劇場公開日 2021年10月1日

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護られなかった者たちへのレビュー・感想・評価

全456件中、1~20件目を表示

3.5原作を丁寧に追い、要所をアレンジした佳作

2021年10月1日
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鑑賞方法:映画館
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ニコ

5.0公助が崩壊した社会

2021年10月30日
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鑑賞方法:映画館

こうした正邪を割り切れない骨太な人間ドラマをヒットに導けるのは、日本では瀬々敬久監督だけになっている。震災で多くの生命が失われ、残された者たちは懸命に生きる。しかし、震災で生き残れても貧困が襲いかかる。本作は生活保護を題材に、社会の理不尽を描く。だれもが精一杯生きている。精一杯生きているから追い詰められて、最後には疲れてしまう。なぜ役所の人間は、生活保護が必要な人をぞんざいに扱うのか。彼らも終わりの見えない業務に疲れ果てている。そのツケがどんどん弱い人のところに溜まっていき、悲劇が見えないところで起こっている。
自助・共助・公助という言葉がコロナ禍で使われたが、自助だけでは生きていけず、震災のような未曾有の災害が起きれば皆が苦しいのだから、余裕を持って共助できる人は限られる。そういう人間を救うのが公助の役割なのだが、法律改正によって公助で救われる人が少なくなってしまった。そのことへの怒りがこの映画にはある。
役所の人間が、生活保護法の改正の件について長台詞で「説明」する。あれは完全に説明ゼリフだ。巧者の瀬々監督も脚本の林さんも、あれが映画全体の中で浮いてしまうことはわかっていたはずだ。それでも、はっきり言わねばならないことだったのだ。

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杉本穂高

4.5生活保護×3・11のテーマ性がある社会派ミステリー作品。刑事モノのミステリー映画を楽しみつつ大切な仕組みの知識も得られる!

2021年10月1日
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本作は宮城県が舞台で、東日本大震災において最大の犠牲者を出した「津波」で被害を受けた人たちにまつわる話がメインです。
そして、私たちが知っておくべき「生活保護」という大切な仕組みが大きなテーマにもなっているので、是非とも社会問題の1つとして考えてみてほしい作品となっています。
本作は少し独特な作りとなっていて、大きく「2011年」と「2020年」の2つの時間軸が行き来するのです。
最初は「2011年」から始まりますが、その後で「9年後」という親切な表示が出ます。ただ、それ以降の表示はなく、いつの間にか「2011年」に戻っていたり、「2020年」になっていたりします。
さらには、「2011年」と「2020年」と“その間の期間”もあるため、「今はこの3つのどこか」と時間軸を見分ける集中力も大事になるのです。
それが出来れば、あとは生活保護に関する大事な解説や事例が分かりやすく出てくるので、それを知って観察してみると、「制度の理不尽さ」や、職員の対応がどうなのか、など普段あまり目にしないものが自然と見えてきます。
ただ、現実に役所は人が足りないことも事実ですし、今回のケースでは、大災害によって仕事量も半端ではなく、全ての人に寄り添って対応をするのには無理もあります。
「生活保護」という仕組み1つをとっても、これだけ多くの考えるべき材料があることが分かる、とても大切な映画。
もちろん佐藤健、阿部寛、清原果耶を筆頭に役者陣は非常に上手く、その演技の応酬も見どころの1つである良質な作品です。

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細野真宏

4.5豪華キャストの入魂の演技とアンサンブル。生活保護の問題に迫る姿勢も貴重

2021年10月1日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

知的

容疑者・利根役の佐藤健は、前に瀬々敬久監督と組んだ「8年越しの花嫁 奇跡の実話」の主人公や、朝ドラ「半分、青い。」の律役など、善良で優しい青年を演じさせても十分、上手い。だが、役者としての凄みを感じさせるのはやはり、怒りや恨みといった負の感情をふつふつとわき立たせて爆発させる本作のようなキャラクターだろう。衝動的な言動の場面での深い闇を感じさせる眼は、アドレナリンが過剰に分泌されているのではないかとさえ思わせる迫真度だ。

利根を追う刑事役の阿部寛はもちろん、連続殺人事件の被害者に永山瑛太と緒形直人、第3の標的に吉岡秀隆と、比較的出番の少ない役にも主役級の演技派を贅沢に配し、彼らのアンサンブルも味わい深い。大物から旬のスターまで、瀬々監督からオファーがあれば他の仕事を断ってでも参加したいという俳優が大勢いることをうかがわせる。

一連の事件の重要な背景として描かれるのが、東日本大震災で被災して家族を失ったり生活困窮者になったりした人々の体験と、時折報道でも取り上げられる生活保護をめぐるさまざまな問題だ。俳優たちの熱演に加え、日本で生きる私たちに直接突き刺さるような鋭い社会派のスタンスがあるからこそ、本作の鑑賞が“体験”として心に深く刻まれるのだろう。

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高森 郁哉

4.5殺人の裏側に隠された衝撃的な現実に涙する良作

2021年10月1日
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鑑賞方法:試写会

東日本大震災と生活保護という一見シンプルな題材から、殺人犯が現れるという意外な作品。
登場人物の大半が心に深い傷を抱え、仕事をしながら必死に生きていこうという姿が伝わってくるうえに、基本的に温かみを感じるシーンが多い。
しかし、殺人が起こってしまう。
餓死という形は、何かの暗示なのか。
殺人犯が残酷な行動に至るまでの大きな道のりが本編にはヒューマンドラマという形になって隠れている。その原因は、序盤から丁寧に描かれているため、もう一度見返してみたくなる映画。
佐藤健(容疑者)と阿部寛(刑事)の演技は言うまでもなく、豪華なキャストが演じる役柄も重厚で、発する言葉や表情を一瞬でも見逃すことはできないほど奥深い。
まずは、エンターテイメントとして1回目を見て楽しみ、可能なら、2回目で社会をより深く考えるというレベルの濃密な内容。
「守る」ではなく「護る」になっているという理由のヒントが本作には詰まっている。

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山田晶子

4.0社会制度の歪みに切り込む圧巻のミステリ

2025年5月18日
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しゅうへい

5.0血のつながり以上のもの

2025年4月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

未曾有の災害の裏で、同じようにそれぞれの苦しみをかかえた人々が存在するのだろうと思った。血のつながりは関係ない、それ以上のつながりも存在し、それを糧に生きている人もいて、その絆は相当のものだと。
佐藤健の演技がすごかった。迫力が画面越しに伝わってきた。

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みゅう

3.5皆傷を負っている

2025年4月15日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

私も東日本大震災の被災者の一人として、同震災関係の映画は観るように努めてます。
始めはスローモーな滑り出しですが、阿部寛が登場すると、展開が生き生きし始めます。それぞれ震災で心の傷を負った登場人物が織りなす人間模様には考えさせられます。生活保護の第一線も垣間見られる。真犯人は中盤までみれば気づきます。そういう点ではミステリーとしては出来が悪い!?。

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コーヒービート

1.0阿部寛「汚名挽回しろよ」!!

2025年4月14日
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𝖒𝖚𝖓𝖆𝖈𝖞

3.0加害者に語らせてはいけない

2025年3月30日
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KQ

5.0声を上げよう。もっと大きく、もっと図太く

2025年3月26日
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アヤックス

4.5タイトルなし

2025年2月23日
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とも

2.5ちょっと無理矢理か

2025年2月23日
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背中にエンジン

4.5本当は★5。震災ネタと言う事で客観性を保つ意味で-0.5を理解して欲しい。

2025年2月16日
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泣ける

悲しい

知的

とても丁寧に作られた作品である。さらに演ずる役者の力量が圧巻であると同時にそれに演出を掛ける監督の技量に感服する。最後の最後まで仕掛けが細部にわたって施されてあり、しかもそれが嘘っぽくないのはひとえに震災に関連させている事によるのではないか。震災にトラウマを持つ身としてはこの作品を完全に客観的に見る事は出来ないが映画としてかなり上質な出来であることは間違いない。

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mark108hello

3.0再確認を。

2025年2月15日
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最初で最後のセーフティネット。と言うのが凄く残った。
受けるべきでは無い人間、受ける必要の無い人間のせいで今まで真っ当に生きた人が割を食うのは認められないハズだ。
この制度は一度受給者を再度審査し本来必要な人に確実に行き渡る様にして欲しい。

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はまぐりの短い感想文

3.5複雑で政治色の強いストーリー

2025年1月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

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ぼっち

4.5様々な問題に正面から堂々と切り込んだ作品です

2025年1月8日
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悲しい

震災については映画の空気感を重くする為にそれっぽく取り上げられる事はありますが、この作品ではきちんと取り上げられていて、あの時何が起こってその後に何が残されたのかについて深く考えさせられました。
そして、生活保護は不正受給だけに庶民の不満の声が集中し、本来なら受給すべき救われる筈だった人達がますます苦しい状況になっている問題点について深く切り込んでいて素晴らしかったです。
この問題は日本が抱え続ける負の側面だと思いますし、目を背けてはいけないものだと思います。
その事に改めて気付かせてくれたこの映画に感謝します。

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和哉

4.0護られなかった者、護りたかった者。

2024年11月20日
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採点3.8
震災後の宮城を舞台にしたヒューマンドラマ。
震災の実態と、生活保護の歪みを突きつけたような作品。
日本人だからか、これはものすごい重さがあった。
佐藤健と阿部寛の芝居はもちろん、脇を固める皆がよかったです。
また実地でしか分からないような事も知り得たし、特に生活保護を辞退することで娘を護ろうとした姿など、色々と考えさせられます。
護られなかった者、護りたかった者。皆のその生き様が描かれていました。

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白波

4.0観て良かったです

2024年10月30日
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原作とか読まない人間なんで、どんな作品かなと

当時、テレビCMは見たのですが、震災を舞台なので、ちと遠慮しようと思いまして、劇場では観ませんでした

コロナ禍と言う事もあって、くだらない笑える作品を選んで観てました(^^;

劇場には、妻と2人で行くので、辛い作品はあんまりって感じなので

良い役者さんが勢揃いで、作品に引き込まれて行きますね

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premacy2010

4.0う〜ん

2024年10月14日
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最初からこういう映画だと知ってて観れば良いのだけれど、正直日曜の夜の気晴らしにと思ってたので、ミステリー度を期待して観ると、ちょっと〆に食べたかったものと違うものを頼んじゃった感がある。
正直時系列もついていけなかった。コメント見ると皆はわかってるみたいだけど。
基本的に都度都度理解して観たいので、何度か観て状況が分かるような映画は好きではないのだが、この作品は腹の中に何か重いものを残してくれた。
う〜ん、時間があればもう一回観てみたい。

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Aqira