ニューオーダー

劇場公開日:

ニューオーダー

解説

「母という名の女」「或る終焉」などで知られるメキシコの俊英ミシェル・フランコ監督が、広がり続ける経済格差が引き起こす社会秩序の崩壊を描き、2020年・第77回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞したディストピアスリラー。裕福な娘マリアンは夢にまで見た結婚パーティの日を迎え、幸せの絶頂にいた。彼女が暮らす豪邸には、結婚を祝うため政財界の名士たちが集まってくる。そんな中、近所の通りで行われていた貧富の差に対する抗議運動が暴動化し、マリアンの家も暴徒たちに襲撃されてしまう。殺戮と略奪が繰り広げられ、パーティは一転して地獄絵図と化す。マリアンは運良く難を逃れたものの、次に彼女を待ち受けていたのは軍部による武力鎮圧と戒厳令だった。

2020年製作/86分/PG12/メキシコ・フランス合作
原題または英題:Nuevo Orden
配給:クロックワークス
劇場公開日:2022年6月4日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第77回 ベネチア国際映画祭(2020年)

受賞

銀獅子賞(審査員グランプリ) ミシェル・フランコ

出品

コンペティション部門 出品作品 ミシェル・フランコ
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(C)2020 Lo que algunos sonaron S.A. de C.V., Les Films d’Ici

映画レビュー

3.0誰も救われない胸糞映画

2024年10月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

難しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
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かちかち映画速報

4.0まさにディストピア。

2024年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

メキシコを舞台にした、胸糞が悪くなるディストピア映画だが、メキシコ人はどう見るのだろうか❓フランスとの合作だが、フランスも革命で出来た国なのでこういうことが再び起きても不思議でないのかもしれない(そう言えばオリンピックの開会式も胸糞が悪くなったが)。心優しいマリアンにはどんな形であれ生き残ってほしかった。日本ではこういうリスクは低いのだろうが、共産党勢力が伸びてしまったら全く有り得ない話ではないのかも?

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Yohi

2.0シミュレーションみたい。

2024年8月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

これからの貧富の差が広がり続けた少し先の未来の様な作品だったがコレは映画なのか?
数人の視点でストーリーが進んでいるが何も解決せずただただ状況が悪化しいき流されるままの登場人物を観ているだけだった。

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はまぐりの短い感想文

3.5資本主義と分断の行き着く先。金より命があまりにも軽い。

2024年8月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

 ひと昔前なら主人公が自らの選択によってひたすら悲惨な目にあう実存主義的な不条理映画と捉えたでしょう。ですが、この作品で気が付くのは、世界ので起こってもおかしくないリアリティです。特にメキシコにおいては実話に基づくとか言われても納得しそうです。

 そして、この映画を見るときに誰の視点で見るか?というのもポイントになる気がします。金持ち、労働者階級のどちらでしょう?入院云々の話などで主人公のマリアンをいい人に描いているし、はじめの方の展開が彼女中心なのでマリアンに乗っかる感じもあります。一方で、前半では金持ち階級が嫌な感じで描かれていましたので、彼らが悲惨な目にあって悪い気分ではないのも事実です。裸で水をかけられるシーンも、エロというよりみじめさが際立っていて、金持ちも剥かれれば一緒などと思ってしまいます。
 ですので、ひょっとしたら我々の打倒金持ちの妄想を映像化したという意味もあるかもしれません。

 で、この映画なぜ緑か?ですよね。緑は自然…ではなく、アメリカでは不吉な色の様です。毒のイメージもあるみたいですね。キリスト教だと異教徒の意味があるそうです。メキシコの国旗を最後に移したので国旗が表す色として、緑・白・赤は、それぞれ独立・信仰・統一の意味だそうです。つまり、独立ですよね。ニューオーダーとは新体制の意味ですので、この映画の内乱の意味が独立ということなのかなと思わなくないですが、やっていることは誘拐犯罪とテロリズムなので何とも言えません。
 逆にマリアンの印象的な赤いスーツとあわせて、映画そのものがメキシコを表現したともとれます。
 一方で、冒頭にマリアンが全裸で緑の床に白壁の中、びしょぬれで立っていました。つまり、「統一」の赤がない状態です。そこに屍の山が血(赤)だらけで映されるので、統一は血によってなされているととることもできるでしょう。

 20万ペソとか80万ペソとか金と命の比較を強調していました。細かい金のやり取りで命が奪われていくところ、軍のエライさんが国を牛耳っていること。金より命。それがメキシコの現実でもあるでしょうし、世界のどこでこの事件が起きても不思議ではないです。つまり資本主義と分断の行き着く先でもあります。日本では起きませんようにと祈るだけです。

 具体的な話ですが、象徴的なイメージもあって少し難解です。1度見ただけでは正解到底たどり着いたとも思えませんでした。グロテスクな映画と言われているようですが、私は世界で起きていることの方がよっぽどグロテスクな気がして、そこは気になりませんでした。

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nyaro