TENET テネットのレビュー・感想・評価
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生態の時間は逆行する?
時間が逆行した世界に存在したらどうなるかと誰しも(?)想像はするけれど、実際に映画で表現できるのはやっぱり凄い。銃撃シーンや飛行機の爆破シーンとかこういう風になるのかと単純に驚いた。
ただ『インターステラー』では愛を人間の発明とするなら、心も人間の発明になると思ったように、本作でも時間が逆行する時間で存在した場合、人間の生態の時間はどうなるかとも思ってしまった。胃の中に入った食べ物は口から出てくるのか、記憶は忘却していくのか、そこらへんが逆行の時間を短時間にすることで無視しているように思われた。でもきっとノーランは天才だから、そこらへんも考えているとは思うけれど。
「親子の別れ」は主人公の物語ではないにせよ導入されているし、「人間不信」も物語のベースにある。未来の人間も信用ならないんですか…武器商人のアンドレイが息子を生んだことを後悔することから、反出生主義の思考もノーランの中にはあるのかと悲しくなった。
物語の整合性はマルチ・バースということでよいのでしょう。ファーストシーンから主人公の時間は時制に沿って流れているが、友の時間と次元を操作することで時制を崩しているのでしょう。私が経験する時間・世界の埒外でもしかしたら過去や未来の別次元の私が存在している可能性はある。それを経験することは不可能だから、もしかしたら本作の世界線は既にあると想像してもおかしくはない。
本作の考察は他の誰かの仕事だ。だからエリザベス・デビッキがあまりにも綺麗だったといって終わりにしたい。
反芻して楽しむスルメ映画、パンフ必読
【9/23追記】
2回目鑑賞。初見では情報量に溺れて取りこぼしていたシーンを、頭が整理された状態で取り込むことが出来た。ここで後に繋がる描写があったんだなあ、この映像はこういう意味だったのか、といったことを自分の目で確認し、どんどん霧が晴れてゆくような楽しさを味わえた。
後日配信などで見直すのもいいが、初見の記憶が新しいうちの方がアハ体験が出来そうだ。
また、発売されたメイキングブックを読んだが、撮影の裏話は詳細で面白いものの、物語の進行の難解な部分に関する説明はあまりない。公式資料ではパンフレットが親切でお得感がある。
【9/20】
公開日前にIMAXシアターで、オープニングを6分間流すティーザー予告を見た。設定の説明もないのに最後まで見入ってしまう緊迫感みなぎる映像。
ノーランか…初見では分からない設定と展開の…そんなちょっと面倒臭くなる気持ちを力技でねじ伏せるようなスタイリッシュで濃密なルックスとサウンド。
公開後映画館で、両方の意味で想像以上のものが見られた。期待以上の斬新な映像表現、それと予想以上の分からなさ(汗)。
一番混乱する部分は、順行する時間軸で動く人物と逆行する軸で動く人物が交錯するところだろう。しかも後半に行くほどその複雑さと展開スピードが増してゆく。「何故?」と考え込む暇はない。
とりあえず初見では、大筋のストーリー、主要な登場人物の行動の目的に着目しながら、分からない部分に拘泥し過ぎず見るのがよいかも知れない。物理学に造詣の深い人でもない限り、初見で分からない点が残るのが恥ずかしい作品ではないし、分かる範囲で楽しむのがある意味賢い観方だと思う。
CGを極力使わず撮ったという逆行する動きでのアクションやカーチェイス、ジェット機の衝突シーン、オスロやムンバイ、シベリアへと刻々と変わる舞台、身長190cmのエリザベス・デビッキの異次元のスタイルと美しさなど、ビジュアルだけ追って行っても単純に楽しめる要素はたくさんある。
そして鑑賞後にパンフレット(日本公開にあたり科学監修をした山崎詩郎氏の図解付き解説が読める)やネタバレレビューで復習をする。興味が高じれば限定版のメイキングブックも発売されている。色々な発見をして、多分もう一度観に行ってしまう。タイトルが象徴するように、物語の流れは円環になっている。言わば伏線だらけのようなものなので、2回目の鑑賞がより楽しめることは間違いない。
マニアックで複雑な設定を理屈抜きに度肝を抜くIMAX映像で見せ、複数回鑑賞を誘発する。刺激的な物語として、そして興行的にも強い引力を持った作品。
「感じろ」。「少し寝ろ」。親切だなあ、とおっさんは思った。
序盤
逆行する弾丸の説明のシーンにて
「頭で考えるな、感じろ」
と本作を見る姿勢を示してくれる。
とりあえず変なアクションを楽しんでね、と。
後半
タイムパラドックスの説明になると、ニールは
「少し寝ろ」
と主人公を、いやオレたちに、ウトウトしながら見ても問題ないよ、と指示する。
断片的なミッションはもとより、目的は何なのか、すら忘れていいよ、と。
実際そうだった。
「テネット」
・
・
・
これまで以上に饒舌に「見る姿勢」を示してくれている、なんて親切だ。
本作は皆が思う通り、これまで通りの「007がやりたい」ノーラン映画だし、相変わらずアクションの見せ方はイマイチだが、コンサートホール、空港など、「本物を使った迫力」はこれまでのノーラン映画の集大成。
「ダンケルク」でようやく前向きに思えてきたのだが、その一貫性こそがノーランのすばらしさ。
以下余談。
・ブルックスブラザーズ
ノーラン大好き、サー・マイケル・ケインが鼻で笑う。
・ロバート・パティンソン
先日「悪魔はいつもそこに」の彼を見て、これ以上ない変態牧師に感動。本作のこの彼の役は、そこまで奥深い設定があるわけではないのだが、変態牧師を見た後なので、実に味わい深く見て「しまった」。いい役者。ブルース・ウェインが「もっと」変態になることに期待。
・ワシントン
デンゼルに似ても似つかぬ、ちんちくりん体形とボンドガールの嘘みたいなスタイル。
・タイトル
TENET。意味などどうでもいい。
「右から読んでも、左から読んでも」
このスペル見て、気に入っただけでしょう。
・オチ
タイムトラベルものには本当にデフォルトなオチ。これもノーランがやりたかっただけのこと。
・音楽
うるせえ。(これもいつも通り。)
わからんw
なんだろう。好みの問題でしょうか
インセプションの設定はすんなり入って来たのですが、本作の設定が全く入ってきませんでした…
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【わからない所】
●なぜ人類滅亡を企てる?自分が死ぬから他はどうでもいい?(共感できず入り込めない)
●時間を逆行する弾丸や逆行装置?はどうやって作ったの?(「逆行」という現象を自分が思い描いたことがないからなのか、逆行の必然性必要性やなんの為にというその意味がわからなくて、即ちファンタジーになってしまい置いてけぼり感)
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でも、逆行アクションは、格好よくも気持ち悪くて(褒めてます)新鮮で目と脳が歓びました。
未来から来た自分と対峙する、と分かった瞬間と「無知を武器に」の意味が分かった瞬間は気持ちが良かったです。
結局、未来の主人公の指示による計画?作戦なのかな?ここが分かれば作品の全体像がわかりそうな気がするのですが。。。
ニールの最期(?)も、主人公との絆や主人公の思いに深く関係してますよね(でもよくわからん)
楽しみにしてましたがちょっと期待が大きすぎたかなあ
【解説やレビューを読んで、鑑賞後翌日の考察というか勝手な想像のメモ】
「tenet」とは回文であって、上から読んでも下から読んでもおなじ。最初にもどる。
主人公やニールなどの(他言をしない(無知を武器に、ということが守れる)選ばれたエージェントたちは、同じ時間を何度も行ったり来たりして未来を守っている人たちなのかも。もう普通に自然のままに時間が順行するまま生きられない人たち。時空をぐるぐるして自然を守る時空警察?無知が未来を切り開くことも可能だと、未来に希望を持っているから(主人公側のテネット(信条))そのように生きている。
対して、人類滅亡を企てるセイター側は、地球を逆行させすべてを無に帰して1からやり直すべきだ、やり直せるかは知らん(祖父殺しのエピソード)が俺は死んじゃうしそんなの知ったこっちゃあない…というテネット(信条)
勝った主人公が、この世界をこのまま順行させていくという手綱をカゲで引いている、ということかな(時には逆行して調整)
そもそも逆行の意味が分からなかったけど、
固定観念を持って観てしまっているのかも?と思いました。
タイムトラベルものでは、過去をやり直すために、
過去の失敗経験の記憶を持ってその過去の時間に戻って行動を変える(だけど上手くいかない)…というのが今までのタイムトラベルものではセオリー。
本作はそういうことではなくて、その観念で見るから???になる気がする。
過去の「ある時点」に戻るためには、逆行することによってその「ある時点」に戻れる、のかな?
答え合わせと、それを踏まえての細かい部分の気持ちや勇気を見たいので、もう何回か観たい。はやく、うーわーやられたという感動にたどり着きたいです
ノーランの妥協なき映像的探究は、“映画の再発明”の域へ
ノーランは過去作で常に時間をテーマにしてきたと語られるが、ただ単に時間をいじってきたわけではない。一貫していたのは、映画内で流れる時間をコントロールし、その映像によって喚起される観客の感覚や思考を開拓、刷新していくことだった。
“映画内の時間”と映像に関して「TENET テネット」と最も関連があるのは「メメント」だ。冒頭、主人公が銃を撃つショットが逆再生され、床の空薬莢が跳ね上がり銃身に収まる描写がある。同作は10分しか保てない男の記憶を観客に疑似体験させるため、短いシークエンスを時間軸と逆に構成。それを最初に示唆する仕掛けとしての冒頭場面だったが、この逆再生による人や物の動きにセンス・オブ・ワンダーを感じ、「TENET テネット」に発展させたと考えられる。
逆再生自体は目新しくもないが、SF設定で時間を順行する者と逆行する者が同時に存在し、格闘や戦闘さえ行うという、前代未聞のアクション場面(CGを極力使わず、リバース動作の演技と逆再生映像を巧みに編集)を生み出した。人が目にするものを映像で再現する、編集によって時間を操作する(時間を飛ばしたり、過去に戻ったり)という映画黎明期の発明を、さらに進化させて新たな知的刺激をもたらす本作は、映画の再発明と評したい偉業だ。
ノーラン流の「007映画」への落とし前
クリストファー・ノーランにはかねてから「007映画」を撮りたいらしいという噂があった。しかしその際、彼ははっきりとこう言ってきた。「もし、作るなら新たな解釈で自分らしい作品である必要がある」と。確かに、「テネット」は主人公のエージェントが第3次世界大戦も引き起こしかねない未知のツールを所有する悪漢の野望を挫くべく世界中を行脚し、ロケーション映画の楽しさを満喫させつつ、途中で謎めいた美女と接触するという、もろ「007映画」のルーティンを踏襲はしている。が、扱うのが時間の前進と逆行が同時に起こるという誰も描いことがない(多分)世界観だ。このとんでもない映画を観て、バーバラ・ブロッコリーとマイケル・G・ウィルソン(「007映画のプロデューサー・コンビ)は胸を撫で下ろしているに違いない。「やっぱりノーランに頼まなくてよかった」と。劇中での白眉は、何と言っても前進と逆行が入り乱れるハイウェイでのカーチェイスシーンだと思う。それは、かつて「007映画」が手を変え品を変え投入してきた肝入りのカーチェイスシーンに対する、ノーラン流の落とし前、と僕は解釈した。他にも、人間の知覚と視覚を上回る理論の応酬が全編を埋め尽くすが、個人的に最も驚愕したのは、エリザベス・デビッキ演じる悪漢の妻、キャットが、191センチのボディにハイウエストのスーツを着て、I MAXスクリーンの上下ギリギリ(言い過ぎかもしれないがそう感じた)で闊歩する場面。それは、理論を超えた人間の超自然を表現していて、思わず仰け反ってしまったのだった。
興奮と混乱が一気に押し寄せた
興奮と混乱が一気に押し寄せた。私はまだ多くを理解できていないし、理解という呪縛から解き放たれてもいない。ただ、こんな映画は初めて。それだけは断言できる。長らく時間との格闘を続けてきたノーランだが、さながら本作は「007」に時間の概念を掛け合わせた怪作と呼ぶべきか。主人公、宿敵、ファムファタール、マクガフィンと全ての立ち位置は明確なのに、この映画は決して線形に進まない。そこが厄介だ。そもそも我々にとって「時間軸」とは、ストーリーから振り落とされないための安全ベルトのようなもの。この固定観念のネジをちょっと緩めただけで、こんなに慌てふためく自分がいる。来るべき新時代の映画はかくも容赦なく進化していくのだろうか。その意味で本作は革命であり、パンドラの箱。少なくとも、たった一度見ただけではスタート地点に立ったに過ぎない。真の冒険は、起こるべきことを把握した上での、二度目以降に始まるのかもしれない。
時間の順行しか許されない映画館フォーマット
もうここまで来ると、ノーランは「映画」という概念すらブッ壊すつもりなんじゃないかとすら思う。IMAXカメラでの撮影にこだわって劇場体験を半ば強要する一方で、その難解さは繰り返し観られる配信視聴向きとくる。もちろん、本物志向のアクションはスクリーンや音響施設が良いほどにその威力を増すし、“これぞ映画体験”と感動させてくれる。でも一方で、“そこちょっとよくわからなかったからもう一度見せて!”と映画館フォーマットでは叶わない欲求にジレンマを抑えられない。時間の逆行という新しい世界の可能性を描きながら、われわれ観客は時間の順行しか許されない映画館フォーマットの限界にイライラさせられるというわけだ。そうなると、決まった時間、決められた椅子に縛り付けられる映画館フォーマットって果たしてベストなんだっけ?という疑問すらわいてくるのだが、果たしてノーランはそのへんどう考えているのだろうか。
“巨匠感”を感じさせる大スケール映像と大風呂敷のSFストーリーによる怒濤の展開
「ダークナイト」以降、IMAXカメラ撮影による大スケール映像とCGに頼らないクラシックな絵作りで、なんてことない場面でも“巨匠感”を感じさせる大作を送りだしてきた、クリストファー・ノーラン監督。
本作では、「インターステラー」以上に大風呂敷を広げたSFストーリーが繰り広げられます。過去作上映に参加した人は再見(カットが追加されていて、微妙に違いますが)となる冒頭のオペラハウスのシーン以降、スパイ映画のような潜入シーンが続き、中盤のあるポイントからこの映画の真骨頂といえる怒濤の展開が待っています。ある理由で死んだ目をしているヒロイン(?)のエリザベス・デビッキの存在感も印象に残りました。
IMAXフルサイズ(画面比率1.43:1)の絵力と、普通の会話シーンでもグワーンと大きな通低音が鳴る大音響で、2時間半があっという間でした。幾つか確認したいところがあったので、近いうちに見直す予定です。
視覚と概念の両面から「人間の脳の限界」に挑んでくるクリストファー・ノーラン監督の集大成的な作品。
初期の頃から「凝った作品」を作ることで、これまでになかった体験を観客にさせることに心血を注いできたクリストファー・ノーラン監督。
しかも、これだけCG全盛時代になっても、あくまでリアルに拘り、必要とあらばビルも本当に爆破しますし、本作「TENET テネット」ではボーイング747を購入して爆破しています。
本作はクリストファー・ノーラン監督作で最高の製作費となっていますが、それでも、購入したボーイング747は、事前にエンジン部分を取り除いて売却するなどして、意外とコストパフォーマンスは考えられているのです。
本作ではこれまでと同様に内容をとことん考え、遂に設定が「時間の逆回転」にまで行っています。しかも、これは「ドラえもん」のタイムマシンといったレベルの話ではなく、キチンと物理学的な考察を行なっていて、「時間の逆回転」をした場合に、人間は酸素を吸うことができるのか、等も考えられています。
クリストファー・ノーラン監督念願の初のスパイ映画というだけあり、撮影が7か国も飛び回るなど展開が速くなります。
そしてリアリティーのある「時間の逆回転」という概念に思考が追い付かなくなったり、視覚的にも「順行するもの」と「逆行するもの」が行き交ったりと、ここでも思考の混乱が出ます。
このように、視覚と概念の両面から「人間の脳の限界」に挑んでくるのです!
細かいトリックを含めると平均的には100個くらいは気付けない部分が出てくるのかもしれません。
ただ、不思議と2回目を見ると理解度が上がったりと、謎解きができてきて知的なエンターテインメント作品として成立することが分かってきます。それは、まさに名作「インセプション」や「インターステラー」と同様に。
とは言え、今回の「TENET テネット」は、少し難易度が高いのかもしれません。私は、本作がクリストファー・ノーラン監督の集大成的な作品で、これが「多くの人たちが楽しめるエンターテインメントのピークのライン」だと思っています。
本作によって「時間のトリック」の限界にまで到達したと思われるクリストファー・ノーラン監督が、次に挑むのはどんなジャンルなのか、今から楽しみになってきます。
凄まじいSF
『テネット』を2度以上見た。
それからようやくまた見る気になって鑑賞した。
それにもかかわらず、謎だらけのままだ。
この物語が何を表現しているのかと言えば、ニールの最後の言葉「世界を変えることができる威力ある爆弾」に集約されるだろう。
そしてそのひとつは、たとえ知らないことでも影から守ってあげたいと思う気持ち、いわゆる愛なのだと思う。
そのために、クリストファー・ノーラン監督が壮大なフィクションを手掛けるのは本当に凄いとしか言いようがない。
ややこしさの最初にあるのが、主人公に名前がないことだ。
ここにも何か仕掛けられているように感じる。
彼こそ視聴者を象徴しているのだろう。
そして、この世界を滅ぼそうと考える男セイター。
彼はすい臓がんのため刹那的感情を持っており、まるで三島由紀夫が言った「オレが死ねば世界も消える」と同じ発想だ。
この意外に思われるかもしれない普遍的な考えが、この作品の下敷きになっているのだろう。
この世界が私の誕生と共に発生し、私の死と共に消え去るという概念はスピリチュアルにもある。
このややこしい概念からスタートしているのも、わかりにくさの一因だろう。
それをSFを通して物質的にやってしまったのがこの物語だ。
この緊迫感は「オッペンハイマー」の核分裂の連鎖が起きたらどうなってしまうのかというのを感じさせる。
未来の科学者の女性がアルゴリズムで知ってしまったこと、そして荒廃した未来人が望んだのが世界の破壊だったことが語られる。
この極端な発想と荒廃した未来の未来人の説明が割と淡々としていることで、わかりにくさに拍車をかけている。
そして、巡行する時間と逆行する時間の同居こそ最大の矛盾を感じるが、これこそがこの作品の特徴でもある。
そして同時に存在する「私」。
理解不能に拍車をかける理解不能な設定。未来からの指示を受けて任務を遂行する過去の私(主人公)。
未来の彼の命令を順守するニールもまた矛盾しか見えない。
ニールだけでも、見ていないところでいったい何度回転扉を潜っているのだろうか?
全体的な空間だけでなく、個々の人物たちに個々の命令を出しているという点もややこしすぎる。
世界を破滅から守る。
この壮大な計画こそがモチベーションだが、クリストファー・ノーラン監督が視聴者でもある主人公に見せたかったのは、やはり「希望」だろう。
何としても、どんな手段を使ってもやり遂げる意志こそが未来を創っていくものなのだと思う。この希望こそがこの作品の着地点だったように感じる。
主人公にとってキャットの存在は非常に重要だ。
彼女はセイターの妻であり、彼の支配から逃れたいと願っている。
主人公はキャットを助けることで、セイターの計画を阻止するための鍵を握ることになる。
キャットは主人公にとって、単なる協力者以上の存在だが、彼女への想いがどこにあるのかは難しい問題だ。
彼女を救うことは、主人公にとって倫理的な使命であり、彼の人間性を示す重要な要素だが、女性として特別な想いを抱いている影だけが見えるようだ。
キエフ(私はあえてこの名前を使う)から始まったこの物語。
ロシアのウクライナ侵攻の2年前。
プルトニウム241
そして未来。
監督はこの陰謀論に相当詳しい。
もし、あの時ヒラリーが大統領になっていたら起きたはずだった事件を彷彿とさせる。
マレーシア航空370便の不明事件も臭わせている。
何もかも前もって仕組まれていることを映画を通して見せられているというのも、あながち嘘ではないと想像してしまう。
しかし、難しい。
ややこしい。
だから面白いのだと思う。
日本人が作るのが弱いSFだが、世界のSFは相当進んでいるようだ。
難し過ぎてもうついて行けないと感じてしまうほどだ。
起きたことは仕方ない
こないだレンタルで観ました💿
主役の名もなき男にはジョン・デビッド・ワシントン🙂
デンゼル・ワシントンの息子さんだったんですね😳
演技はそつなくこなしている印象ですが、若干インパクトに欠ける感じも。
これから経験を積んでいけば、化ける可能性は大いにありますね🤔
彼を助けるニールには、ロバート・パティンソン🙂
相変わらずのイケメンですが、今作で は要所要所でおいしいところをもっていきます。
爽やかな雰囲気で、映画全体のイメージを支えてますね😀
主たる敵であるセイターにはケネス・ブラナー🙂
「名探偵ポアロ」
とは似ても似つかない役どころで、眉ひとつ動かさずに危険な言葉を並べ立てる恐ろしい男。
妻のキャサリンを愛しておらず、終盤ではものすごい暴挙に出ます⚠️
しかし頭が切れる一面もあり、主人公と最後まで駆け引きを演じました。
キャサリンにはエリザベス・デビッキ🙂
めちゃくちゃスラッとした女性ですね🤔
そして流れる金髪に、憂いを秘めた瞳。
悪魔のような夫を乗り越えようと必死にもがく姿には、主人公でなくとも肩入れしたくなるでしょう👍
後半は明らかに巻き込まれてますが、彼女の存在は大きいですね😀
時間の逆行をテーマにしており、後半はタイムトラベルも絡んでくるので何がなにやら😰
ノーラン監督はこういう作品作りをする人なので、今さら難解だとは言いませんがね。
ある人物がキーマンなのはわかりましたが、それ以外はあまり理解できなかったです😔
逆行アクションはどうやって撮っているのかも気になりました😳
ノーラン監督作が好きな方は、ハマる1本でしょう👍
難解だが最後には一つの繋がりが見えてくる
展開がテキパキしていて新しい登場人物がどんどん出てくるので、物語に...
そもそも
難解にみえるが…
やはりダメだった。
まず主演に華がない。
そして小難しい(或いはそういう風に聞こえる)ワードを並べ立てたりそういう様なプロットにしたりすれば物語に深みを与えられると思うのは大間違い。
それで誤魔化せるのは受け手が表面しか見ていない場合のみだ。
インテリぶって深みを与えようとして失敗し矛盾だらけにもなっている。
映像面でもアクションシーンやIMAX上映を利用し演出力の乏しさを誤魔化している。
(撮影監督のホイテ・ヴァン・ホイテマは撮影技術はいいのだから無能のノーランともう組む必要はない。)
こういった面がノーランの小賢しさであり浅はかさである。
子供騙しだね。
理解が難しいという様なレビューがあるが、くだらないものをわざわざ理解しようとしなくていい。
2時間30分を無駄にした。
何が「理解しようとしないで。感じるのよ」だ。
粗さや矛盾を誤魔化すな。
責任を放棄するな。
Don’t underestimate me.
私には難解すぎた……
世界を救え 〜 逆行と順行
精悍でスタイリッシュなジョン・デヴィッド・ワシントン主演。デンゼル・ワシントンの長男だと鑑賞後に知ったのですが、お母様( ボーレッタ・ピアソン・ワシントン )似でしょうか。
キーマンの1人、キャットを身長191㎝ の知的美女エリザベス・デビッキ( 映画『 コードネーム U.N.C.L.E. 』にも出演 )が演じる。
時空を超え訪れた本人が、同一空間に存在する映像が興味深い。次回作が楽しみ。
ー 頭で考えないで感じて
ー エントロピー
機内での鑑賞 (吹替版)
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