映画レビュー
誰が儲けたんだろ?
拳銃と、ゴルフバッグに詰め込んだ大金をめぐり7人の男たちが運命に翻弄される物語。人物相関図を描いてみるとわかりやすいのだが、最終的には全て繋がっていき、宅配業者の男だけがその中でも繋がりが薄く、最も不幸な目に遭っている。
A:母親の手術代にも困っているコンビニバイト店員キム・ミンジェ
B:違法賭博にハマっていて借金のかたに拳銃をも預けてしまうチェ刑事
C:違法カジノや闇金会社のペク社長は献金を迫るムン議員を殺してしまいたい
D:票集めのために莫大な資金を必要とするムン議員
E:借金取立て人のチンピラ、アン
F:ペクに雇われた、かつては凄腕の殺し屋だったパク
G:仕事量が多く、客とのトラブルによって仕事を辞めたい宅配業の男
拳銃の流れはB→C→E→G→A→F、金の流れはC→A→G→B→C→D→Aといった感じで、さらにオモチャの拳銃が加わってしまう。プロットとしては非常に面白いのだが、緊迫感が全く感じられないコミカルな展開。母親想いで最も感情移入しやすいミンジェではあったが、拳銃を手に入れるとすぐにいきなりの強盗をする心理とか、ちょっとあり得なさそうな性格でもあった。チェ刑事もステレオタイプな悪徳刑事だが憎めないし、元殺し屋のパクもナイフの腕が落ちていて笑えるキャラ。
議員の演説内容とか、国民皆保険じゃないような(よく知りません)医療制度とか、もっと風刺を取り入れたコメディにしたら評価も上がったのにな・・・
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