砕け散るところを見せてあげるのレビュー・感想・評価
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イジメ、ダメ、ゼッタイ
2021年映画館鑑賞36作品目
4月19日(月)イオンシネマ石巻
原作未読
『うさぎドロップ』以来久々のSABU監督作品鑑賞
そういえば映画館でSABU監督作品を観るのは初めて
『うさぎドロップ』と『砕け散るところを見せてあげる』の間の数作品をなぜか観ていない
そのうち観てみよう
冒頭で北村匠海が登場するがこの作品の主人公ではない
主人公は彼の父親である濱田清澄(中川大志)
息子の方は両親の影響で間違いないが清澄は誰の影響かヒーロー願望が強すぎる
一年の連中からはヒマセンと呼ばれる三年
高校卒業後に川での人命救出が原因で息子が生まれる直前に疲れ果てて溺れて亡くなるが僕は迂闊にも中川大志ではなく市原隼人に見えてしまった
流されるヒーローに慌てる『カメラを止めるな』の人を発見
孤立しがちになりそうなキャラの主人公にもそれを繋ぎ止める親友という存在がいる
主人公が楽しい学校生活ができるのも彼の存在は大きい
良き理解者で温かく見守るが彼も物好きだと思う
それが田丸玄悟(井ノ脇海)
おそらく父親の影響でおかしくなりそれが原因で壮絶なイジメにあうも主人公に助けられるヒロインで一年生蔵本玻璃
針でなく玻璃
僕は張だと思ったがそれでは喝である
本当は明るくよく喋るがどんより状態では心を閉し前髪は清原果耶より長くなり無口になりときには奇声をあげる
原田知世が演じたのはのちの蔵本玻璃
尾崎姉妹(松井愛莉と清原果耶)は喋り方が独特
イジメをギャグだと嘯きおはぎをボールのように投げつける鬼のような一年生男子
それを悪魔のように笑う一年生女子
多かれ少なかれ登場人物の殆どがなんか変だ
そのなかでも1番変なのが玻璃の厳格な父親
恐ろしい男である
後方にすぐ車があるのに突然急バックしてきたのは恐怖である
だがその恐怖は序章に過ぎない
この作品がPG12なのもこの作品のタイトルも原因はこの父親の存在だということは間違い無かろう
一番の見所は石井杏奈の怪演
『ソロモンの偽証』のときも凄かったが今回はそれ以上
石井杏奈のことが好きで好きでたまらない人は必ず映画館で見届けよう
公衆トイレの掃除道具入れでの清澄と玻璃のやりとりが1番好き
2番目はおばちゃんの家でのお汁粉をめぐるやりとり
UFOが本当に出てくるのはなんかシュール
こういったことを受け入れることができるかどうかも評価の分かれ目かもしれない
大の大人に渾身の力を込めてゴルフクラブで頭を3回も叩かれたのに生き延び後遺症もないのはまるで漫画でヒーローらしいといえばらしい
最終ボスを倒すのは彼ではない
エンドロールは平凡
エンドロールのあとにおまけ無し
通り道が空席ならエンドロールの途中で退場しても問題ない
後半怖かった
イジメられてるのに、なんで耐えられるんだろうって思ったら、それ以上に壮絶なことがあり、まあそれなら、イジメくらいなんともないって思うんだろうなって思いました。タイトルの意味が最後までわからなかった。
戦隊レッドゼロというか、-1.0
一種のスリラー
中川大志、石井杏奈、清原果耶、矢田亜希子が素晴らしい。 それぞれに見せ場があるいい脚本だった。 こんな面白い映画に巡り合えたことに感謝する。
動画配信で映画「砕け散るところを見せてあげる」を見た。
2020年製作/127分/PG12/日本
配給:イオンエンターテイメント
劇場公開日:2021年4月9日
中川大志(濱田清澄)
石井杏奈(蔵本玻璃)
井之脇海
清原果耶
松井愛莉
北村匠海
矢田亜希子
木野花
原田知世
堤真一
竹宮ゆゆこという原作者は知らない。
SABU監督の作品を見るのは初めて。
予備知識なしで見はじめる。
高校3年生の男子生徒、濱田清澄(中川大志)が
熾烈ないじめに遭っている下級生の女子生徒、玻璃(石井杏奈)
を助けたことをきっかけに女子生徒を守ろうとする姿を描く。
1年生のほとんど全員からいじめられている女生徒をかばおうとするのは
相当な勇気がいるだろう。
清澄は強い正義感を持っていた。
執拗ないじめに対しても身を挺して女生徒をかばった。
当初は清澄のことを拒絶していた玻璃だったが、
一緒に過ごすうちに徐々に打ち解けていく。
清澄は玻璃を暗い子と思っていたが、話してみると面白く、楽しい。
清澄は玻璃に惹かれていく。
これはラブストーリーだ。
中盤を過ぎて玻璃の父親(堤真一)が登場する。
だが、やがてこの人物が普通じゃないことがわかる。
ラブストーリーだと思ったこの映画は、
サスペンスでもあった。
終盤、清澄と玻璃はとんでもない目に遭う。
絶体絶命の清澄の姿を見てオレは「これこそがヒーローだ!」と思った。
こんなストーリーは思いつかない。
中川大志、石井杏奈、清原果耶、矢田亜希子が素晴らしい。
それぞれに見せ場があるいい脚本だった。
こんな面白い映画に巡り合えたことに感謝する。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
3.39良作ではある
人はなぜ邦画を見るのだろうと思った。きっと、そこには「自己投影」があるからだろうと思った。誰にもでも幼少期があり、学生時代、学生だったかもしれない年月がある。
本作を見ていると自然と昔のことを思い出す。こんなヒーローがいたら、自分がこうなれていたら。きっと自分はこのモブだったのだと思い出すのである。
後半の展開は急展開だったが、概ねすべてがよくまとまっており、胸糞展開もまろやかで見やすかったが、やや少し長く感じた。
見事に紡ぎ上げられたジャンルミックスラブストーリー
冒頭のシーンとラストシーンがつながっているのは
実にお見事だなと思いましたね。
ラストで「やられたっ!」と久々に感じましたし、
これはリアルタイムで劇場で観たかったです。
いやぁ〜面白かった。
玻璃(石井杏奈)と清澄(中川大志)の出会いから
気持ちが通いあうまでは、非常に丁寧に構築されたラブストーリーだなぁと
思いながら観ていたのですが、
玻璃の父親(堤真一)が現れてからの
コンフリクト〜ラブストーリーとの落差のギャップが凄すぎて、面食らいましたね。
そうくるかと。もはやスリラーではないかと。
そしてラストへ繋ぎこみが実にいいです。
玻璃と清澄、ふたりとも生きているのが不思議なくらいのやられっぷりで
強引な持っていき方、剛腕だなぁと思ったものの
オチが素晴らしいんですね。北村匠海と原田知世の役が誰だったのかがわかるとともにグッときましたね。
正義を貫くというのがテーマですよね。
要所要所で出てくるUFO🛸これは、リアルではなく心象描写なんでしょうけど
造形が良かったですね。
脇を固める井之脇海、清原果耶、矢田亜希子、木野花、みなさん素晴らしかったです。
久しぶりに脳みそが揺さぶられました。観て良かった!!
物語の最後のところが好きです
はじめ題名の砕け散る〜の意味が直ぐにわからなかったけど、
息子がヒーローのポーズをとる姿を見て、そこに今は亡き夫の(中川)姿を重ねているお母さん(原田)の穏やかな顔が壮絶ないじめや虐待でいつも重く自分の世界の空を暗くおおう自分一人ではあらがうことの出来ない様な巨大なUFOに例えて諦めていた自分の世界を、
壊してくれた(それらから守ってくれた)夫を愛おしく思っている、
私はこの映画地味に好きです。
だいなし
違和感が多い
ストーリーは、前半青春ラブコメ風で、後半サイコサスペンスという変わった内容。
ヒーロー、父子の絆、いじめ、DV、サイコパスと色々詰め込んでるが、焦点が見え
ずすっきりしなかった。別に焦点が定まってなくても、話が面白ければいいが、
そんな面白いストーリーでもない。それより、以下違和感が気になって話に没入でき
なかった。
① 波瑠はひどいいじめを受けているが、普段の様子ではあんなひどいいじめを
受ける娘には見えない。(ひどいいじめを受ける理由が見当たらない)
② 清澄は波瑠を守ると言いながら、先生にいじめの相談をしないし、かと言っ
て、自分がいじめをやめさせるという行動をとるわけでもない。いじめをと
める気がない?
③ トイレの道具室に閉じ込められた玻璃を清澄が救出するシーンは無駄に
長い。
④ 波瑠は最初清澄にひどいどもりで喋るが、いくら心を開いたからと言っても
不自然なくらい急に明るくべらべら喋り出す。そもそもあのどもりはわざと
らしい。
⑤ 清澄母は、波瑠父と初対面で、あり得ないくらい根掘り葉掘りプライバシー
を聞きまくるが、別にそれが伏線にもなっていない。このシーンは本当に意
味不明。
⑥ 後半、波瑠はサイコパス父にひどいDVを受けていることがわかるが、それに
しては悲壮感が漂っていない。
⑦ 波瑠がサイコパス父が襲いに来ると伝えても、清澄は警察に通報しない。
さらに、波瑠の祖母がサイコパス父に殺されたことを聞いても、清澄は警察
に通報しないで、自分で死体を引き上げようとする。とにかくこの高校生は、
自分の手に負えない問題でも先生や警察などに相談しようとしない。
心のど真ん中に突き刺さった
集団 誰かの言動に違和感 どっちのグループに入りたいのか どこでも目にするいじめのようなものの数々…
小中高と、一体どれだけのいじめのようなものを見て、見ぬふりをして、時に参加して…自分に嘘をついてきたのだろう…
この物語の前半で、ようやくこれは拓海くんの父の人生を再生していることに気づく。
父である主人公と似たような年代は皆幼いときはヒーローが大好きだったし、ヒーローになりたいと思ったものだ。
高校の時も、現実というお化けにおののきながら、逃避の感覚でヒーローへの憧れを抱くのは、当時では一般的なことだったのかもしれない。
作品のストーリーはかなりヤバイ展開へとなるが、そのプロット上のことや父の人生を描くうえで必要なことだとは思う。がしかし、個人的にはただのDVと義母の監禁を発見した程度でやめても良かったのかなと思った。
心の物語から現実の物語となってしまうところで、熱くなった気分が引いてしまうのだ。
遺伝なのか、拓海くんもまたヒーローになりたいと思っている。それがどんなことなのか彼自身まだよくわかっていない。母から見ればちょうど当時の父と同じ年頃だ。
彼の変化を父と同じ状況として描くのか、また別のことで描くのか、そのヒーローへの入口を描いてほしかった。
私が冒頭で書いたことは、あの時、大多数のひとりとして何もしなかった自分自身だ。些細な勇気が、できなかった。
暇先… そんなしっぺ返しを予想して、何もしないことを選択した自分がいた。
いまそれは出来るのだろうか?
この自分への問いかけと同時に涙が溢れてきた。できなかった自分への許しと些細な勇気を出すことへの誓いの涙だ。
小さな勇気、あの時必要だったこと、その他大勢になりすましてしまったこと…
UFOは玻璃が現実逃避で使っていた例えだが、主人公はそれを上手に逆手に取ったことで、彼女の日常は変化する。自分の力を取り戻してきたのだ。
蔵本玻璃という名前を捨てたとき、実際にはにそれはもっとあとだが、あの彼女の家での出来事の中に蔵本玻璃という人間も置き去りにしてしまったという主人公の謎の勝手な思いが、独自のヒーロー像となって河の中で砕け散ったことを描いている。
しかし、そのことは息子にも妻にも誰にも知られていない。
では、タイトルは誰に向かっていっているのだ?
知ったのは、視聴者だ。
彼の生き様は、アニメのタイガーマスクの伊達直人に重なる。
つまり主人公は我々に、この物語を通して、ヒーローとして全うするとはどういうことなのかを教えているのだろう。
そして私も「ヒーローになりたい」 そんな生き方をしたい。
これは面白い!原作読むべし
推理小説のファンなので
論理的にしっかりしていると
めちゃくちゃハマってしまう。
前情報は得ずに観たので余計に驚いた。
青春群像編と思ったら堤真一の登場で舞台は一変。
最後は悲しかったりして。
鑑賞後原作も買いましたよ。
なるほど、こういうことね。
素晴らしい
80点
イオンシネマ近江八幡 20210512
壮絶
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