おらおらでひとりいぐも

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解説

第158回芥川賞と第54回文藝賞をダブル受賞した若竹千佐子のベストセラー小説を「横道世之介」「モリのいる場所」の沖田修一監督が映画化し、昭和・平成・令和を生きるひとりの女性を田中裕子と蒼井優が2人1役で演じた人間ドラマ。75歳の桃子さんは、突然夫に先立たれ、ひとり孤独な日々を送ることに。しかし、毎日本を読みあさり46億年の歴史に関するノートを作るうちに、万事に対してその意味を探求するようになる。すると、彼女の“心の声=寂しさたち”が音楽に乗せて内から外へと沸き上がり、桃子さんの孤独な生活は賑やかな毎日へと変わっていく。75歳現在の桃子さんを田中、若き日の桃子さんを蒼井、夫の周造を東出昌大が演じるほか、濱田岳、青木崇高、宮藤官九郎という個性的なキャストが桃子さんの“心の声”たちに扮する。

2020年製作/137分/G/日本
配給:アスミック・エース

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(C)2020「おらおらでひとりいぐも」製作委員会

映画レビュー

3.5“孤独”へのユーモア溢れる眼差しが優しく響く

和田隆さん
2020年11月2日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
ネタバレ! クリックして本文を読む
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和田隆

4.5突き詰めれば“ひとり”。ひとりとひとりの連なりが生命の歴史

2020年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

知的

幸せ

原作者・若竹千佐子が桃子さんという主人公の思索を通じて伝えるそうした哲学的なメッセージを、脚本を兼ねた沖田修一監督はアニメーションやCGも駆使し、視覚的に直観しやすいユーモラスなビジュアルで表現した。コメディやドラマを比較的オーソドックスな話法で作ってきた沖田監督だが、今作ではストーリーを映像で語る「映画」のフォーマットでどこまで遊べるか、正統な映像表現手法をシュールレアルな描写や唐突なギャグで脱構築できるかに挑戦してもいる。

地球46億年の歴史と桃子さんの人生は、一見遠いようで、俯瞰すれば脈々と続く命のバトンで繋がっている。人間は生まれる時もひとり、死ぬ時もひとりだが、家族や出会った人々など、有限の時間を一緒に過ごした人と、過去の自分自身の記憶は共にある。単に独居老人のありようにとどまらない、人生への向き合い方についての含蓄に富む豊穣な映画体験だ。

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共感した! (共感した人 7 件)
高森 郁哉

4.0陽だまりのように優しく、温かく、ちょっとだけ奇想天外

2020年10月29日
PCから投稿

沖田作品はいつも陽だまりのようだ。たとえ主人公の心に生きる上での悩みや悲しみ、孤独がのしかかろうとも、決して吹きっさらしのままにはせず、いつしかなんとも言えない温もりがその身をそっと包み込む。樹木希林を演出した「モリのいる場所」の自由さにも驚かされるばかりだったが、今回、田中裕子演じる「桃子さん」の中でゆっくりと移ろいゆく記憶や想いに寄り添う過程にも、確かな優しさと温もりがにじんでいた。一人きりになると決まって現れる「心の声」の表現も毎度おかしくてたまらないが、そこから奇想天外なマジックリアリズムへと突入したり、上京直後の夢と希望、家族みんなが居た頃の懐かしい記憶が急に沸き起こったり、はたまた彼女の人類史への興味関心もダイナミックに映画を息づかせる。140分近い作品だが、もっと寄り添って見つめていたいとも感じる。またも人間のこと、歳を重ねることを好きになれる名作を、沖田監督は届けてくれた。

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共感した! (共感した人 9 件)
牛津厚信

4.0ひとりをちゃんと生きる

2021年2月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

桃子さんがときどき寂しくも、
趣味を持ち能動的に生活しているところが希望だった。
息子と娘が心の支えであり毒であるというのがリアル。

蒼井優ちゃんの「娘さん」的な演技が鼻についた、
と思うのは僻みかな。

東出君が桃子さんの手を取って
山の中を歩くシーンが良かった。

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情にもろい
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