クロール 凶暴領域のレビュー・感想・評価
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襲い来るワニの恐怖と涙ぐましい人間ドラマが絶妙なバランスで相乗効果を上げている
巨大ハリケーンの迫り来る中、動物園の凶暴ワニが逃げ出してとんでもない事態に・・・。まずもって本作は手に汗が染み込んだジャンル映画でありながら、今後のワニ映画の代表選手として語り継がれていくであろう逸品だ。しかし、映画の大部分を浸水、洪水シーンが占めるので、先の災害で被災された地域の方々のことを思うと胸が痛むし、本作がまったく別の時期に公開されていればと悔やんでも悔やみきれない。
だが、そこをあえて「映画のみ」へと焦点を絞るなら、CGを駆使したワニ描写の秀逸さに加えて、水泳選手であるヒロインと父との確執、再会、そこから二人が手を携えてなんとか生き延びようとする骨太な家族ドラマが究極の見応え感を刻む。思えば、自宅の地下室から始まり徐々に上階へと上りゆく様は、深層心理にあった想いが徐々に表層へと吹き出していく流れと似ている。ホラーとドラマを最高水準にて両立させるアジャ監督の采配に脱帽である。
ワニも監督もしつこい
これ観たらサメよりワニ怖えってなる。
陸でも充分凶暴なのに、水位が上がってどんどんワニの思う壺になっていくという恐ろしさ。
クライマックスの連続でまだあんのかと引き出しの多さに感心する。一難去ってまた一難で息つく暇もなく鑑賞後めっちゃ疲れた
完全無欠のB級作品
一ワニ去ってまた一ワニ🐊🐊 パニック要素を詰め込めるだけ詰め込んだ、清々しいまでのB級感がニクいッ!
大型トルネードにより地下室に閉じ込められた父娘を襲う大ワニの恐怖を描いたディザスター&アニマル・パニック。
製作は『死霊のはらわた』シリーズや『スパイダーマン』シリーズで知られる映画監督、サム・ライミ。
『ジョーズ』(1975)以来、星の数ほどの作品が制作されている「サメ映画」。しかし、その裏側でひっそりと、しかし確実に作られ続けているパニック映画のジャンルがある事を皆様はご存知だろうか?
そう、それは「ワニ映画」だあぁぁぁああ!!🐊🐊🐊
と言うわけでワニ映画である。🦈に比べるとニッチなジャンルだが、『ブラック・ウォーター』(2007)や『マンイーター』(2007)、『THE POOL ザ・プール』(2018)などの作品がコンスタントに作られ続けている。日本にも『100日間生きたワニ』(2021)という話題作があるのだ!…えっ違う?
現実問題、🦈よりも🐊の方が怖い。
🦈で命を落とす人は世界中で年間10人程度だと言われているが、🐊による死者数はなんとその100倍!年間で1,000人がワニに食べられちゃっているのだ。
水木しげる先生の戦記漫画でも戦友がワニに食べられちゃう話があったし、とにかくワニは怖い。
ホラーの巨匠、サム・ライミが製作を務める本作は、そんなワニの恐怖を余す所なく描き出した。1匹だけかと思いきや2匹も。2匹だけかと思いきやいっぱいいるっ!!と、とにかく景気良くワニが登場し、火事場泥棒も警察官も見境なく食べ散らかす。景気が良いわに☺️
それだけでは無い。本作は「パニック映画の宝石箱や〜〜」と言いたくなるほどのお徳用パック。上はトルネード、下は大ワニ、さらには洪水で街中水浸しと言う正にこの世の地獄詰め合わせセットなのである。胃もたれするわいこんなんっ!!
ワニのいる地下室に閉じ込められ、さらにはそこに水が流れ込んでくる。ワニの恐怖に加え溺死の恐怖までもが描き出される上、水が溜まれば溜まるほど人間は不利に、ワニは有利になるという環境依存型特別マッチが開幕する。
この2重3重のパニックホラーの畳み掛けが凄まじい。天才的な脚本じゃん!マジで凄いよこれ!
この映画、始まり方からしてもう素晴らしい。
「CRAWL」というタイトルが画面に表示されるのだが、映像は水泳の記録会。「あれ?これ水泳映画なの?観る映画間違えた?」と思わせておいてからの🐊ッ!
水泳の「クロール」と“這うモノ“と言う意味の「クロール」のダブルミーニング。しかも、水泳選手を主人公に据える事でワニとの水泳対決も展開させる事が出来る!おいおいこの脚本書いたやつぁ天才かっ!?
一から十までバカバカしいが、そのバカっぽさを大真面目にやっている所が本作の美点。
そりゃ、いくらなんでも主人公のHP多すぎだろっ!!とか、ワニがすぐそこにいるのに父娘の絆を修復してる場合か!?とか、色々言いたい事はあるがそれはそれ。「ワニはヤバい」という馬鹿正直なテーマを、気を衒わずに真正面から描き切る。この愚直さと正直さこそが大事なんです。
ここで下手に「トルネード・クロコダイル」みたいな悪魔合体をされるとマジで冷める。サメ映画はこう言う事しがち。やっぱ🦈はダメだな。時代は🐊だよ🐊
終幕の仕方も良い。
『ザ・ロック』(1996)のニコケイばりの発煙筒エンド。しかもなんの余韻もないバッサリとしたエンドロールへの入り。これが渋いっ!
事件が終わったんだから映画も終わり、という全盛期の香港映画ばりの割り切りの良さ、この後味サッパリ感が今の映画に足りないモノなんだと実感させられました。
「どうせちゃちいワニ映画なんでしょ」とみくびっていたが、CGのレベル、演出、ストーリー、騒々しさ、全てにおいて期待以上。
凄まじいB級映画感なのだが、ここまでそれを貫かれるとむしろ感動してしまう。やはりパニック映画は王道こそが正道なのだ。
予想以上の面白さは数字にも表れており、興行収入は9,100万ドルと大当たり。制作費の6倍以上を稼ぎ出した。
この成功を受け続編の制作が決定したのだという事だが、またあの父娘がワニに襲われんの!?それとも今度はネーちゃんと母親?
いずれにせよ、次回作の出来次第では🦈と🐊の覇権が入れ替わるかも知れない。ついに🐊が天下を取るのか?緊張感を持って注視していきたい。
リアルワニワニパニック。“しょーもない方”のB級映画かと思いきや、結構楽しめました。
またかー。なんでなんやろ…米国映画の夫婦離婚率ほぼ100%問題。平和で睦まじい家庭ってあかんのん?
アメリカ人って、幸せな家庭に恨みやコンプレックスでもあるのん?
んでね、この映画って、お父さんが愛娘を助けるために奮闘する物語…じゃなかったのね。むしろ逆。
そこがちょっと新鮮に思えたかな。
父親から「お前は何だ!?」と問われて「最強捕食者…(自信なさげ)」って答えるように教育されてきたって、将来は推して知るべしなんですよね。
そもそもが、このお父さんがいけないの。
巨大ハリケーンが襲来してるってのに、のこのこと昔に住んでいた家に行っちゃうなんて。
あまつさえ、余計な地下室かくれんぼなんてするものだから、さあ大変!
そんなことさえしなきゃ、怖い目に遭わずに済んだのに。そんなことしたら、この映画自体が消えて無くなっちゃうんですが。
お父さん、娘を助けるどころか、初出で既にお荷物状態。
えーっとね、動物が人を襲う系の映画を観ていて、いつも???ってなること多いんですよね。
あいつら、そんな人間を敵視してるんか?って。何が何でも美味しくいただいたるねん!と、思ってるんかって。
この映画もそう。観終えてからワニについて、ちょこっと調べてみたの。
したらね、どーやらワニさんて、人間にそれほど興味も執着もなさそうなの。
威嚇や危害を加えないかぎり、スルーしてくださるらしいの。
襲われた時の対処法なんてのも書かれていましたけれど。←やっぱり怖いやん!
でも、それほど過剰にビビるような相手じゃなさそうなの。←どっちやねん。
用心に越したことはなさそうだけれどね。
よか、この映画でもっと怖かったのって“汚水”だよ!
あんな、異臭放つきっちゃない水の中に浸かりっぱなしって、マジ勘弁だよ!最悪だよ!
しかも、あちらこちらに傷を作っていたじゃないですか。感染症の方がこわいよ!ガク((( ;゚Д゚)))ブル
ワニさんとの事故で不幸にも命落とされた方々の死因のほとんどは“溺死”だそうです。
感染症と言えばですね、調べてみたところで、興味深いことが書かれていました。
ワニさんは、感染症にはならないんだって。なので、もし噛みつかれても、感染症には罹患しないんだって。
血液細胞のタンパク質やらアミノ酸が病原菌を死滅させるやら、どーちゃらこーちゃららしいです。
ついでに語るとね、原題は、そのまんま『Crawl』なんですね。
あの“泳ぎ方”のクロール?ってちょっと気になって調べにいきました。したらね
(地面を)這う、進む・のろのろ進む、ゆっくり過ぎる・鳥肌が立つ、総毛立つetc…
なんてのがあったんですね。これ、どれもがタイトルの訳に相応しいと思って。いわゆるダブルミーニング的な?
私、結構細かなことが気になって、映画をきっかけにあれやこれやを調べる癖があるので、こーゆー無駄な知識仕入れることって多いです。
この監督さんの代表作や作風がどうとかこうとか、あの俳優さんのご出演作がどうとか、映画評論に関わることよりも。
そーゆー無駄な豆知識的な?
映画が好きなくせに、どーりで映画に疎い訳だよ!
軌道修正。
そこはかとないB級臭を漂わせながらも、先日劇場で観たばかりの『MEG ザ・モンスター2』よりも動物パニック系作品の王道を歩んでる作品だったかな。
肝心の“主役”のモンスターの恐怖が丁寧に描かれていたの。ちゃんと怖いの。
でも、あんだけ噛まれまくっているのに、無事でいられるって、ちょっとご都合主義っぽかったけれど。
腕の一本くらい、噛み千切られていてもおかしくないのにね。
なので、そんなモンスターをやっつけるシーンはカタルシス満載だったの。「最弱をナメルるな!最強!」みたいな台詞もあったじゃないですか。ちょっと“ブルっと”来たの。
噛んできたワニの口の中で銃をぶっ放すシーンなんて、かなりスッキリしたです。
終ってみれば、観たことを後悔しなかった1時間半でした。
シュガー(犬)が無事ならなんでもいいよ
ワニとスポ根
Burning Bright(2010)という映画があって暴風雨のさなかトラと家に閉じ込められる姉弟を描いていた。海外の批評でそれが引き合いにされていたのは“特殊状況へおちいらせる”ことの相似だった。Crawlも主人公をわざわざワニに襲われる状況へもっていく筋立てに感心させられる。
というわけでワニに襲われるパニック映画だが、父は競泳の鬼コーチであり選手である娘をスパルタンに育成してきた──というスポ根な父娘関係が下地になっている。
たとえワニに襲われるパニック映画といえども映画にはディティールが必要だ──ということがわかる映画だった。
ヒロインだから当然といえば当然だが他の人たちはみんなワニにやられるのにヘイリー(スコデラリオ)だけは強運と強靱さでことごとく窮地を脱する。
ちょいちょい噛まれるのもなぜかへいちゃらでヒロインと他出演者との選民格差はけっこうすがすがしかった。
一流のスポーツ選手はじぶんは何者なのか──ということを探求するものだが、バリーペッパー演じる厳格な父も「おまえは何者だ、ワニよりも速いはずだ」と言ってヘイリーを鼓舞する。
ヘイリーもワニの群れを猛スピードの泳ぎで躱すとApex Predator All day!と叫んだりして状況のわりにはノリノリだった。
つまりCrawlのスポ根な父娘関係は「もし後ろからワニが追ってくるという状況ならば、あるいはワニが追ってくる気で泳ぐならば世界一のスピードで泳げる」という意気込みを提供している。
ようするに生き延びることも試合で1等賞に輝くのも気合いなのだ。──というポジションで、ワニパニックと父娘ドラマに主従がなく対等値になっていることで骨格を感じるパニック映画になった。
スコデラリオが躍動的なうえキッといい顔をするし、ワニもアジャの過去作High Tensionみたいにしつこくて楽しめる。が、ラストがよくなかった。
ワニから逃れ暴風雨を生き延び、父娘もお互いの気持ちを確かめ合ったわけだから、競泳大会で勝って父娘が歓喜している──という場面がラストにあってしかるべきだった。
Imdb6.1、RottenTomatoes84%と75%。
傷が回復し平生に戻った父娘の画が最後にあればImdbも0.5ポイントは伸びたのではないか。尻切れとんぼなのがとても惜しかった。
ワニワニパニック
映画館
ワニパニック。
ツッコミどころは多くて見てて楽しかった。
家が崩れたのか川が決壊したか忘れたけど、
ラスト家の2階あたりまでワニが来たのはなんかわろた。
まだ終わらないのかよ。
普段見ない新たなモンスター映画でした。
19.10.20映画館
リアリティーは求めない
自分の頭が固いからなのか行ったらダメと言われているのに行く人の気持ちがわからない。
自ら救助に行くのではなく、プロに任せればいいのではないかと思ってしまう。
そして人間がワニに泳ぎで勝てるわけがないとどうしても思ってしまう。
ただのワニワニパニックだと思って、深く考えず見てみたらそれなりに面白いと思う
一流シェフのスープをバケツいっぱいの水で薄めたような映画
鮫とかワニはパニック映画の定番ですね
ルイジアナでハリケーン「アイダ」の洪水で流れてきたワニに住民が襲われる事件は報道もされていたし、この手の話はあながちフィクションと言う訳でもないからリアルに怖い。
舞台になったフロリダやルイジアナにはそれぞれ100万頭を超えるアメリカン・アリゲータが生息すると言うから絶対に棲みたくないと心底震えた。
ハリケーン・カトリーナの教訓じゃないが避難命令が出ているのに避難しないのは自業自得、人間には正常性バイアスという習性があり都合の悪いことには耳を傾けないらしいが痛い目をみてから慌てても遅いのですね。
ワンちゃんまで巻き込んで冷や冷やさせる展開はお見事というべきワニワニパニック・ホラーでしたが疑似体験のような臨場感にはすっかり疲弊いたしやした・・。あれだけ噛まれても逃げおおせたのはまさに奇跡の様で、よかったと思う反面ちょっと違和感が残りますね。
大雨による増水とワニだらけの最悪な状況、
命懸けの壮絶なサバイバルパニック映画。
そしてワンちゃんが最後まで生き残る映画。
同じく生き残った飼い主さんたちには敬礼。
お父ちゃん腕が…でも生きてるだけマシか…。
最後まで諦めず自分の力を信じた2人と一匹の
結果だと思うと感動しました。
※人が捕食されるシーンがかなりあるので、
苦手な方は注意してください。
か弱き心の強化人間系主人公
モンスター(ワニ)パニック物の中でもなぜか評価が高いが、実際はサメb級映画と同等クラスの凡作。
本作では主人公補正が強烈に働き、豆腐のように四肢がもげるモブに対して、主人公はどんなに噛まれようと軽傷ですむ様はまさに強化人間。おそらく、肌は鋼鉄製で骨はカーボンファイバーで出来ているのだろう。
こんな状況では、もはやパニック映画的緊張感はなく、ツッコミどころのみが先行してしまい残るのは不快感だけだ。
無敵だけど心は弱いヒーローが好きならハマるんじゃないかと思う。
実写版ワニワニパニック(←いや違う)
Amazon Prime Videoで鑑賞(吹替)。
ハリケーンとワニを組み合わせるとは、さすがは竜巻とサメをセットにすることを思いつく国だなと思いました。
水の中を忍び寄るワニの群れ…。外は荒れ狂う嵐…。絶体絶命の屋内サバイバルが展開されハラハラ・ドキドキ…
かなり絶体絶命な状況に、泳げない私はワニさんの格好の獲物だろうなぁ、と思うとなんだか悲しくなりました(笑)。
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