砕け散るところを見せてあげるのレビュー・感想・評価
全129件中、21~40件目を表示
想像を遥かに超えた衝撃的な恋物語
想像を遥かに超えた衝撃的なラブストーリーだった。前半の二人の高校生(中川大志、石井杏奈)のカップルらしいコミカルな会話が作品の雰囲気と微妙にずれていた。浮いていた。純粋な青春ラブストーリーが主題とは思えなかった。これは、後半に何かあるなと思っていたら、後半は前半とは激変した展開になったが、二人の想いがより強調されて心に深く刻み込まれた。
本作の主人公は、高校3年生の濱田清澄(中山大志)と高校1年生の蔵本玻璃(石井杏奈)。正義感が強い清澄は、クラスで嫌われ、いじめられていた玻璃を救う。そのことがきっかけとなり、二人は親密になり次第に惹かれ合っていく。しかし、玻璃には秘密があり、その秘密の影が次第に二人に忍び寄ってくる・・・。
序盤に曖昧な部分があるが、曖昧さに拘らず素直に観た方が、終盤の二人の想いをより強く感じることができる。
中川大志は、ヒーローになることを夢見る正義感の強い、玻璃への想いを秘めた清澄を自然体の演技で表現している。石井杏奈は、いじめられていたが清澄によって覚醒し、次第に彼に惹かれていく謎めいた玻璃を独特な台詞回しと眼差しで怪演している。惹かれ合う二人のコミカルな会話が面白い。玻璃の父親役の堤真一は、後半のキーパーソンであり、佇まい、仕草などで彼の役どころが分かるのは流石。圧倒的な存在感で後半を仕切っている。
起承転結の転と結が本作の真骨頂である。転では、激しい展開のなかで、玻璃は心の鎖を自ら断ち切り開放され精神的に自立していく。結では、物語はモノローグを使って劇中の曖昧な箇所を補完して結実する。曖昧さが払拭され、正しく点が線になって、物語が淀みなく繋がっていく。二人の想いが完全把握でき胸が熱くなる。
衝撃的な作品であり過激な描写が多かったが、観終わって後味の悪さは感じない。何故か。それは、本作が今に特化した恋愛ではなく、時代を超えて変わることのない普遍的な恋愛を描いているからである。
イジメも酷いがもっと深刻な事実が!
ストーリーは良かったです
予告を見て興味があったのですが、ストーリーがよく分からず映画館へは行かずDVDで鑑賞しました。
いじめられている子をヒーローが助けるという話やそれが広まってクラスでも友達が出来ていく感じや、根本の家庭環境などストーリーは良かったです!
しかし、『UFO』というワードで現実に戻される感じや見ている人を置いてけぼりにする感じのどんでん返しは少し納得できないと感じました。
また、作品のスピード感もバグっていると思いました。前半はよく言えば丁寧に進んでいったのに、後半はポンポンポンと進んでいって頭の処理が着いていかなかったです。
いじめられている少女と男子高校生の恋愛モノでスタートするが、父親に...
ヒーロー
ん〜文学的!
石井杏奈さんの魅力充分
鍵の受け渡し
むかしからよく見る英字4文字の監督。(ちなみにこの名前見るたび同じ音のゲイ雑誌思い浮かべます。)長いキャリアだけど演出はへた。しかもみょうに賞に媚びたアートな作風。幸福の鐘蟹工船MissZOMBIE天の茶助・・・お粗末さにそぐわない気取り、なんかありそうでじつはなんにもない、辺境のアワードを獲ってきてはベテラン監督面さげてるスカベンジャー。だいきらい。
同情で稼ぐちんぷでくさい話。典型的なザ日本映画。原作に文句はありません。ラノベならそれでいい。文には想像の余地がある。でも映画になったら、そういう土俵で見られる。
なんつうかザ日本映画の監督は抑制ができない。
わかってもらえるか、わからないが、なんでもぜんぶやりすぎる。かわいそうな設定なら、それをベタ一色のかわいそうな設定に染め上げる。憎まれ役なら単細胞のガキ大将にしちまう。
なんつうかキャラクタライズ上の妙味が、ザ日本映画にはぜったいにない。ことごとく単純に同情させる(もしくは憎ませる)位相にする。シンパシーのかせぎ方が外国映画の大人度にくらべて圧倒的にださい。それを見るとこじんてきに「このえいがをつくったひとは○○だ」と思います。
かんぜんな商業映画、プロダクトとしての監督業ならば、さらさら文句はありません。でもこのひと、いわゆるアートなの標榜して、にんげんの深淵見つめてますよ──てなポジショニングでいくつも撮ってるよね。その立脚点に反吐が出ます──という話。
ひとさまがご苦労をされてつくった映画をけなすわたしはほんとにいやなやつです。きらいなかんとくのきらいな映画をレビューするつもりはありませんでしたが、ひとつどうしても言いたいことがあって書きました。
濱田くんが公衆トイレの清掃用具置場のパーティションをよじ登って、そこに隠れている玻璃を見つけます。濱田くんは足場のないパーティションによじ登り全身を腕で支えているため苦しげです。踞座している玻璃のかたわらに置場の鍵があります。で、濱田くんは鍵をよこせと頭上から手をさし出します。・・・。いくつかの会話のあと、ふたりは大変な労を負って鍵の受け渡しを完遂します。
しかしトイレの下には隙間があり、そこから光が漏れています。ぜひこのシーンを見て下さい。人類の叡智を否定するシーンです。
扉の下に隙間のない公衆トイレは引き戸のトイレだけです。どうやったら二人がもっとかんたんに鍵の受け渡しができたか、にんげんならおわかりになるとおもいます。小さなことかもしれません。が、わたしはかれらの○○さかげんとその物理的矛盾を成立させたかんとくの○○さかげんがどうしても許せませんでした。トイレの構造的理解がないひとが映画なんかつくれるはずがありません。0点。
映像化するべきではない
タイトルで敬遠しないで
全129件中、21~40件目を表示