はりぼて

劇場公開日:

はりぼて

解説

富山県の小さなテレビ局が地方政治の不正に挑み、報道によって人間の狡猾さと滑稽さを浮き彫りにする様子を描いたドキュメンタリー。市議14人をドミノ辞職に追い込んだ「政務活動費を巡る調査報道」で日本記者クラブ特別賞などを受賞した富山のローカル局チューリップテレビが、その後3年間にわたって取材を重ね、テレビ番組放送後の議会のさらなる腐敗と議員たちの開き直りともいえる姿を追う。2016年、チューリップテレビのスクープ報道により、「富山市議会のドン」といわれる自民党重鎮の不正が発覚した。これを皮切りに議員たちの不正が次々と判明し、半年間で14人もの議員が辞職する事態に。富山市議会はその反省をもとに厳しい条例を制定するが、3年半が経過した2020年には、議員たちは不正が発覚しても辞職せず居座るようになっていた。そんな議員たちを取材し、政治家の非常識な姿や滑稽さを目の当たりにしていく記者たちだったが……。

2020年製作/100分/G/日本
配給:彩プロ

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
服部寿人
撮影
西田豊和
編集
西田豊和
テーマ音楽
田渕夏海
音楽
田渕夏海
音楽プロデューサー
矢崎裕行
語り
山根基世
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(C)チューリップテレビ

映画レビュー

5.0私たちははりぼてであり、政治家はカラスである

2020年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

カラスが良い。カラスのインサートショットや本筋とは関係ない公園のカラス駆除のエピソードが挟まれるのだが、これが良いメタファーとして機能している。
公園課の職員が「カラス禁止」の立て看板を設置しながら言う。「カラスは看板の文字を読めないけど、公園に来た市民がカラスを監視してくれればいなくなる」。
富山市議会の屋根に大量のカラスが群がるショットがある。不正を働く市議会議員たちは、汚い金に群がるカラスのようなものだと言っているわけだ。そして、それは市民が監視をせねばならない。
その権力の監視役たるメディアがこの作品の主人公だ。地道な調査報道で領収書の捏造を暴き、多くの市議を議員辞職に追い込むことに成功する。だが、不正が次から次へと発覚し、次第に議員側もスキャンダル慣れしてしまい、辞職しなくなっていく。結局、何も変わらないことに愕然とする。
メディアが主人公だが、メディアを持ち上げるわけでもなく、自分たちもまた「はりぼて」であることを示唆して映画は幕を閉じる。市民も政治家もメディアもはりぼてから人間にならないといけない。

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杉本穂高

3.0余りにも稚拙な犯罪

2023年6月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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odeonza

4.5もう誰も信じられない

2023年5月31日
Androidアプリから投稿

おもしろすぎる!使い込みは富山の風土病なのかとすら思うほど。最初の中川ってジイさんが巨悪なのかと思ったら次の五本というジイさんのほうがたちが悪いし、クリーン丸出しだと思った村上という人もまったく同じ。誰が最後まで立っていられるのかゲームみたいで面白すぎる。いろんな騒動があったのに何と制度大好き市長はまだいた。熱血ストーカー議員のお口直し的な挿入も愉快。テンポのいい編集も良い。

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三毛猫泣太郎

4.0記者魂!

2023年5月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

富山市だけじゃないだろうなぁ

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がい
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