んで1人で旅する時間がまだ必要なのかな。
救いは、ファーンが好きでこの生活を選んでいると思えること。これしか選択肢がないと本人は感じてるかもしれないけど。
ノマドライフって良いイメージしかなかったけど。歳とって一人でやると辛いのかなぁ〜。
夕暮れの美しさに、バグダッド・カフェを見返したくなった。コーリング・ユーの音楽もこのノマドランドの映像に合いそう。
自分の人生に自信を持つこと
年齢を重ねるほどに深くなる映画
Amazonは、スポンサー?
人間に生まれて
全421件中、261~280件目を表示