劇場公開日 2021年2月11日

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すばらしき世界のレビュー・感想・評価

全599件中、201~220件目を表示

4.0すばらしき世界のひとつの有り様

2021年3月27日
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鑑賞方法:映画館

役所広司はさすがの演技力でぐいぐい引き込まれた。中野太賀も不器用で実直な青年を演じていてとてもよかった。長澤まさみは、実はこの映画を見ようと思ったひと押しだったけれど出演時間はあまりなかった(目立つから主役でない限りはこのくらいがいいのかな)。

刑務所から出所した人間が堅気の世界に戻って四苦八苦する様子。周囲にとても恵まれて、現実はあのような恵まれた環境にいることができるのかなと思ってしまう。顧問弁護士、役所の担当員、TVディレクター。彼らがいなかったら、ほぼ間違いなく、ヤクザの世界に戻っていったように思う。

感情を押し殺し、いっときの怒りもやり過ごし、平穏に生きようとする堅気の世界の窮屈さ。それをすばらしき世界と呼んでいるような、そんな風に受け止められる。それをヤクザの世界のような暴力に訴えるのでもなく、平穏なやり方で見過ごしていかないようなそんな努力も必要なのかなと思った。それにしても、周りの暖かい人たちには感動させられる。あんな仲間をもちたいと思える。

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菜野 灯

4.5本当に現代は「すばらしき世界」なのか?

2021年3月27日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

悲しい

この映画を観ると、見てみぬふりをして我慢して生きる現代の日本社会が正しいのか、三上のように純粋に生きるのが正しいのか分からなくてなる。確かに助けてくれる人達もいて、世の中捨てたもんじゃないと言うこともできるが。カタギの世界は「空が広いよ」と言うセリフが印象深い。空を見て不条理に耐えなさいと言う事かも知れないが。所々に挟んである日常の景色がとても素晴らしい。横断歩道橋に登るサラリーマン、商店街の夕暮れの空、ぼやけた丸い光から夜の飛行機へのカットなど。とても良い映画でした。

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しん野

5.0観てください

2021年3月27日
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役所広司さん、何故かちょびっと苦手でしたが、今作でファンになりました。他のキャストの方も良いです!
色々と考えさせられました。

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ふさ

4.5素晴らしき脚本、素晴らしき監督。

2021年3月25日
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西川美和×役所広司という素晴らしきタッグで、待ちに待った本作品。私個人としては、期待を裏切らない素晴らしさで、今年度私アカデミーでは第一位に躍り出ています。

西川美和監督は、光の陰影で物語のキャラクターの心情や環境を表現するのがとても上手いと思います。台詞で無く、光に語らせるような「間」があり、それが例え心の闇を描いているシーンだとしても、見ていてとても心地良いのです。

役所広司さんは変わらず狂気と優しさの狭間を演じさせたら、何時間でもずっと観てられます。ある時は善人に、そして次の瞬間はとてつもない狂人に、画面を見ていて恐怖さえ感じさせてくれる役者さんなどそういないでしょう。

このような映画を観る度に、映画は本当に素晴らしい。
また今度いつこんな作品に出会えるかな、とワクワクします。
全ての映画ファンともしかしたら初めて映画を観る人にも、自信を持っておススメする、素晴らしき、映画です。

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MOON

5.0すばらしきアレンジ

2021年3月25日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

悲しい

原作の質を損なわず、2時間の映画に纏める為に丁寧にアレンジされており、キャスティングや俳優陣の演技も相成ったとても良質な映画だった。

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high4

3.5最後にタイトルがずっしり響く

2021年3月23日
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鑑賞方法:映画館

この世は「すばらしき世界」だ。
原作の題名「身分帳」をこのタイトルにしたことがすべてを表している気がする。

人はどこで誰から生まれるかは選べない。人生とは時に残酷なものである。でも、毎日は止まることなく訪れるし過ぎていく。生きていかなくてはならない。

格差をはじめ生きづらさが蔓延する現代、嘆くことは簡単だが、世の中捨てたもんじゃない。
努力はきっと誰かが見てくれているし、人の優しさだって溢れている。それに気づけるかが、ささやかな幸せを感じられる秘訣だ。

主人公の三上は善人なのか悪人なのか…どちらもだと思う。それがリアルだし、生々しい人間とは単純に分けられないものだ。

その両面を持ち合わせ、自分の本心を押し殺し、悩みながら必死に生きていく男を見事に生ききった役所広司の芝居に脱帽。それを観るだけでも価値のある作品だ。

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もの語りたがり屋

3.0すばらしい、の意味。

2021年3月23日
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悲しい

誰かを助けようとしたのだとしても
大声で怒鳴って威圧したり
暴力で解決しようとしたら
結局は自らが悪者になってしまう。

声を荒げず冷静に対処したり、
関わらないようにするのが
正解なのかもしれないけど
それが上手くできるかできないか。
自分の気持ちを押し殺してまで我慢するのは
正義感がある人ほど辛いことだと思う。
施設のシーンで、殴ってやりたい気持ちを堪えて
主人公が一緒になって笑っている姿を見て、
社会でうまくやるにはこれが正解なんだろうけど
こんな胸糞悪いやつらと一緒になって笑ってるのって
虚しさとか生きづらさを感じるだろうな。
暴力は悪いけど、暴力はふるってないけど
クソみたいなやつなんて世の中には沢山いる。

さいごのカットで、空に降り上げて
すばらしき世界と文字。
うーん、私にはこの世の中を
素晴らしい。という目で見れない。
なんとも報われない世界。

追記

すばらしいの語源は、小さくなる、狭くなるという意味の動詞「すばる(窄)」からだという説がある。
「すばる」には「すぼる」という語形もあり、その形容詞形「すぼし」は古くから、みすぼらしい、肩身が狭いという意味で使われていた。この意味の例は鎌倉時代の初頭までさかのぼれるので、マイナスの意味のほうが先だった可能性が高い。

肩身の狭い世界か。
ああ、なるほど。納得。

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みー

4.0不寛容で排他的な現代を生き抜くには

2021年3月22日
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嫌なことは聞き流す。
聞こえないふりをする。
逃げるのは恥じゃない。勇気ある撤退だ。

大事なのは孤立しないこと。
だれかと繋がっていることだ。

生きていくって大変だ。
自分を守るために見て見ぬフリをする術を会得し、他者との適当な距離を私たちはいつ覚えたのだろう。

親から教わったのだろうか。

易怒性は、親に捨てられたからなのか。

一人の、反社会的勢力から足を洗おうとした男を捉えた話。

それぞれの人物が、よく描かれている。
クールなTVディレクターの長澤まさみ、スーパーの店長、弁護士、生活保護の担当者、小説家志望の仲野君。

心の動きや想いが、リアルに寄せて描かれていて、淡々としていながらも妙に現実的。

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ミツバチば~や

4.5熱演が圧巻。現代社会でもがく男の、切なすぎる物語。

2021年3月21日
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悲しい

単純

難しい

【賛否両論チェック】
賛:演者さんの怪演・熱演が見事で、思わず圧倒されてしまう。現代社会での社会復帰の難しさや、そんな中でも必死に生きようとする男の姿が、切なく描かれていく。
否:物語自体はかなり淡々と進むので、興味を惹かれないと退屈してしまいそう。暴力シーンやラブシーンもあり。

 物語全体を通して、役所広司さんの熱演が見事で、観ていてとても切ない気持ちになってしまいます。綾野剛さん主演の「ヤクザと家族」でもそうでしたが、一度道を外れてしまった者が社会復帰する難しさや厳しさを、非常に身近な物語として感じさせてくれるようです。
 ただ、やはり小説の映画化なせいもあってか、ストーリーそのものはとても淡々と進んでいくので、人によっては観ていて退屈してしまうかもしれません。
 暴力シーンやラブシーンもあるので、気軽に観られる映画ではありませんが、現代社会で必死にもがこうとする主人公を等身大で描いた作品ですので、是非ご覧になってみて下さい。

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門倉カド(映画コーディネーター)

4.5死ぬわけにはいかない

2021年3月21日
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刑務所から出たヤクザが更正しようと必死に生きていく話。役所広司の耐える演技が良かった。怒りを耐える、理不尽を耐える、生きていくことに耐える。ひいてしまうような瞬間的にキレる狂暴さを、社会から孤立させまいと順応させていく人々の優しさがありがたかった。最後は、ずっと、社会の片隅のどこかで、ひっそりと色んなことに耐えながら生きている終わりかたが、今の自分にはありがたかったかな。でも、ヤクザが普通に生きていく選択肢を選ぶ映画は新鮮で、泣いてしまった。

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世界のメガネ

5.0 スルメの味わい

2021年3月21日
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見終わった後は、なんだかちょっとガッカリした様な不足感があったが、感じた事をまとめようとすると後から後から、あの時のカット台詞動きは、「こんな意味があったのかもしれない」と西川さんの映画は、いつも何かを考えさせ、沢山語りたくなる。スルメの様に味わい深い。

 何気ない映像は、絵画的でストーリーを膨らませてくれる。
 バス、電車、飛行機が映し出される。
いずれも引きのカメラで遠くから動いている様子を見せる。それは、出所後時間は動いている、変化している事を現し、新しい世界へ行く事を現していると思った。

また、東京タワーとスカイツリーの対比、空、雲、丸い雲の中の青空は、三上が希望に満ちて新しい世界へ歩もうとしている事をイメージさせた。

 出所後、社会からの疎外感から、昔の仲間に再び入ろうとする三上に対して、キムラ緑子扮する女将さんが、「コッチ側で見る空と自由な世界で見る空は違う、だから、帰れ」と劇中で諭す。
 中々社会に馴染めて行けない三上だが、彼を心配するヒトは、本当に少しだが、居た。

「カメラ止めて仲裁に入るか、取り続けるのよ、だから中途半端なのよ」と怒鳴られた津乃田役の中野大賀。途中カメラを持って逃げ出したシーンからグッと良くなって来た。
きちんと三上と向き合って痛みを持った彼の人生、出所後の日々を書こうとしていた。

 映画の最後は、三上に関わった人達を上空から映す、まるでそこは、未だ狭かったけれど素晴らしかった世界のように。
 三上が見た空は、ムショの窓から見たより素晴らしかったはずだ。ヒトは、他者と繋がってこそ生きる、生かされていく。コミュニティの中の自分。何か失敗をしたヒトでも、それぞれの少しの寛容さがあれば、ちょっとづつ繋がって生き直して行ける筈だと言っている映画だと思った。

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はなも

5.0ラストシーン、虐げられてる不器用で純粋な者から花をもらい、元妻から...

2021年3月20日
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ゆっこ

4.0対比の妙

2021年3月20日
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泣ける

知的

元殺人犯の主人公にとっての「生きづらい」シャバの世界は、そのまま現代を生きる我々観客の「生きづらさ」と重なり、システムとしての社会にはらむ問題を感じさせる。
片や、生きづらさ剥き出しの主人公を支える人々(身元引受人・町会長・ケースワーカー・彼を取材する作家)の温かさは、まるで観客である自分自身への温かさに思えて涙する。この彼らこそ「すばらしき世界」。
殺伐とした社会の中には、温かさを持った人間が住んでいます。その温かさをもってしても 、どうにもならないものを描く事で、鮮やかな対比となっていると感じました。

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ポンチョ

3.588点

2021年3月19日
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泣ける

悲しい

幸せ

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コウセイ

4.5ピーマンだと思ったら想像より美味なピーマンだったかのような作品

2021年3月18日
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4.0役所広司が素晴らしい

2021年3月17日
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Tom

3.5更生の道は遠い

2021年3月16日
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トミジュン

4.0存在の軌跡

2021年3月16日
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未だZONE

4.5「どう生きるか」

2021年3月15日
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泣ける

知的

今年18本目。

白のランニングシャツで窓際に座る姿や、一番大事なあの場面とランニングシャツに注目して見ると面白いと思います。
どう生きるか強烈に訴えてくる作品でした。
1年に1、2本「映画がやめられない」と感じる作品がありまして、一昨年は「ターミネーター」、昨年は「パラサイト」「鬼滅の刃」と今作も正にこれだから映画はやめられないと感じる一本でした。

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ヨッシー

3.5自分のこれからを考えちゃう

2021年3月15日
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日常生活ってつまらないし、仕事も大変だし、
家族とか友達というコミュニティも無かったらやってられないなと思う。
前科者とか関係なく、自分は今後、普通に働き続けられるのか、コミュニティに属して楽しくやっていけるのかと不安になった。
依存し過ぎず、卑屈になり過ぎず、落ち着いて、楽しんでいこう。

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lube8