デンマークの息子

劇場公開日:

デンマークの息子

解説

近未来のデンマークを舞台に、世界的に高まりつつあるナショナリズムの問題をスタイリッシュな映像で描いた政治サスペンス。23人の犠牲者を出した爆破テロ事件から1年が経った2025年のコペンハーゲンでは、移民排斥を訴える極右政党が支持率を上げていた。移民や難民に対するヘイトクライムが激化する中、19歳のアラブ系移民ザカリアはそれに対抗する過激派組織に入り、党首の暗殺を命じられる。自身もイラク移民の両親を持つウラー・サリム監督の長編デビュー作。「トーキョーノーザンライツフェスティバル2020」や「SKIP国際Dシネマ映画祭2019」では「陰謀のデンマーク」のタイトルで上映。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2021」上映作品。

2019年製作/120分/PG12/デンマーク
原題または英題:Danmarks sonner
配給:キングレコード
劇場公開日:2021年2月12日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4

(C)Henrik Ohsten

映画レビュー

3.0印象深い映画ではあったが・・・

2024年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

全体に散漫で映画としての主張は分かるが、観客に届けたいと言う気持ちにチョッと独りよがりな感じが見て取れる。テーマも厳しい言い方をすればどの国でもあり得る話。もう少し何とかならなかったのだろうか?監督の生真面目さだけが記憶に残る作品だ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
mark108hello

3.0今のデンマークでの移民難民問題

2021年9月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

設定を2025年としていますが、今のデンマークでの移民難民問題として鑑賞しました。フランス映画の「レ・ミゼラブル」ほど緊張感が続かない映画なので、途中ダレてしまう。
移民難民問題に、「多文化共生」などの理想論では何の解決にもなりません。
多くの移民難民を受け入れたイギリス・フランス・ドイツなどの西欧主要国で、移民難民は多くの問題を引き起こしている。移民難民があまりに多いので、移民難民の街が国内に点在するようになり、移民難民の街へ元の国民はほとんど行かないし、逆も同様です。移民難民の街だけでなく、国全体の治安も悪くなってしまった。
それらの国々を近くで見ているデンマークは、移民難民の受け入れには消極的です。東欧の国々に至っては、ロマ(ジプシー)で1000年以上苦労しているので、移民難民を拒否しています。
移民難民に厳しいといわれている日本でも、住民のほとんどが外国人という団地が点在するようになってきました。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
eimei

4.0去年、デンマークのことを研究していて、民主主義が移民問題でゆれてい...

2021年7月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

去年、デンマークのことを研究していて、民主主義が移民問題でゆれていることを知ってたから、冒頭からショッキングだった。
メロドラマ調だが、緊張感があった。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
えみり

4.0ありえる未来。いや、近未来。

2021年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

近未来のデンマークが舞台。あくまでタラレバのストーリーですが、いやいや昨今の世界の、日本の動きを考えると・・・・薄寒くなります。
ありえます。ありえますよこれ。だって、我々は人間という複雑怪奇な生物なんですから。
対岸の火事じゃぁありません。単一民族国家、島国、少子化、外国人の受け入れ・・・どんどん日本も同様のお話が発生する土壌が出来上がっていく近未来が待っています。

そもそも村社会の国。外国人を「ガイジン」という目で見る(見ていた)民族性、過去国内で発生したと言われる他国民族へのジェノサイドの事実・・・・。決して日本においても絵空事ではないと思います。本当に怖い話です。

人間だから民族関係なく手に手を取り合って生きるべき・・・確かに綺麗事だと思います。同じ日本人同士だって利害が一致しない、価値観が一致しない、性格が一致しない・・・喧嘩になりますもん。
そもそも国民性の違い、国の歴史の違い、宗教の違いなど根本が違えば、より激しく喧嘩するし受け入れ難いでしょう。うまくいかなければ少数派を切り捨てたくなりますよね。絶対に、違いが少ない方が良いですもん。越えるべきハードルが少ないですから。
しかし・・・そこに安易に流れるかどうか?それはよくないと言いたいが、じゃぁどうすれば?の答えはありません、残念ながら僕は。苦労して考えていくんでしょうね、人間ですから、僕たちは。

さて、本作はその答えの見えない世界を見事に、かつ無常に描いています。
前半と後半でメインキャストが変わる(意図的かな?)という面白い展開、潜入捜査という緊迫感、そして後半のメインキャストがなんとも微妙な立場・・・という点がこの物語を分厚くしています。
そうですねー、例えるなら名作漫画デビルマンの不動明の心境でしょうか?
「俺は人間のためにデビルマンになったんだぞー!」って。「それなのにー!」って。
無常ですよ、無常。

本当に人間という生き物は・・・なんて弱い生き物なんでしょうね。
弱いからまとまるし、異質を排斥していくんでしょうね。
でも何かうまくいかなくって、別なやり方を選ぶんでしょうね。
その繰り返しで進んいくのでしょうね。

ただ、ただ日本や世界の国々が過去の歴史を踏まえて進んで欲しいと願うばかりです。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
バリカタ